太陽化学株式会社が、三重県四日市市と相互の連携を強化する包括連携協定を5月20日に締結した。両者は地域社会全体のウェルビーイングの実現に向け、健康づくりや健康寿命の延伸をはじめとした施策に連携して取り組み、産業の振興から地域経済の活性化にも寄与することを目指す。初期の取り組みとして、四日市市とヘルステックによる業務パフォーマンスの検証を行い、はたらく世代の健康意識向上と健康増進を図る。
食品原料メーカーである太陽化学は、研究開発型企業として食を通じた生活文化の発展と健康の推進に取組んできた。健康寿命の延伸に向けた社会的な動きが活発化するなか、強みである食と健康・栄養の知見を基盤とし、健康啓発活動も展開している。一例として、腸の健康に着目した「快腸ビジネスプロジェクト」では研究エビデンスに即した健康勉強会や社員食堂での腸活メニューフェアを開催し、広く健康への働きかけを行っている。
一方、太陽化学が本社を置く四日市市は市民が心身ともに健康で、地域社会とのつながりを持ち、充実した生活を送る「健康・生活充実都市」の実現を目指して、生活習慣病予防事業や運動・スポーツの習慣化による健康増進事業など多岐にわたる取組みを進めている。両者が連携をはかることで健康エビデンスの取得と健康施策を効果的に推進し、地域社会全体で健康寿命の延伸や QOL 向上の実現に貢献できると考えている。
【太陽化学株式会社と四日市市との連携事項】
1.健康づくりや健康寿命の延伸に関すること
2.健康経営(※)に関すること
3.災害時の対応に関すること
4.地域経済や産業振興に関すること
5.その他、両者が協議し、必要と認める事項
※「健康経営®」は、NPO 法人健康経営研究会の登録商標。
今後、太陽化学は四日市市とヘルステック機器による業務パフォーマンスの検証に取組む。生涯にわたる健康づくりのためには、はたらく世代の健康意識向上・健康増進へのアプローチは重要な施策のひとつと考えられており、国内有数の産業都市である四日市市においても、就業人口が県内最多の自治体であることから、はたらく世代の健康増進に注目している。
また、太陽化学は⾧年にわたり食物繊維と腸の研究を行ってきました。その知見から、食物繊維の適正摂取がはたらく世代の健康に貢献できると考え、「業務パフォーマンスに関わる心身の状態と食物繊維摂取との関係性」について、四日市市職員に参加いただく検証を予定しています。本検証では健康関連分野で注目が集まるヘルステック機器を用いた評価を試みる。
同社は「食物繊維は健康寿命にも大きく影響し、栄養素として認知度や理解度は高いものの、普段の食事で不足しがちであることが課題とされている。⾧期的な健康増進のみならず労働への短期的な影響も検証することで、効果的な健康啓発や施策のヒントを得られ、さらに四日市市の「健康・生活充実都市」の実現に向けた施策にも繋がることを期待している」とコメントした。