ヘルスケア情報サイト「Hoitto! ヘルスケアビジネス」(ヘルスケアワークスデザイン株式会社)

GSIクレオスのヘルスケアへの取り組み

「バスタイムトップス」はスタート地点!
セルメディ推進に寄与する“ものづくり”目指す

繊維と工業製品を軸とする商社・GSIクレオスがヘルスケア市場に向けた取り組みに注力しています。以前、当サイトでもGSIクレオスと畿央大学とのコラボレーションで生まれた入浴着「バスタイムトップス」を取り上げた記事(*)を掲載しました。同社のヘルスケアへの取り組みの現状について、マテリアル部・部長の森田雅彦さんに聞きました。

*術後の傷跡や心の傷を優しく覆う「バスタイムトップス」 https://hoitto-hc.com/2780/


「バスタイムトップス」

――バスタイムトップスが登場したのが2021年です。振り返っていかがでしょうか?


森田さん 「バスタイムトップス」は、奈良県の畿央大学との産学連携でスタートした商品です。“GSIクレオスの「もの作り」”と“畿央大学の「研究」”のコラボレーションによって生み出されました。

「バスタイムトップス」の発売当時は、乳がん患者さんのための術後の入浴着は、高価な商品も多く、お客さま視点では手を出しにくいという環境にありました。「バスタイムトップス」はこの環境を打破し、「ワンコイン(500円)で手軽に購入でき、気軽に楽しく入浴していただく」というコンセプトで、「患者さんの術後痕の身体のカバーだけでなく傷だけではなく、心のケアもしたい」というスタンスで世に送り出した商品です。

2022年の累計販売枚数は1万7000枚を超えたところです。売上ベースではまだまだ小さい数字ですが、「バスタイムトップス」は、あくまでも当社のヘルスケア事業のスタートラインであり、事業を育て上げていく1つの商品であると位置付けています。発売以降、入浴施設や調剤薬局、ホテル、旅館など、北海道から鹿児島県まで購入できる施設・店舗が徐々に広がっています。これはピンクリボンでの啓発活動やメディアからの発信もあって、ようやく認知・活用してくださる方が増えてきたのだと思います。


――ヘルスケア事業の目標についてお聞かせください。


GSIクレオス マテリアル部 部長の森田雅彦さん

森田さん もちろん「バスタイムトップス」の輪も広げていきますが、同時進行として、新商品の開発にも取り組んでいきたいと考えています。

先述の通り、「バスタイムトップス」はあくまでもスタートラインであり、この商品を世に広めていく中で、ボトムスやワンピース、サウナ着などのニーズも出てきています。「バスタイム」シリーズについては、乳がん患者さんに特化するのではなく、お客さまのニーズに対応することで、入浴着を普及し、入浴着を着用して温泉や入浴施設、日々のお風呂に入ることが当たり前の世の中にしていきたいと考えています。

また、当社では月に一度、「セルフメディケーションの推進」を大きな目標とした「ヘルスケア事業定例会」を開催しています。これは、帝京平成大学の小原道子教授や医療・介護・福祉、製品開発、ブランディングなどに携わるプロフェッショナルを交えた議論の場です。

基本的に、その専門職ならではの視点で「こういう商品があったら嬉しい」「この部分を改善したら、もっと良い」など、当社の商品開発にみなさんからアドバイスをもらう形なのですが、私たちだけでは知り得なかったことを多く知れますし、商品開発に生かすことでよりクオリティの高いものにもつながります。

これまで17回(2023年4月末現在)開催してきましたが、社外からの参加が10人を超え、当社からの参加者も含めると、20人以上にも参加者が増えました。この定例会によって、セルフメディケーションを真剣に考え、定例会から得た情報を商品開発・ビジネスに落とし込んでいける社員を育てていきたいですね。

スタートから2年。「バスタイムトップス」は比較的順調に進んでいます。今は国内のみですが、海外も視野に入れれば、200万人以上の乳がん患者さんがいます。そこまで波及させ、一人でも多くの患者さんのQOLを高めていけるようにしたいと思っています。


――「セルフメディケーション」とは、どのようなカテゴリーになるのでしょうか。


森田さん 第一に、定例会でもよく議論されている「セルフメディケーション=日々健康に過ごすため、自身の心身健康を自分で守る」の観点から「睡眠」をキーワードとした商品だと思います。この質を高めて、ケアしていくことは健康に大きく寄与します。「睡眠」と「フェムテック」も非常に親和性が高いため、まずは「睡眠」と「フェムテック」を絡めた商品開発に取り組み、今後、フェムテック展示会でこれらの商品提案をしていく予定です。

このほか、介護従事者が脱がせやすいインナーや、つまずきにくい靴下、軽失禁・尿もれに対応するようなシニアケア商品、着圧商品など。これまで当社が繊維事業で培ってきたノウハウを、今後ともヘルスケア事業にも活用していきたいと思います。


――「バスタイムトップス」の啓発動画を公開中です。


森田さん 動画には、2015年に乳がん(右乳がん ステージ3a)と告知され、育児と共に闘病した経験を持ち、現在は福井県で乳がんの啓発活動に取り組む髙橋絵麻さんが登場します。乳がん患者さんはもちろんですが、一人でも多くの方々に「バスタイムトップス」のことを知っていただきたいと思いますので、ぜひご覧ください。





動画を作ろうと思ったきっかけは、あるお客様に「バスタイムトップス」のご提案をさせていただいた際に、「GSIクレオスの公式サイトを通して『バスタイムトップス』の良さをもっとアピールをして欲しい」と伝えられたことでした。作るからには、きちんとした動画を作りたいと思い、ビジネスでの横のつながりがあった福井テレビさんに依頼させていただき、髙橋さんも「バスタイムトップス」に共感をいただいておりましたので、動画への登場を快諾くださいました。


――ありがとうございました。「バスタイムトップス」を含めた今後のヘルスケア事業に期待しております!