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青汁売上げメーカーNO.1の山本漢方製薬・山本整社長に聞く
『高まる国民のヘルスケアニーズに向けた商品開発と創設50年への戦略』

ヘルスケアインタビュー
青汁売上げメーカーNO.1の山本漢方製薬の山本整社長に聞く
『高まる国民のヘルスケアニーズに向けた商品開発と創設50年への戦略』



「“商品に価格以上の価値”と、お客さまに喜んでいただくため
“安心と満足”を提供し100年企業として成長していきたい」


これからもドラッグストアに利益商品をお届けしたいー1977年に創業し3年後の2027年2月に50周年となる山本漢方製薬株式会社の山本整代表取締役社長は、「漢方薬や健康茶に加えて、国民の青汁ニーズに応え2000年に発売を開始した大麦若葉が現在、15年連続で青汁売上げメーカーNO.1となり、さらに健康食品や機能性表示食品などを開発してきました。今年から来年にかけて、より差別化した商品をデビューさせる」と語るなど、今後の戦略を明らかにした。「健康寿命延伸時代にあって高まる国民のヘルスケアニーズに応え、飲みやすく美味しく、誰もが安心して愛用できる商品の開発とCM放映も提供し店頭での拡販をサポートしたい」と話す山本社長に、『高まる国民のヘルスケアニーズに向けた商品開発と創設50年への戦略』を聞いた。(取材・文◎ジャーナリスト・山本武道)


■ 様々な商品開発へのこだわり


創設50周年に向けて抱負を語る山本整代表取締役社長

山本社長 新製品の開発は当然のことながら、国民の健康ニーズにお応えすべく、創業以来、安全性と品質にこだわってきたことが今日、実を結び、お客さまからたくさんのリピートをいただいていると思っています。例えば青汁製品ですが、もともと私の父が緑の食品に興味があり、緑色の製品が一定の市場を形成し通販ルートで売れていたことから、取引き先のドラッグストアルートで皆無だった大麦若葉に着目して開発しました。

当社は漢方薬を開発し販売してきましたが、生薬は粉末、散剤もあり、漢方茶も手がけていましたから、『大麦若葉の粉末を100%で』と原料は無農薬栽培を徹底して安心・安全、そして粉末加工・包装工程まですべて愛知県小牧市の自社工場(ISO22000認証)で、厳格な品質管理基準のもとで一貫製造し美味しく飲みやすくして商品化しました。

高齢者をはじめ子供さんも、美味しく喜んでいただけるよう味についても、当社の技術を駆使して、『買ってよかった』と言っていただけるようにしてドラッグストアに向けて発売したところリピートが相次ぎ、15年連続で青汁売上げNO.1企業としての評価をいただいています。

当社の商品を、わざわざドラッグストアに行き購入し満足していただくことが当社の軸ですので、リピートしていただきたいという想いで開発に取り組んできました。通販市場は活発化していることは事実ですが、ドラッグストアには、健康と美に関わる商品があり、店に行けば楽しく買い物ができて便利だし、相談にも乗っていただけるドラッグストアに向けた商品開発を、さらに続けたいと思っています。


■ 2023年における1年間の商品動向


山本社長 2023年度の売上げ実績ですが、中国が芳しくなかったものの想定内であり、その代わり国内の売れ行きが順調でしたので、前年度比3~5%アップすると見ています。具体的には、昨年に開発した機能性表示食品2品目(『コレステブロッカー』、日清オイリオの『MCTオイル大麦若葉青汁』)に続き、『桑の葉若葉粉末青汁100%』も追加しデビューさせ好調に推移しています。

いずれも売れ行きが良かったので、今年も大いに希望が持てる商品アイテムの機能性表示食品の拡販を期して、タレントの原田龍二夫妻を起用した新しいCMの放映を4月からスタートさせることにしていますし、相変わらず好調に推移しているのが主力の『大麦若葉100%粉末』です。おかげさま15年連続で青汁売上メーカーNO.1企業の座を続けさていただいており、原田夫妻を起用したCMは青汁の拡販に貢献しました。

お腹の環境にこだわった『乳酸菌大麦若葉粉末』や国産オーガニックを採用した1日分のビタミン12種類と乳酸菌300億個が摂取できる国産野菜青汁『30種類の国産野菜+スーパーフード』、九州産の有機大麦若葉をはじめ22種の国産野菜、スーパーフードに植物性タンパク(大豆を含む)をブレンドしたイヌリン(水溶性食物繊維)含有の大麦若葉『食前青汁』は、食べる前のDIETとして人気があり、それぞれ需要が増えました。

モナリザのCMで話題となった医薬品の『ハトムギヨクイニン錠』ですが、高齢者が飲みやすい顆粒タイプも開発し発売を開始しました。携帯にも便利だし、ヨクイニンの素材を生かして「味がよく飲みやすい」「続けたところ、悩んでいたイボがなくなった」といった声が寄せられるなど、愛用者が急増しており、今後の販売に期待しています。


■ 2024年の新商品概要


山本社長 医薬品も健康茶もサプリメントも機能性表示食品も、共に力を注ぐことはもちろんですが、味もよく手軽に愛用できる画期的な商品を出したいと思っておりますし、さらに新しい製品の開発も準備を進めており、ちなみに2024年の新商品は次の通りです。


