2024年9月30日
消費者庁の「デジタル取引・特定商取引法等検討会」が9月2日、第9回会合で中間取りまとめ案を示した。インターネット取引の拡大を踏まえ、SNSのダイレクトメッセージや電子メール、SMSなどを使った不意打ち性の高い「チャット等」による勧誘について、電話勧誘販売と同等の規律を講じることを基本とする方向性を示した。勧誘目的などの明示、不実告知や再勧誘の禁止、8日間のクーリング・オフなどが検討対象となる。
オンライン上の表示やUIを使って消費者の意思決定を歪める、いわゆるダークパターンへの対応も論点となった。契約時と比べて合理的な理由なく過度に複雑な解約手続きを課す行為などを規律する方向を示したほか、特定商取引法に基づく行政処分を受けた販売業者等の誇大広告等がプラットフォーム上に表示されている場合、消費者庁等が広告の削除やアカウントの停止・削除を要請できる仕組みも検討する。
現時点では中間取りまとめ「案」であり、制度決定ではない。ただ、ドラッグストアやメーカーがEC、アプリ、SNS、定期購入など生活者とのデジタル接点を広げる中、今後は広告表現だけでなく、購入から解約までの導線やUI設計そのものが法令対応の対象となる可能性がある。制度化の範囲と時期を注視する必要がある。