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マツココ3月期、大幅増益で経常利益率7%に 
次期も強固な収益体制を維持

マツキヨココカラ&カンパニー(松本清雄社長)の2023年3月期連結業績は大幅増収増益を達成し、コロナ禍の停滞期を脱した感がある。売上高は30.3%増の9,512億4,700万円、営業利益率は51.6%増の622億7,600万円、経常利益は49.7%増の667億2,100万円、当期利益は17.9%増の405億4,500万円で着した。

ココカラファインの業績を合算した売上高の伸び率は4.3%増にとどまるが、利益率の高い商品群の販売好調などで経常利益率を7%の大台に乗せた。商品別の荒利益率は医薬品、化粧品、雑貨、食品の全てでポイントを高め、好調な解熱鎮痛剤やインバウンド需要の回復も利益を押し上げた模様。

次期の連結業績予想は、売上高9,800億円(3.0%増)、営業利益645億円(3.6%増)、経常利益690億円(3.4%増)、当期利益420億円(3.6%増)を見込む。経常利益率も引き続き7%を維持していく計画である。

人口減が始まってなお大手の出店攻勢が続いているが、激化する競争下でいかに収益を確保するかは各社の重い課題である。その中で同社の利益額・率はドラッグストア企業の中でダントツをキープし、インバウンドを含むH&Bニーズの対応にも一日の長がある。売上の規模だけでは測れない業態間の競争と同社の戦略を引き続き注視していきたい。