<ベジタブルきな粉プロテイン>

大豆をはじめとして、栄養豊富な大麦若葉粉末を加え、さらに国産野菜22種とスーパーフード7種をおいしくバランスよく配合。野菜の栄養素とタンパク質を効率よく同時に摂取できる商品。熱を出来る限りかけない製粉工程を実現し、美味しくクセになる、きな粉風味を実現。

主成分:白大豆(植物性たんぱく質9g)、大麦若葉粉末(国内製造)、国産野菜22種(野菜量25g生換算)、スーパーフード7種

ポイント:①たんぱく質9g摂取+野菜不足の改善が同時に!②安心の「甘味料」と「添加物」不使用!③毎日続けて飲める飽きのこない自然な味!飲み方アレンジも自由!


<PREMIUMどっさりダイエット茶>

カラダの内側からキレイにスッキリしたい方の健康茶。グリーンルイボスには、フラボノイドの一種の「アスパラチン」という特有の成分が含まれており血糖、メタボ、抗酸化など機能性が期待されています。キャンドルブッシュは別名で、「ゴールデンキャンドル」、「カッシア・アラタ」とも呼ばれ、ダイエットや美容に利用されています。

主成分:キャンドルブッシュ。センナの類似植物であるキャンドルブッシュの小葉・葉軸・茎・花などにも、センノシド(センノシドA,B)アントラキノン系成分が含有されており、 デトックスティーの主成分として通販を中心に使用されています。(本品は弊社のセンナ錠、約1粒分のセンノシド含有:2㎎)

ポイント:①内側からキレイにスッキリしたい方におすすめ!②SOD酵素が通常のルイボスの数十倍ともいわれている「グリーンルイボス」を使用!③ノンカフェインで夜のんでも安心の「テトラパック」


<ヨクイニン顆粒(第3類医薬品)>

ハトムギの殻を破ると白い肉があり、この白い果肉を医薬品名で「ヨクイニン」といい、イボ取りに有効で、肌をきれいにし、ニキビや吹き出物の出る人が常用します。昔からヨクイニンのエキスは効き目が弱いといわれています。ヨクイニン顆粒には、よく効くヨクイニンの粉末(タイ産)を最大量配合。

主成分:1日量3包6g(成人の1日服用量)中、次の成分を含有します。
日本薬局方ヨクイニン末3600㎎ 日本薬局方ヨクイニン末エキス185㎎(日局ヨクイニン2.4gに相当)

ポイント:①高齢者や錠剤服用困難者でも服用しやすい「顆粒タイプ」②持ち運びにも簡単・便利なステックタイプ③「ヨクイニン錠」と共にTVCM放映予定商品


■ 3年後の創設50周年に向けた抱負


健康寿命延伸時代にあって国民の健康ニーズは増え、しかも多様化しており、これからは“未病と予防”意識の高まりを踏まえて、当社が47年間にわたって培ってきた生産技術と品質管理を基に、ドラッグストアやカウンセリングに特化した薬局に提供する利益商品の開発研究にさらに携わっていくことにしています。

2000年から発売した大麦若葉製品は、ドラッグストア店頭の人気商品として支持され、青汁売上げNO.1企業として15年連続で評価していただいてきました。今後も、その評価にふさわしい活動と差別化商品の開発に力を注ぎ、国民のヘルスケアニーズに対応したいと考えています。

さらに3年後の創設50周年に向けて当社は、このほど完成した流通センター(建設総面積は3階建て延べ総面積9000㎡)を建設し商品原料を備蓄することにしていますが、ゆくゆくは様々な新商品を開発する第10工場として稼働させる予定です。


第10工場になる予定の流通センター(写真右)


幸い当社は無借金経営を続けておりますので、将来に向けて設備投資、人財の確保によって生産体制を強化して、国民の健康創造に役立つ新商品の開発を続け、“商品に価格以上の価値”と、お客さまに喜んでいただくため、“安心と満足”を提供し100年企業として成長していきたいです。




<取材を終えて>

東京から新幹線に乗り1時間半余りで名古屋駅着。そしてバスで名古屋空港へ20分。タクシーに乗り、「山本漢方製薬の本社へ」と運転手さんに告げると、「山本漢方は、ますます大きくなるね」の答えが戻ってきた。確かに本社を訪問して山本整社長をインタビューさせていただいたこの数年間に、田んぼから見えた本社の建物と工場は、徐々に横に広がっている。

1986年の現在地(愛知館小牧市多気東町)に、第一工場を建設してから工場を増やし、一貫製造に取り組んでおり、現在、流通センターとして稼働する地は、ゆくゆくは第10工場になる。創業者の山本邦男さんから2006年に社長のバトンを受け継ぎ、今年で18年目になる山本整社長は、昨日より今日、今日より明日、そして明日より創業50年に向けて、「世の中に本当に必要とされる山本漢方であり続け、『会社の発展と社員の幸福が一致』するよう努力しなければならない」と陣頭指揮にあたっている。

15年連続で青汁売上メーカーNO.1として、同社は今年(2024年)から来年(2025年)にかけて、どのような新しい健康創造商品を国民へ、そしてドラッグストアへ提供していくだろうかー注目したい。