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小林製薬 「紅麹」健康被害に続報(第2報)

 小林製薬は、2024年3月22日付で公表した「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」(参考記事) に関し、3月24日時点での現状報告と影響について公表した。3月24日までに健康相談受付センターに寄せられた情報から、製品使用等で入院した可能性がある症例数は20件増加し、健康被害の報告は合計26件に上った。また、使用中止と回収に係る対象製品の製造番号を公表し、同社が想定していない成分を含む可能性がある製造番号は店販・通販の合計で18種(入院症例が報告されているのは6種類)となり、製品パッケージの確認を要請した。また紅麹原料について、小林製薬が使用している自社製品は2割にも満たず、子会社の小林製薬バリューサポートを通じた原料供給先企業52社への紅麹原料の供給は8割を超えており、これら52社の製品から紅麹原料による健康被害は確認されていないものの、小林製薬は供給先企業への製品回収の協力を呼び掛けている。

1.電話が繋がりにくいことについて

 小林製薬は2024年3月22日(金)の17時から「紅麹健康相談受付センター」を開設し、23日(土)、24日(日)を通じて体調不良を感じる生活者からの相談を受け付けている。電話回線の増設や相談員の増員を行うなど対応を強化し、全社を挙げて引き続き全力で対応していく。

2.入院症例数

上記の電話による情報提供などに基づき、2024年3月24日時点において、同社が把握している腎疾患等の入院症例数は以下のとおり。

合計26件(検査入院を除く)

3月22日までに把握していた症例数(既に記者会見で発表した症例数):6件

3月22日以降新たに把握した症例数:20件 

なお現在、多くの問い合わせを受けており、現時点で同社が把握している情報に依拠している。

3.想定していない成分を含む可能性がある製品の製造番号

健康被害が報告された「紅麹コレステヘルプ」

2024年3月22日に発表した「紅麹関連製品の使用中止のお願いと自主回収のお知らせ」に記載のとおり、紅麹コレステヘルプ及びそれに使用している紅麹原料(自社製造)の成分分析を行った結果、一部の紅麹原料に小林製薬の想定していない成分を含む可能性が判明している。

2024年3月22日の時点では、全ての製造番号分の製品を検査できておらず、予防的措置として全製品の回収を通達している。同社において分析等を鋭意進めており、3月24日の時点で、少なくとも直近1年分に製造した製品の検査が完了したため、以下の報告に至った。しかしながら、同社の想定していない成分の特定や本製品と腎疾患等との関連性の有無の確定には至っていないため、製造番号にかかわらず、全製品を回収するとの方針に変更はない。

同社の想定していない成分を含む可能性がある紅麹原料を使用した紅麹コレステヘルプの製造番号は、以下のとおり。


 

<ドラッグストアなどの店舗やECサイトでの販売分> 計14種類

製造番号:J3017、X3037、X3027、X3017、H3057、H3047H3037H3027H3017、F3037、F3027、E3037、E3027、D3079

<小林製薬の通信販売を通じての販売分> 計4種類

製造番号:X304、H306、G301、E301

※ 製造番号に下線を引いたものは、入院症例が確認された製造番号。

【製造番号の記載位置】 製品パッケージ裏面の左下に記載されている。

4.企業向けに販売している紅麹原料

2024年3月22日に「企業向けに販売している紅麹原料についても回収対象としており、取引先に連絡し個別に対応をしている」と報告した点について、多くの問い合わせがあり、企業向けに販売している紅麹原料についても、追加で報告した。

企業向けに販売している紅麹原料については、同社の子会社であり販売元である小林製薬バリューサポート(KVS)より、販売をしている取引先52社に対して3月22日から個別に連絡し、取引先及び取引先の顧客に対し、紅麹原料の販売及び使用中止を呼び掛けるとともに、紅麹原料を使用した製品(流通在庫等を含む)の回収措置に協力を要請した。

なお、3月24日時点において、KVSが企業向けに販売している紅麹原料を使用した製品について、腎疾患等が発生したとの連絡はない。

同社が、2023年に製造した紅麹原料の量は18.5トンであり、同社製品の「紅麹コレステヘルプ」等に使用している紅麹原料は2割弱で、企業向けに販売している紅麹原料は8割を超える。内訳は以下のとおり。


ⅰ 小林製薬製品の「紅麹コレステヘルプ」等に使用:2.4トン

ⅱ 企業向けに販売:16.1トン

a)6.9トン

・小林製薬製品の「紅麹コレステヘルプ」等に使用しているものと同じ紅麹原料

・使用用途:サプリメントなど

・一部に、2024年3月22日の報告で同社の想定していない成分を含んでいることを確認済み

b)9.2トン

・同社製品の「紅麹コレステヘルプ」等に使用しているものと異なる紅麹原料

・使用用途:食品、食品の着色や風味づけなど

・同社の想定していない成分は含まれていないことを確認済み


5.業績に与える影響

本件に伴う2024年12月期連結業績への影響は現在精査中であり、開示すべき事項が生じた場合は、速やかに通達する。