(公財)日本ヘルスケア協会の多大なるご支援のもとに、同協会内にプラネタリーヘルスを日本のローカルから社会実装する「プラネタリーヘルス・イニシアティブ(PHI)」を発足し(2023年7月)、2024年3月3日、記念シンポジウムを日比谷図書館にて開催しました。
会場は満員御礼の150名、オンラインも合わせると300名程度の方にご聴講頂きました。
ご参加頂いた皆様、ありがとうございました。
開催概要は、こちらをご覧ください。
→Hoitto!(https://hoitto-hc.com/10623/)
→PHI HP( https://jahi.jp/phi/)
参加者の皆様のアンケートでは、
「本来あるべき、人とこの惑星の繋がりを取り戻すための活動、素晴らしいです」
「これまでの常識中心の考え方からの脱却の必要性を感じた」
「変えていくものの一人として、とても勇気をもらいました」
「めちゃめちゃ未来に希望を持てた」
「まさに地球を変える決起集会!やりましょう!」
などと、とても前向きなコメントを多数頂きました。
SDGsが年限を迎える2030年後に取り組むべき地球規模の健康課題として、国際的に推進が求められている「プラネタリーヘルス」の実践をリードする目的で発足したPHIは、アクションを大切にしています。
全ての分野、全ての立場の人たちが再生(リジェネレーション)の主体となり、それぞれの分野で、また分野を超えて連携し、動いていくことが重要です。
今回、日本での自治体の先行事例として、私たちが2022年11月からプラネタリーヘルス連携協定を結び、プロジェクトを行ってきた、また、今年の2月に日本ヘルスケア協会と連携協定を締結して協力関係を築くことになった鳥取県江府町から白石祐治町長が駆けつけてくださいました。
PHIでは、江府町を舞台に、プラネタリーヘルス・アクションを共に推進する企業や団体のパートナー募集を開始しました。
人口最小の鳥取県の人口最小の町(人口2,513人 2024年2月時点)である江府町は、豊かな水を湛える奥大山を重要な自然資本と位置づけ、環境を守り再生しながら、全国のローカルエリアに先駆けてプラネタリーヘルスの推進を行っています。
2ヘクタールの公園内に古来からの水源をもつせせらぎ公園の管理棟をプラネタリーヘルスを推進するための企業やアカデミアの共創拠点、サテライトとして活用し、プラネタリーヘルスを実践する人材を育てる体験型プログラムやサービスを構築し、江府町を含む大山・日野川流域全体をフィールドにしていきます。
小さな自治体だからこそ、即断即決!スピード感を持って新しいことに挑戦できるフットワークの軽さが魅力です。
ぜひ、私たちと一緒に、プラネタリーヘルス・アクションをはじめませんか?
では、どんなアクションによってプラネタリーヘルスを推進したいのか?
シンポジウムの最後に、「日本からはじまるプラネタリーヘルス・アクション宣言」を読み上げ、行動指針を掲げました。
VUCAの時代と呼ばれるこの不安定な時代に山積する健康課題、経済課題、政治課題、社会課題、環境課題を人の力で大転換(グレートトランジッション)し、分野を超えた越境人材の連携により、⼈が当たり前に⽣きることで、⼈と地球が再⽣する経済システム、社会システムの基盤をつくることを軸に、100年、1000年先も⼈類と地球がプラネタリー・シンフォニーを奏でる世界を目指し、その行動指針とする考えです。
これまで、私たちは、人類の健康・ウェルビーイングを追求し、人類に最適化した文明 を築き上げてきました。
しかし、世界は未だ混乱の中にあり、心身の健康課題、経済課題、政治課題、社会課題、 環境課題が山積しています。
この不安定な VUCA と言われる時代において、不安や恐怖、怒りに基づいた行動は、世界 をより分断と混乱に導き、未来を担う子どもたちの心身を凍りつかせています。
プラネタリーヘルス・イニシアティブは、こうした世界を転換するのは、私たち人類の 役割であるという確信をもとに、ここに、「日本からはじめるプラネタリーヘルス・アクシ ョン宣言」を発表し、取り組んで参ります。
【姿 勢】
人類の無限の可能性を確信し、クリエイティブに人と地球を再生する(リジェネレーション)の主体・創造的再生者としてアクションすること。
今、失われつつある日本の歴史文化・気候風土、精神性に誇りをもち、日本式のプラネタリーヘルスを世界に示すこと。
【分野を超えた連携】
人の健康・ウェルビーイングを担う医療・ヘルスケア業界とあらゆる業種との連携を図り、人が当たり前に生きることで、人と地球が再生する経済シ ステム、社会システムの基盤をつくること。
【人材育成】
実地に出て、水を浴び、土に触れ、土地のものを食べ、土地の酒を酌み交わしながら、地域の人たちと共に再生し、各人の専門性に身体知を補完し、共に課題 を解決する人を育てるプラットフォームをつくること。
【教 育】
未来を担う子どもたちの無限の可能性を開き、観察する力、自ら生み出す力を身につけ、創造的再生者として生きるプラネタリーヘルス教育を支援すること。
【医療・ヘルスケア】
プラネタリーヘルス的視座を持ちながら他業種と連携し、問題の根本を解決する真の統合医療を目指し、その人材を育成すること。
【 食 】
微生物多様性を高め腸の土と地球の土を豊かにする食の選択。身土不二の観点を持ちながら、その土地土地の歴史文化気候風土に根ざしたプラネタリーヘルス・ダイエットメニューの開発と普及をすること。
【 農 】
その土地をより豊かに微生物多様性、生物多様性を高め、流域の河川、海の生態系を豊かに回復する農業を標準にすること。
【 暮らし 】
人が当たり前に暮らすことで、人が健康になりその土地の土壌や森林が豊かになり、自然エネルギーによる循環型の暮らしが実現する建築、モビリティ、サービスを標準にすること。
【ローカル】
ローカルエリアの実践者が自治体や企業との連携のもとに持続的に活動できる体制をつくり、支援すること。 また、プラネタリーヘルス的視座、情熱、アイデア、技術をもった人材がローカルに 関わり、地域の暮らしと経済が循環し、自然を再生する仕組みをつくること。
【都 市】
都市の再野性化(Re-wildedUrban)をはかり、人と生態系全体(ホロビオン ト)の健康を実現しながら、その生態系サービスから生み出し、循環する都市をつくること。
【科学技術】
これまで科学が未到だった目にみえない領域を踏まえ、自然の原理原則、一貫した法則性(Theory of Everything:TOE)を科学により明らかにし、この地球 上に生きる人の健康とウェルビーイング、また人類と森羅万象とのコミュニケーショ ンを補完するプラネタリーヘルス・テックを確立すること。
私たちは
100 年、1000 年より先も
人類と地球がプラネタリー・シンフォニーを奏でる世界を
この日本から共につくっていくことを宣言します。
2024 年 3 月 3 日
公財)日本ヘルスケア協会 プラネタリーヘルス・イニシアティブ
代 表 桐村里紗
ぜひ、私たちの手でこの地球を再生しプラネタリーヘルスを実現していきましょう。
パートナー募集リリース記事