ヘルスケア情報サイト「Hoitto! ヘルスケアビジネス」(ヘルスケアワークスデザイン株式会社)

より質の高い薬物療法
健康食品との相互作用データ基に

「ナチュラルメディシン・データベース」第7版刊行
日本健康食品・サプリメント情報センター


より質の高い薬物療法には、食生活などを含めた患者情報の量も重要なことは言うまでもない。
処方薬とサプリ・食品の飲み合わせによる相互作用で、薬の薬理効果が低減したり、命に関わる重篤なリスクに陥ったりすることがあるという。機能性表示食品が多くなるにつれ、日本の健康食品の質が向上したがゆえに、医療用医薬品との相互作用リスクは高まっているようだ。

「ナチュラルメディシン・データベース」


医師会・歯科医師会・日本薬剤師会の監修による「ナチュラルメディシン・データベース」の第7版が刊行された。オリジンはアメリカで、日本版は2006年から版を重ねている。編集元の一社)日本健康食品・サプリメント情報センター(Jahfic)によれば、薬局での服薬指導や栄養指導の現場で次のような相互作用の事例が寄せられているという。

  1. 朝グレープジュースで高血圧の薬を飲んだら、気分が悪くなり、めまいが。血圧を測ったらひどい低血圧に。
  2. 血圧の薬を服用しながら、さらに健康維持のため血圧が気になる人用のトクホも摂取しているうち、空咳がひどくなった。
  3. 血液をサラサラにする薬を飲んでいて、毎朝、健康のために青汁を飲み、納豆を食べていたが、軽い脳梗塞になってしまった。

筆者はかつて薬局での一般向け勉強会で、参加者がグレープフルーツと服用薬の相互作用について質問していたのを、今でも鮮明に記憶する。健康維持に良かれと思って続けている食品でも、医薬品との相互作用によって、時に大きな危険性をはらむ。
今般、日本ヘルスケア協会(JAHI)の記者会見で、「ナチュラルメディシン・データベース 日本語版」の普及に努める同文書院・宇野文博代表は「相互作用に関して、薬局での相談の8割が危険度の高い飲み合わせについて、というデータがあります。例えば甘草とフロセミド(降圧薬、利尿薬)の併用では、低カリウム血症で死亡するリスクが高まります。一方ノ二ジュースは、特に肝疾患患者が飲むと高カリウム血症で死亡するリスクが高まります」とハイリスク相互作用の例を挙げる。
処方薬と健康維持のために続けている健康食品との相互作用。患者や一般の人たちにまで、知識や情報は行き渡っていない。相互作用のリスクを察知して、患者に正しい情報を伝えるのも薬局薬剤師の職能であり、地域薬局の存在価値を明らかにする一つの方策と言える。
「ナチュラルメディシン・データベース」第7版ではCovid-19の見解も含め、3,000を超える相互作用を収載。また、準拠する「薬とサプリの相互作用チェッカー」(無料、有料版別途)も公開された。医師、薬剤師ら向けだが、今後、一般にもリリースし広く活用してもらう考えだ。