ピップとの出会い経て専門店流通を開始!
我が国が世界に誇る食文化である“出汁”。出汁に含まれる旨味成分のアミノ酸は、料理の味を引き立てるのみならず、人々を健康に導く力を備えている。40年にわたり出汁を研究しその魅力を伝えてきたビーバンはこのほど、ウエルネス領域の卸売事業であるピップと組み、基幹商品「カラダがよろこぶ出汁」の流通を開始した。同製品は吸収効率の高い無添加のアミノ酸を手軽に摂取でき、赤ちゃんとママの健康づくりに活用したい一品。ビーバンの大谷行輝社長への取材を通じ、「本物の出汁を摂ることが本物の健康につながる」ことを教わった。(記事・構成=八島充)
出汁は栄養を摂るための手法
ビーバンは、魚の豊富な栄養に注目した先代のオーナーが、自然派でカラダに良い究極の出汁の開発を目指して、1987年4月に設立された。今年は創設40年の節目にあたる。
長年の研究成果成果が実り、原点となる出汁を商品化したのが、およそ25年前。発売当初こそ売上は苦戦したが、じわじわと口コミが広がり、健康志向の消費者の支持を広げていった。
ただ、この頃の自然食や健康食品は、まだまだニッチな存在。年月を経てリピーターも高齢化していたことから、商品の魅力を伝える新たなアプローチが必要だった。そうした中で、約8年前に大谷社長が事業を引き継ぎ、今日に至っている。
「当社の出汁の品質には自信を持っていましたので、私の最初の仕事はマーケティングを学ぶことでした。日本独自の出汁文化ですが、元を辿れば“栄養を摂る”ためのものでした。美味しいことは大前提ですが、偽りのない本物の出汁が健康に良いことをもっとアピールしたいと考え、既存商品をリニューアルして2019年より『カラダがよろこぶ出汁』を発売しました」(大谷社長)
ペプチド化で体に負担なく吸収
「カラダがよろこぶ出汁」の原料はすべて国産で、カツオ、イワシ、昆布、無臭ニンニク、澱粉分解物のみ。食塩、添加物、たん白加水分解物、酵母エキス等は使用しておらず、正真正銘の自然派食品である。
製造方法は「煮る」「圧力をかける」「濾(こ)す」のシンプルな3工程で、これも江戸時代から続く出汁づくりとほぼ一緒。ただ一つ「濾す」の部分では、同社がアメリカから入手した「限界濾過膜」の技術が用いられている。
ご参考)「カラダがよろこぶ出汁」の製造工程
限界濾過膜は消化器官と同じく、タンパク質をペプチド化、アミノ酸化する作用がある。ペプチド化された栄養を摂取すれば、消化に伴う負担がなく素早く吸収される。つまり「カラダがよろこぶ出汁」は、消化器官が未発達の赤ちゃんから消化器官が弱った高齢者まで、幅広い層が摂取できる製品なのだ。
ご参考)「カラダがよろこぶ出汁」の吸収のしくみ
安心・安全を示す1つが、「桶谷式母乳育児推進協会」の推奨マークだ。同協会は母乳育児支援活動をおこなう助産師らが参画する団体で、推奨品約30品中に食品は5品。もちろん出汁製品は唯一の存在である。
なお、同製品には子供の成長に不可欠な必須アミノ酸9種を含む良質なアミノ酸18種類が含まれている。
表)「カラダがよろこぶ出汁」のアミノ酸含有量(分析:日本食品機能分析研究所)
健康寿命延伸の思いと共に
ピップの商品企画部商品企画第一課の百崎賢治MDが「カラダがよろこぶ出汁」と出会ったのは、とあるスポーツ系の展示会場だった。
「サンプルを用いて自宅で作った料理が大変美味しく、のちに実現した大谷社長との面談では、先代のオーナーから続く理念や事業姿勢に感銘を受けました。当社はベビー・プレママ・ママといったカテゴリーに強みがあるので、まずはベビー専門店などで実績をつくり、追ってドラッグストアに紹介していく方向で話し合っています」(百崎MD)
一方の大谷社長は、ピップを選んだ理由について、「右から左に流すだけという卸売業が多い中で、ピップさんには、当社製品を深く理解された上で『売りたい』という熱意を感じました」という。
ビーバンとピップは、出汁という伝統的な食を用いて日本人の健康を促進し、健康寿命延伸を支えたいという思いを共有している。健康寿命延伸のサポートが使命となるドラッグストアも、こうした製品群で売場を埋め尽くすことが、これからもっと求められるはずだ。一般流通への本格参入を始めたビーバンと、それを後押しする両社に、今後も注目していきたい。(了)
〔商品概要〕
ビーバンの情報はこちらから(https://www.beevan.co.jp)