ツルハホールディングス(鶴羽順社長)がこのほど開示した2024年5月期第2四半期決算はOTC、化粧品、食品の貢献等で増収増益となり、売上高は半期で初めて5000億円を超えた。経常利益も2桁増となり、経常利益率は前期比0.2P増の5.3%と好調だった。
既存店売上高は3.5%増で、来年5月16日に吸収合併するビー・アンド・ディーを除く全事業会社がプラスで推移した。また全店ベースの商品売上高は医薬品が9.8%増(調剤11.9%増、OTC 7.7%増)、化粧品9.7%増、日用雑貨3.1%増、食品10.5%増、その他 3.7%減だった。
販管費比率は、販促費や水道光熱費等の上昇で 0.2P増の25.1%とした。一方の売上総利益率はOTC、化粧品、食品の貢献で0.4P増の30.4%となっている。
期中の出店はグループ全体で69店、閉店は44店。26店の純増で総店舗数を2615店とした。通期では出店126店、閉店64店を計画し、総店舗数を2651店とする。出店精度の見直しで2025年5月期までの中経目標・グループ2750店には届かない模様。ただ「調剤売上高1400億円」「PB構成比12%」といった、その他中経目標は「概ね計画通り」(鶴羽社長)と分析している。
ビー・アンド・ディーの業績が振るわない状況について鶴羽社長は、「(中京地区の)競争が激化する中で古く小さい店舗が多いことが要因。新フォーマットへの転換を進めており、合併を機に棚割り整備、MD統一、組織一体化をスピードアップし改善したい」と説明した。また一部報道に出た株式の非公開化の有無についての質問には、「成長を促すために(今回に限らず)すべての選択肢を検討している」との回答に終始していた。
2024年5月期の連結業績予想は売上高1兆0330億円(6.5%増)、営業利益472億円(3.6%増)、経常利益473億8700万円(3.7%増)、当期利益258億9800万円(2.5%増)を見込む。第3四半期におけるコロナ需要の反動減を見込み当初計画を据え置いた。