株式会社I-neが展開するボタニカルライフスタイルブランド「BOTANIST(ボタニスト)」が、2021年から森林保全団体のmore treesと協働で、多様性のある森を取り戻すための活動を開始した。3年目を迎え、さらなる広がりと繋がりを拡大すべく、北海道を中心にドラッグストアを展開するサッポロドラッグストアー と共に『WITH THE FOREST PROJECT』を始動。新たに立ち上がったプロジェクトの内容や、北海道・美幌町で行った森開きイベントの模様を報告する。
「植物と共に生きる」をブランドミッションに掲げるBOTANISTは、2021年から森づくりの活動を北海道・美幌町でスタートした。BOTANISTの成分の1つである白樺を含め、様々な樹種を植林し、人と植物、そしてそこに暮らす動物たちも喜び合える多様性のある森づくりを目指している。
more treesと協働で始めた森づくり(BOTANISTの森=一般社団法人ボタニスト財団の活動)。1年目は1000本、2年目には6000本を植林することができた。苗木から1本、1本、大切に植林を続けてきたこの活動も3年目を迎え、今年からはサツドラがメンバーに加わり、共に活動していく。
サツドラで購入された「ボタニストシリーズ」の売上の一部を、森林の保全活動に寄付。BOTANISTとmoretreesが取り組む多様性のある森を回復させる取り組みと、 BOTANISTの販売の循環にサツドラも参画することで、より地域の生活者との親和性を高めることをめざす。
サツドラと共に歩む新たな森づくりには、サツドラとBOTANIST、共に未来への想いを重ね合わせ 『WITH THE FOREST PROJECT』と名付けた。
サツドラとは、2022年4月から店舗におけるBOTANISTの売上の一部を寄付していただく形態で、共に森の保全活動を続けてきた。北海道の地域に根差したドラッグストアとして、1972年から人々の暮らしを支え続けているサツドラ。毎日の生活に必要なものや健やかになるものを提供するだけではなく、北海道の未来、地域の自然環境、心に芽生える豊さも提供している。
『BOTANISTの森』では、昨年までの計2回で7000本を植林してきたが、今年は『 WITH THE FOREST PROJECT』として、2000本を植林している。
サツドラの小寺潤氏は
「北海道の白樺を原材料に使っているBOTANISTを販売する店舗として、サツドラは北海道の森と人の共存を目指す活動に深く感銘を受けました。今回、これまで行ってきた寄付というカタチだけではなく、森づくりを共に進めていこうと決めたのは、小売店の立場から1人でも多くの方々へ、森と人の共存を呼びかけていきたいと思ったからです。北海道を地盤にドラッグストアを営む企業としてはもちろんですが、私たち従業員1人ひとりも、自然環境保全活動に関われることに大きな喜びと責任を感じています。この取り組みは、サツドラの店舗でBOTANISTを購入していただくことで、お客様自身も北海道の森づくりに貢献できるスキームです。日常のお買い物で地域や自然環境の保全に関われるので、『WITH THE FOREST PROJECT』にぜひ参加していただければと思います」
と語る。
イベント当日、森づくりには昨年から美幌町立旭小学校の子どもたちも参加している。「地元の森を、自然を、もっと好きになってもらいたい」「森や自然が身近にあることを、誇りに感じてもらいたい」そのような想いで、BOTANISTとサツドラ、more treesは、森づくりのプロセスを通じて様々な自然体験や学びの機会を子どもたちに提供しようと考えた。
more treesの岸氏が日本や世界の森の状況、多様性のある森づくりの必要性を紙芝居形式で伝えることから始まり、BOTANISTブランドディレクターの東野が活動の全容をまるで絵本を読むように話していく。子どもたちも真剣な眼差しで、初年度に植林した苗木が3メートル以上に成長している話を聞くと、「森も生きているんだね!」「木を育てたい!」と、素敵な言葉を発する場面もあった。
美幌町博物館の学芸員である城坂氏と一緒に、植林の苗木を育てるための種拾い&散策がスタート。子どもたちは目を輝かせながら、一生懸命に種を拾ったり、時には落ち葉でお面をつくったりと、自然とのふれあいを体験した。拾った種は小学校に持ち帰って子供たちが苗木になるまで育てる。昨年に拾った種も順調に成長し「みんなが愛着を持って育ててくれています」と、校長の池田潤氏が話していた。
サツドラとの『WITH THE FOREST PROJECT』に向けて、子どもたちに看板づくりを手伝ってもらった。白樺などを使ってデコレーションした、創造性豊かな看板はとても素敵に仕上がりになった。BOTANISTブランドマネージャーの小林氏は「植物と共に生きることが好きな人を増やすのも、私たちの役目だと思っています。この活動を通じて、子どもたちにもそうなってもらえれば嬉しいですし、楽しかった思い出が付随するブランドにしていきたい」と話す。
整地した斜面にBOTANIST、サツドラ、more treesのプロジェクトメンバーが植林をおこなった。クワで土を掘り起こし、根がしっかりと隠れるまで埋めて、そこからマルチングを実行。マルチングとは土壌面の蒸発や雑草の生育を防ぐために、枯葉や木切で地表を覆うことで、木々の成長を左右する大切な作業だ。白樺やミズナラの苗木でマルチングを行うのは実験的な部分もあるが、自然物を使うことで土壌にも安心して還せるため、森づくりではさらなるチャレンジを続けていく。