日本医薬品登録販売者協会(日登協)は2024年4月5日に理事会を開き、医薬品登録販売者の資質向上研修の充実と地位保全、職域拡大、職能向上などについて協議を行った。協議では医薬品登録販売者がヘルスケア分野の担い手として活躍の幅を広げられるよう、神奈川県横浜市とドラッグストアと連携し、モデル事業計画を進める方針を固めた。
協議の内容は
(1)医薬品登録販売者の資質向上研修を日本薬業研修センターと連携しさらに充実へ
2024年度事業計画案では医薬品登録販売者の資質向上のため、法廷研修である日登協主催の継続的研修、追加的研修の充実と、法廷研修以外の実務に役立つ任意のステップアップ研修等を日本薬業研修センターと連携して充実させる。
(2)改正医薬品医療機器等法案の動向把握、調査
2025年に予定されている改正医薬品医療機器等法案の動向を把握、調査し、医薬品登録販売者の資質向上、地位保全、職域拡大、職能向上に向けた政策提言を行う。
(3)医薬品登録販売者によるヘルスケア分野の受け皿づくりのモデル事業計画
潜在的な市場・環境の創出が期待されるヘルスケア分野の受け皿づくりとして、医薬品登録販売者の新しい役割を日登協と神奈川県横浜市、そして横浜市のドラッグストア事業者らと連携してモデル事業計画を進める。
日登協研究グループ活動予定(Zoomミーティング)
●ウェルビーイング研究会 第13回ミートアップ開催(参加無料)
日時:2024年5月31日(金)18:30~
概要:医薬品登録販売者がウェルビーイングの担い手として、社会に認められるように研究、実践、創造する研究会。申し込みは日登協HPを参照。
●薬事研究グループ 第24~25回報告会開催(日登協会員限定)
日時:第24回 2024年5月24日(金)18:30~
第25回 2024年5月30日(木)18:30~
概要:薬事研究グループはセルフメディケーション推進に関わる情報および医薬品登録販売者に関わる薬事・健康関連制度の最新情報を提供する。
申し込みは日登協HPを参照。
一般用医薬品(OTC医薬品)の販売に携わるすべての医薬品登録販売者は、毎年、計12時間以上の定期的かつ継続的な研修を受講する必要がある。
日本薬業研修センターでは「登録販売者に対する研修の実施要領」の一部改訂通知(医薬総発0410第5号 令和6年4月10日 厚生労働省医薬局総務課長通知)等を遵守した研修を実施している。
新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、2023年度の集合研修は、厚生労働省からの事務連絡に基づき、臨時的・特例的に通信研修(臨時通信研修)に変更。e-ラーニングと郵送通信によるリモート研修の形で実施され、49,000人が受講している。
日本薬業研修センターでは、2024年度も厚生労働省医薬局総務課長通知に基づきe-ラーニングを中心としたリモート研修を行う。
4月24日には2024年度第1回登録販売者継続的研修としてライブ研修を実施し、105人の受講生が研修を視聴し、闊達な質疑応答が交わされた。
第1講座「薬事行政情報」・第2講座「医薬品販売業に係る法規と制度」(講師:筑波純氏)
第3講座「登録販売者のための技術・知識① 前半:日焼け、紫外線対策」「後半:傷・やけど等」(講師:堀美智子氏)
第4講座「登録販売者のための技術・知識② 漢方薬」(講師:山岡法子氏)
今回収録した各講座の映像は、今後、実施予定のライブ研修で配信し、受講者からの質問にはその都度ライブで回答する形をとる。