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みんなどうしてる?バラエティ豊かな保存容器/Fromプラネット第218号

使い捨て感覚で安いもの?しっかりこだわって長く使う?

食材や作り置きの保管で活躍する調理用保存グッズ。100均やホームセンター、ドラッグストアでも商品群が充実し、日常生活に欠かせないアイテムの1つになっている。日用品流通の情報基盤を運営するプラネットが好評連載中の「Fromプラネット」の第218回は、調理用保存グッズに関する意識調査の結果を紹介している。

まず自宅で使っている調理用保存容器の種類を聞いたところ(図表1)、「プラスチック製保存容器」が77.9%で、これに「ガラス製保存容器」(39.3%)、「ビニール製保存容器」(33.9%)、「ホーロー製保存容器」(16.4%)、「ステンレス製保存容器」(13.7%)が続く。男女でほとんど差がない項目が多いが、プラスチック製では10.2P、ガラス製では6.5P、ホーロー製では4.2Pと差の出ているものもあった。


表1

次に、保存容器をどこで購入しているかを聞いたところ(図表2)、最も割合が高かったのは「100円ショップ」で、58.5%。2位が「ホームセンター」(45.1%)、3位が「スーパー」(33.9%)と続く。それ以降は「雑貨店」(14.2%)、「ドラッグストア」(13.3%)と割合が下がった。

男女別に「100円ショップ」で購入している女性が9.3P高いが、「ホームセンター」では男性のほうが15.1Pも高くなっている。全体では8.5%の「バラエティショップ」は、「男性・20代」は18.2%、「女性・20代」は14.8%、「女性・30代」は15.7%と、若い男女の割合が高買った(図表不掲載)。また、「コンビニエンスストア」で購入するという「男性・20代」は、12.7%で、性年代別で見たときに唯一10%を超えていた(図表不掲載)。


表2

調理用保存容器を選ぶときに重視する点を聞くと(図表3)、最も割合が高かったのは「電子レンジ可」(57.0%)だった。また、「価格の安さ」は52.3%で、この2項目だけが半数を超えている。3位以下はあまり差がなく「洗いやすさ」(49.7%)、「容量」(49.6%)が続き、さらに「密閉性」(43.7%)、「収納しやすさ」(42.9%)、「耐久性」(42.3%)が並んでいる。男女別では、「電子レンジ可」、「洗いやすさ」「収納しやすさ」といった、使いやすさに関する項目に加え、「色やかたちなどのデザイン」についても、10P以上の差がついた。


表3

保存容器をダメにしてしまった状況について聞くと(図表4)、最も割合が高かったのは「においがついて取れなくなった」(30.1%)、次いで「落としたりぶつけて割ったり壊した」(26.7%)だった。逆に高温や低温、酸やアルカリなど、容器の耐性を超えてダメにした経験を持つ人は少ない模様。保存容器を選ぶときに「電子レンジ可」を重視する人が多いためか、「レンジ不可のものをレンジで使った」という人も10.3%と決して高くなかった。


表4

保存容器をどのくらいの頻度で買い替えるかを聞くと(図表5)、5年以上買い替えない人(「上記よりも少ない頻度」)が36.2%と最も高く、その次が「2〜3年に1回程度」(25.3%)だった。あまり買い替えないものなので、ダメにしてしまったときは値段によってはショックが大きそうだ。


表5

「自分で料理するのが好きですか」という質問(図表不掲載)に対しては、「とても好き」が9.2%、「どちらかというと好き」が25.4%と、肯定的な人は合計で34.7%(四捨五入)となった。一方、「どちらかというと嫌い」が19.8%、「とても嫌い」が13.0%で、否定的な人は合計で32.8%。「好きでも嫌いでもない」が32.6%なので、肯定・中立・否定の割合はきれいに3分されている。

料理好意度別にいくつか調査した。まず、自宅で使っている調理用保存器具の種類(図表6)について、プラスチック製はあまり違いがないものの、ほかの種類では使用している人の割合に大きな違いがあった。「とても好き」の人に注目すると、ガラス製は、全体が39.3%に対して60.7%が使用、ホーロー製は、全体が16.4%に対して37.4%、ステンレス製は、全体が13.7%に対して32.5%と、20P前後の差が出た項目もある。これは複数回答可の質問なので、料理好きな人はいろいろな種類の保存容器を使い分けていると言えそうだ。


