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25周年の「アルージェ」が届ける敏感肌ケアの新提案
肌悩みに応える一品から、毎日のスキンケアへ



肌に悩む人が、いま必要な一品と出会えるように。2001年に誕生した全薬工業の敏感肌用スキンケアブランド「アルージェ」が、25周年を機にシリーズ構成とパッケージを刷新した。皮膚病薬研究を背景に培ってきた知見を、日々の肌を整えるベーシックケア、肌悩みに応じて一品を足せるトラブルケア、そして治療を担うメディカルへと展開。商品と伝え方の両面から、生活者との接点を広げている。敏感肌に向き合ってきた25年の蓄積を、商品と売り場でどう届けるのか。同社製品企画本部香粧品企画部香粧品マーケティング課の吉田さん、香粧品開発課の永田さん、香粧品プロモーション課の大瀬さんに、新しいアルージェに込めた思いと工夫を聞いた。(記事=ヘルスケアワークスデザイン代表・佐藤健太)


敏感肌に向き合ってきた25年の蓄積


アルージェの原点は、1998年に発売した敏感肌用保湿ジェル「アピットジェル」にある。皮膚病薬を扱ってきた全薬工業には、薬局との関わりを通じて、皮膚に悩みを抱える人の声に接してきた蓄積があった。その人たちが日常的に使うスキンケアには、何が必要なのか。開発では、保湿成分の天然セラミドと、それをナノ化する技術に着目した。

一品の保湿ジェルから、毎日のスキンケアとして使える品ぞろえへ。2001年には、洗顔石けん、洗顔フォーム、化粧水、ジェル、クリームの5品をそろえ、アルージェが誕生する。ブランド名には「rouge(ルージュ)」をもとに、敏感肌の人に美しさを楽しんでもらいたいという思いを込めた。肌の調子に左右されず、美しさを楽しめるように。その願いが出発点にある。

以来、ブランドの核として磨いてきたのが、ナノ化した天然セラミドで角層にうるおいを届け、抗炎症成分で肌荒れを防ぐという考え方だ。低刺激設計とともに、毎日の肌を健やかに整えるケアを追求してきた。生活者を取り巻く環境や情報の集め方が変わっても、肌に必要なものを見極める姿勢は変わらない。

25周年の刷新は、こうして培ってきた価値を、一人ひとりの具体的な肌悩みから伝え直す取り組みである。同じ敏感肌でも、気になることは人によって違い、複数の悩みを抱える人もいる。自分の肌に合うケアを選びやすくすることで、アルージェを必要とする人との出会いを広げていく。


いまの肌悩みから選べるプラスワンのケア


「今悩んでいる肌トラブルに合わせて、製品を選べるブランドにしたい」。吉田さんが語る刷新の狙いは明快だ。長く使っている人には新たな選択肢を、初めての人にはアルージェを知るきっかけを用意する。敏感肌のために培ってきた商品の価値を、自分の悩みと結び付けて受け取ってもらうことを目指した。

同社の2025年調査では、敏感肌を自覚する20~50代女性1万534人のうち、99.1%が何らかの肌トラブルを感じていた。敏感だと感じる症状は、かゆみ35%、ニキビ・吹き出物32%などに分かれる(複数回答)。肌質の呼び名に加え、いま気になっていることに応えるケアが求められている。

そこで軸に据えたのが、全6品の「トラブルケアシリーズ」だ。日々の肌を整える「ベーシックケアシリーズ」に対し、こちらは肌荒れや乾燥など、気になる悩みに合わせて使うプラスワンの位置付けとなる。普段は他社のスキンケアを使っている人も、使い慣れたケアを続けながら、必要な一品を取り入れられる。


アルージェ トラブルケアシリーズ


アルージェ ベーシックケアシリーズ


従来は、基本のお手入れに使うベーシックラインと、そこに加えるスペシャルラインという、使い方の違いで分類していた。今回は商品の機能と肌悩みを結び付け、何のために使うかが伝わる構成へと組み直した。生活者が気にしていることから、商品を選んでもらうための工夫である。

例えば、「スキントラブルケア リキッド」は洗顔後に使い、肌荒れを未然に防ぐ薬用化粧液。「スキントラブルケア クリーム」は目もとや口もと、小鼻まわりなどの部分的な肌荒れに、「ディープガード クリーム」は粉ふきやガサガサする乾燥が気になるときに対応する。いずれも医薬部外品で、肌の状態や使う場面に応じて選べるようにしている。

