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看護学生もんちゃんの徒然日記⑥
家族、友人の支えを感謝し学びに‥


皆さんお久しぶりです。看護学生のもんちゃんです。

もんちゃんの徒然日記も最終回となりました。執筆が遅れ、このような時期での投稿となってしまい申し訳ございません。さて、今回の記事では、私の看護学生としての日々を支えてくれている身近な人についてお話しします。

大学に入学してから、高校生の時以上に人との関わりが増えました。家族はもちろん、友人、先輩後輩、大学の先生など、多くの方に支えられてきました。

私の所属する看護学科は一学年80人の少人数制をとっています。また、グループ学習の機会が非常に多く、毎回グループも変わるため、仲の良し悪しに関係なく意見を出し合う環境が整っています。

「環境が整っている」と聞いて、普通の看護学科と変わりないのでは?と感じる方もいると思いますが、授業は発言用のマイクをランダムで回して進行するシステムなので、誰とでも助け合う姿勢がないと進まないのです!!

納得のいく答えが出るまでマイクを回し続ける先生たちに恐ろしさを感じることもありますが、自ら学ぶ習慣を植え付けてもらい、新しい出会いと、その先の友情も育んでくれるこの環境には、大変感謝しております。


次に、大学生活で最も支えられたと感じるものが、所属している部活動です。物理的な面では、部活動に週3回参加することで隙間時間を有効活用することを学び、効率的に学習ができるようになった点に感謝しています。

心理的な面では、交流を通じ人の温かさに触れる機会が増えた点が挙げられます。私の部活動では、先輩同輩後輩ともに感謝を忘れない方がとても多く、「温かさ」があるのが一番の魅力です。

部活動という一つのグループである以上、上下関係などちょっとした問題はもちろん生じます。しかし、気になる点があれば先輩に相談し、所属する全員が楽しめる環境を作るために、一人一人が全力で悩み、それを解決しようとする人がここまで多い部活は、他にないかもしれません。そういったお互いへの思いやりを絶やさない姿勢を、ここで学ぶことができました。

今後踏み入る医療の世界で、部活動で学んだ思いやりの心は必ず生きると感じています。「相手の立場になって真摯に向き合う」、そんな環境で大学生活を過ごせていることが、一番の誇りです。

最後に、医療者を目指すうえでの心の支えとなった存在が、家族や親戚です。

講義では、「倫理観」「尊厳」という言葉がよくでてきます。講義内での事例や臨地実習を通して家族背景から看護の対象者(患者さん)に向き合うことで、倫理観・尊厳を考え、看護を提供することの大切さをやっと感じることができました。

そして、家族や親戚とのやり取りが、その感情をより顕著なものにしました。

私はこの約1年間で、父方と母方の祖父二人を失いました。どちらの祖父にも入院歴や施設への入所歴があり、その背景で祖母や私の両親、その兄弟の思い入れや苦労があり、「一筋縄ではいかないのが医療である」と、強く実感しました。

祖父母や父母兄弟も含めた大きい意味での家族との関わりの中で、倫理観や尊厳と向き合う機会が多くありました。倫理を求めすぎるがゆえに尊厳が無視されたり、尊厳を無視したい気持ちなど1ミリも存在しないのに無視せざるを得なくなってしまったりと、この二つが達成されることは、神的なレベルの理想論だと、感じてしまいました。

しかし、後々考えてみると、祖父の幸せと向き合おうとした事実が、一番大事であると思うに至りました。

その例として、父方の祖父は祖母の介護をしていましたが、二人だけでの生活では祖母の生活の質を保てないと判断し、祖母のみ施設に入所させた経緯があります。その後の祖父は認知症の症状が著しくなり衰弱していきました。祖父なりに、限界レベルの2人の生活の中に幸せを見出し、それが祖父にとっての生きる動機となったのだと思います。

私自身、認知症になり始めたこの祖父と会うことが怖く、一年半会えないまま、帰らぬ人となってしまいました。

孫である私がそんな状態でも、私の父親をはじめとする周囲の方は、祖父と向き合い、どうにかしようと動いていました。そうした周囲の支えがあったから、祖父は祖母と離れたあとも、少しは生きることができたのだと思うことにしています。

祖母と育んだ幸せ以外に、祖父が何か生きがいを見出すことができていれば、大切な人ともっと長くいることができるのだと、今回の件で学びました。大きい意味で、家族から学んだ「関わりを絶やさないことの大切さ」を、医療者になっても大切にしたいと強く思います。そんな温かい家族が、私にとってかけがえのない存在です。

看護学生としての約二年間を思い返せば、様々に関わってきた人たちに、多くの場面で支えられてきました。これからも、忙しい日々の中で皆への感謝を忘れず、また、「何に、どのように、感謝しているのか」を、言語化できる自分でありたいと思います。

これで私の連載は最後になりますが、長期にわたり読んでくださった皆様には心から感謝しております。また執筆の機会をくださったHoitto!編集部のみなさまにも、重ねて感謝申し上げます。ありがとうございました。