表6

保存容器を同じメーカーやブランドで揃えたいかどうかを聞くと(図表7)、「揃えたい」と回答したのは全体では29.9%だったが、「とても好き」の人は59.6%と半数を超えた。「どちらかというと好き」の人も38.5%なので大きな差がある。


表7

おにぎりを包むときに何を使うかという質問に対しては(図表8)、全体では「ラップ」と回答した人が68.2%とかなり高く、定番と言えそう。料理が好きな人は、おにぎりを包むときにもいろいろなバリエーションを楽しんでいるようで、「おにぎり専用ケース」(全体:5.5%、「とても好き」:15.4%)や「竹の皮」(全体1.5%、「とても好き」:7.3%)で差が出ている。


表8

最後に、調理用保存容器の使い方や工夫していること、悩みなどを自由回答で聞きている。容器へのにおい移り・色移りは、ガラス容器に切り替えて「悩みから解放された」という人が複数いた。プラスチック製でも「キムチやラッキョウなどの漬物はラップを敷いてから入れる」「カレーはちょっとだけ温めて皿に移すと、におい・色移りを軽減できるし、洗うのも楽」と工夫して乗り切っている人も。また、「同じメーカーやブランドで揃えたい」と回答したのは3割程度(図表7)だったが、「デザインのいいものが欲しい」というだけでなく、収納しやすさも気になる模様。

《 お気に入りの保存容器や工夫していること、悩み 》

【ガラス製容器、いいね!】
● においの付きにくいガラス製の保存容器や、丸や六角形、八角形の保存容器を買うようにしている。四角の保存容器より角のぬめりなどが洗いやすい。(女性・30代)
● 若いときは100円ショップで保存容器を購入していたが、プラスチック製品ばかりのため、においが付いたり、色が付いたりして長く使えないと感じた。デザインがシンプルで流行に左右されにくいガラス容器のほうが、長い目で見ればコスパがいいため、最近は100円ショップでの購入が減った。(女性・40代)
● 以前は耐熱ガラス保存容器を使用していたが高いし、重いし、落としたら床に傷がつくので、100均で買える安いものに変えた。ところが長持ちしないので、またガラス製に変えようかと思う。処分したのはかなりの失敗だった。(女性・50代)

【洗い物を減らす工夫】
● 陶器製の容器だと、電子レンジで温めたあと、ふたを取ればそのまま食器として使えるので洗い物も少なくて済む。同じサイズで色柄違いの物を揃えておけば、割れたりふたが変形したりしても予備として役立つ。(女性・50代)
● 保存容器に入れて、電子レンジで料理をして、冷ましてから、そのまま冷蔵庫に入れて保管すると、洗い物を減らせる。でも、保存容器によって、ふたの形状がまちまちで、入る容量も違うのが不満。(女性・40代)
● 底にヒビが入ってしまったプラスチック製の保存容器でも、ラップを1枚敷けば、水分のある作り置きのおかずでもある程度は保存することができる。最後に少量残ったものは、ラップのままお弁当箱に入れれば、弁当箱も汚れない。(男性・60代)

【デザインがいいものが欲しい】
● 平日にも自炊しているが、作り置きできるものや冷凍ができるものは土日に作り置きする。同棲を始めた頃、とりあえず100均でいろいろと揃えたが、デザイン性に欠けていたり、耐久性が低かったり、すぐダメにしてしまった経験がある。(女性・20代)
● お弁当箱と保存容器のどちらにも使えるようなセンスの良いものがほしいと思いつつ、結局、100均などで買っている。統一感のないキッチンになるのが悩み。(女性・30代)【容器にまつわる失敗や悩み事】
● パン作りにはまり、オーブンで使えるガラス製の容器を買ったのはいいが、自分のなかでブームが去り、出番がない。結構大きな容器なので、保存に場所を取る。 また、真空になる容器を買ってみたが、通気孔が壊れたり、ふたの取っ手が取れてしまったり、結局使えなくなった。(女性・40代)
● 夫がふたと本体を一緒にしてしまってくれない。いざ使うときにふた探しから始まるのでイライラすることが多い。(女性・30代)
● 塩分や油の入った食品をレンジに掛けて溶かしたことも、紅生姜やたくあん、キムチを入れて色やにおいが付いて使えなくしてしまったこともある。また、使わないときに重ねて整理できると思ってサイズ違いを購入したが、実際にはできないものだったので、かさばって困っている。
(女性・50代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「調理用保存グッズ」に関する意識調査を実施。
期  間:2024年2月9日~15日、インターネットで4,000人から回答を得ています。

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