テラサイクルジャパンは11月1日、「国際プラスチック条約 企業連合(日本)」の発足並びに企業連合による共同声明を発表した。企業連合の立ち上げメンバーは、テラサイクルジャパン、Uber Eats Japan 、エコリカ、キリンホールディングス、サラヤ、日本コカ・コーラ、ネスレ日本、ユニ・チャーム、ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス、ロッテ(五十音順) の10社。世界自然保護基金ジャパン(以下WWFジャパ ン)が事務局を務め、テラサイクルジャパン代表のエリック・カワバタ氏が、国際プラスチック条約企業連合(日本)の代表に就任した。
プラスチック汚染を早期に根絶するには、国際条約を法的 拘束力のある野心的な世界共通ルールに基づくものとして制定することが不可欠。11月13日~19日にケニア・ナイロビで開催される、プラスチック汚染対策の国際条約の制定に向けた政府間交渉第3回会合(INC-3)の開催に先立ち、プラスチック問題の解決を推進する日本の企業自らが、日本政府に対し国際条約の制定を働きかける新たな枠組みとして、WWFジャパンのサポートの下で「国際プラスチック 条約 企業連合(日本)」が共同声明を発表するに至った。
<企業連合のINC-3に際しての基本的な立場>
共同声明の全文(日本語版、英語版)は以下のリンク先からご覧いただける。
● 国際プラスチック条約 企業連合(日本)声明リンク
https://www.wwf.or.jp/activities/statement/5450.html
● JAPAN BUSINESS COALITION FOR A GLOBAL PLASTICS TREATY 声明リンクhttps://www.wwf.or.jp/eng/activities/5451.html
<国際プラスチック条約 企業連合について>
エレン・マッカーサー財団とWWFの呼びかけで2022年9月に発足。プラスチックのバリューチェーン全体 に関わる150以上の企業、金融機関、NGO パートナーが参加し意見を表明。プラスチックをサーキュ ラーエコノミーへと移行させ、プラスチックが廃棄物となり、汚染を引き起こすことを阻止することのできる、野心的な国連条約の締結を共同で求めている。
<国際プラスチック条約 企業連合(日本)発足の背景>
2022年の3月の第5回国連環境総会再開セッションにて、決議5/14 「プラスチック汚染を終わらせる:法 的拘束力のある国際約束に向けて」 が175カ国の合意によって採択された。これに伴い政府間 交渉委員会 (INC: Intergovernmental Negotiating Committee on Plastic Pollution) が発足。2024年末までに国際文書(条約)の内容を確定させることを目指している。条約の具体的な内容の議論が始まる11 月13日からのINC-3の開催に際し、プラスチック汚染の解決にコミットした企業自らが、交渉で重要な役割を担う日本政府に対し国際条約を発足させるよう呼び掛けていくため、WWFジャパンのサポートで、日本において企業連合が発足することになった。
テラサイクルジャパン 代表/国際プラスチック条約 企業連合(日本)代表
エリック・カワバタ 氏のコメント
「サプライチェーンと消費が国境を越えて相互に結びついているグローバル 経済においては、プラスチック廃棄物の問題を解決するには国際的な協力 が必要です。国際金融取引における安全性の確保、国際貿易における公平 性の創出といった問題に対処するためには、国際的基準と地域での取り組 みが必要でした。プラスチック廃棄物の危機への対応も同様です。効果的か つ持続的な解決策を達成するためには、定義と評価基準および規制の調和 が必要だと考えます。」
【テラサイクルジャパン合同会社について】 テラサイクルは、「捨てるという概念を捨てよう」というミッションのもと、現在の複雑化する廃棄物問題 に対し持続可能なソリューションの開発に取り組むソーシャルエンタープライズ。リサイクル・再生資源・リユースを推進するプラットフォームを構築・運営し、世界21カ国で活動している。