肌荒れ後のケアに着目した「トラブルアフターケア ジェル」も加えた。美白有効成分のトラネキサム酸と抗炎症有効成分のグリチルリチン酸2Kを配合した医薬部外品で、ニキビなどの炎症あとがシミやそばかすになることを防ぐ。肌荒れを防ぐケアから、その後に気になる肌悩みまで、選択肢を用意した。

まずは一品を使い、自分の肌で使用感を確かめてもらう。その経験からアルージェへの信頼が生まれれば、毎日使うベーシックケアへの関心にもつながる。肌悩みに応える一品を入口に、日常のスキンケアへと広げていくことが、今回の刷新で描く道筋だ。

具体的な肌悩みから選べる商品構成は、ドラッグストアの店頭でも提案の手掛かりになる。日々の相談で聞こえてくる悩みと、製品の特長を結び付けられるからだ。使っているスキンケアや季節、そのときの肌状態に合わせて、一人ひとりに必要なケアを考えるきっかけにもなるだろう。


製薬会社の知見で日常のケアから治療まで支える


今回、ブランドに新しく加わったのが「メディカルシリーズ」である。第1弾の「アルージェリペアローション」は、皮膚炎、かゆみ、かぶれ、湿疹などを効能・効果とする指定第2類医薬品。アンテドラッグステロイドなどを配合した治療薬だ。


アルージェ リペアローション


日常のスキンケアで肌を整え、肌荒れを防いでいても、医薬品による対処が必要な症状が現れることはある。全薬工業は、その段階にも製薬会社として応えたいと考えた。ベーシックケアとトラブルケアに、治療を担う医薬品の選択肢を加えることで、肌の状態に応じたケアを支えるブランドへと役割を広げたのである。

こうしたものづくりを支えるのが、薬事や品質管理を含む製薬会社の開発基盤だ。さらに、アルージェを担う開発、マーケティング、プロモーションの担当を同じ部署に集め、ものづくりの方針と届け方をすり合わせやすくなったという。

営業担当者が店頭の販売員から聞き取る声も、その材料となる。日々の相談で見えてきた困りごとを持ち帰り、商品企画につなげる。以前から続けてきた活動を、部署間の距離が近づいたことで、より形にしやすい体制へと変えている。

開発を担う永田さんが重視するのは、「サイエンスとしての裏付け」だ。商品の特長とその科学的な根拠をバイヤーに理解してもらい、自信を持って商品を採用してもらう。そのために今後は製品を支える研究を深め、学会発表なども増やしていく考えである。ものづくりの根拠を積み重ね、販売店と生活者の信頼へとつなげていく。



左から、吉田さん・永田さん・大瀬さん


広告から売り場へ新しいアルージェとの出会いを


ブランドの変化を広く伝える役割を担うのが、俳優の板垣李光人さんを起用した新CMだ。2026年10月1日から全国で順次放映を始めた「敏感肌の肌トラブル」篇では、赤みや粉ふきをチェスの駒に見立て、肌トラブルに先手を打つ考え方を表現した。ブルーを基調にオレンジを配した鮮やかな世界観にも、新しいアルージェを印象づける狙いがある。



プロモーションを担う大瀬さんは、板垣さんの「清潔感や誠実な雰囲気」が、敏感肌に向き合ってきたブランドに合うと考えたという。男性俳優の起用による新鮮さとともに、アルージェが大切にしてきた姿勢を伝える人選でもある。

テレビCMで認知を広げながら、WebやSNSでは具体的な肌悩みを持つ人との接点を増やす。そして、広告で見た商品をドラッグストアの売り場で見つけてもらう。大瀬さんは、CMと店頭販促物のデザインを連動させ、生活者が商品を探しやすいようにしていると説明する。

売り場では、パッケージに記した製品の特長や肌悩みが、選ぶ際の手掛かりとなる。漠然と肌の調子が悪いと感じていた人が、自分の悩みに気付き、必要な一品を選べること。その隣に毎日の肌を整えるベーシックケアが並ぶことで、日常のスキンケアへと関心が広がることも期待している。

同社が目指すのは、「使いたいと思ってもらい続けられるブランド」だ。

敏感肌に向き合ってきた研究の蓄積と、日々の悩みに寄り添う発想を、一人ひとりが選びやすい商品と売り場へ。長く親しまれてきたアルージェが、これからの生活者に向けて、新しい提案を始めている。