ホスピス住宅事業や訪問看護・在宅介護事業を運営する日本ホスピスホールディングスは、2024年3月18日開催の取締役会において、スギホールディングスと共同で新たにホスピス施設を開設することを決定した。今年11月に開設される新規ホスピス施設は神奈川県海老名市の「ファミリー・ホスピスさがみ野ハウス(仮称)」で、ホスピス施設内に訪問調剤を併設し薬剤管理の一元化と緩和ケアの品質向上といったシナジー効果を生み出す。
スギホールディングスと日本ホスピスホールディングスは、2023年6月16日付の資本業務提携を締結して以降、定期的に候補地の情報共有を行うなど、共同開発に関する議論を重ねてきた。
共同開発には、①スギHDのドラッグストアと同一建物にホスピス施設を併設する方法(土地取得の段階から共同開発)と、②既に存在するドラッグストアの敷地内部にホスピス施設を建設する方法(既存敷地の有効活用としての共同開発)の2軸で検討している。
今回、両社の共同開発で2024年11月に開設される「ファミリー・ホスピスさがみ野ハウス(仮称)」は、②既に存在するドラッグストアの敷地内部にホスピス施設を建設する形となる。
あわせて、日本ホスピスHDのホスピス施設内にスギHDの訪問調剤の併設を予定しており、ホスピス施設内の薬剤管理を高品質で一元化する事が可能となり、緩和ケアの品質向上を図る狙いだ。
スギHDは、調剤併設型ドラッグストアを強みに、地域の生活者の病気予防・健康管理に生涯にわたって関わり、健康増進に貢献する「トータルヘルスケア戦略」を展開するとともに、医師開業支援事業、人材紹介事業、訪問看護事業なども展開し、地域の医療機関や各事業者とのシナジー創出に向けたネットワーク構築を進めている。
さらに、在宅療養患者への支援として、自宅や介護施設へ年間35万件以上の訪問調剤サービスを提供し、店舗への来店が困難な方向けの商品お届けサービスも提供しており、日本ホスピスHDが運営するホスピス事業を共同開発することで新たなシナジー創出を図る。
日本ホスピスHDは、スギHDとの資本業務提携締結後、「ホスピスの認知度向上」 「ホスピス施設の共同開発」「緩和ケアの品質向上」の3つの分野で合同の分科会を立ち上げ、それぞれ毎週もしくは隔週ごとに実施。両社は引き続き提携によるシナジーを模索し、ホスピス事業の成長を加速させていく方針だ。
なお、日本ホスピスHDは2024年3月26日に開催した取締役会で、スギ薬局の冨田孝行氏が4月1日付で社外取締役として就任することを発表している。
新規ホスピス施設の概要
名称:ファミリー・ホスピスさがみ野ハウス(仮称)
所在地:神奈川県海老名市東柏ヶ谷4丁目12-4
居室数:36室
開設予定日:2024年11月