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賞味期限・消費期限を9割が気にするも期限切れで即処分は超少数派
「フードロスに関する調査」

フードロス削減に販売期限の短い商品を買う
「てまえどり」を7割が実践


株式会社mitorizが、消費者購買行動データサービス「Point of Buy®(以下、POB)」の会員2,007人に「フードロスに関する調査」を実施した。昨今、SDGsという言葉も定着し、中でも身近な問題として捉えやすい「フードロス」を意識する機会が増えてきている。最近では「てまえどり」といった取り組みや、食品廃棄を防ぐための各種サービスも登場し、ますます機運が高まる中、消費者の「フードロス」に対する意識を調査した。


《調査サマリー》

・「フードロス」を意識している消費者は約80%
・約90%の人は「賞味期限・消費期限」を気にするも、期限切れで即処分する人はわずか3.6%
・販売期限の短い「見切り品」の購入に対して90%以上の人が前向き
・「てまえどり」は約70%の人が「実践した経験あり」で広まりを見せる
・食品の期限切れを許容できる範囲は「1週間まで」が70%超えも、半年以上でも気にしない人も7%存在
・お得にフードロス削減に貢献できるフードロス削減ECサイトの利用経験者は11.5%


「フードロス」を意識している消費者は80%で高い関心が伺える結果に

まずは普段の生活において「フードロス」を意識しているかを尋ねましたところ、「意識している(35.5%)」「少し意識している(42.6%)」を合わせて78.1%の人が意識しており、「フードロス」に対する消費者の関心が高いことがわかる結果となりました(図表1)。



90%に迫る人が「賞味期限・消費期限」を気にするも、期限切れで即処分する人はわずか3.6%

「賞味期限・消費期限を気にしているか」を尋ねたところ「常に気にする(46.5%)」が最も多く「商品によっては気にする(42.2%)」と合わせて88.7%が「気にする」という結果となりました。一方「期限が切れ食品の扱い」については、「気にせず食べている(30.6%)」「ものによっては気にせず食べている(65.8%)」が合わせて96.4%となり、賞味期限・消費期限について、大半の人が気にするものの、実際に期限が切れた際に即処分する人は少なく、なるべくは消費する方向で考えている人が多いことがわかります(図表2)。



「見切り品」は90%以上の人が購入経験あり!「てまえどり」は70%近い人が実践している

販売期限が短いなどの理由で割引されている「見切り品の購入」については「積極的に購入する(47.2%)」が最も多く、「商品によっては購入する(45.1%)」と合わせて92.3%が「購入する派」でした。購入してすぐに食べる場合に商品棚の手前にある商品の購入を推奨する「てまえどり」の実践については、「実践している(14.5%)」「商品によっては実践している(53.9%)」が合わせて68.4%と高く、「聞いたことがない(6.1%)」が少ないことからも、「てまえどり」が広く浸透している様子がわかります(図表3)。



食品の期限切れを許容できる範囲は1週間までが70%超えも、半年以上でも気にしない人が7%存在

「食品の期限切れに対する許容範囲」は「2~3日まで(45.7%)」が最も多く、次いで「1週間まで(31.2%)」という結果となりました。「1週間まで」の範囲で許容できる人が合わせて76.9%となり、大半の人が許容できる範囲は期限切れから1週間までと言えそうです。一方で「半年以上でも気にならない」と回答している期限切れをあまり気にしない人も7%存在する結果となりました(図表4)。



お得にフードロス削減に貢献できるフードロス削減ECサイトの利用経験者は11.5%

販売期限が近い商品などを割安で購入可能な「フードロス削減ECサイトの利用経験」については、「よく利用している(2.4%)」「たまに利用している(9.1%)」と利用したことがある人は1割ほどに留まり、最も多かったのは「利用したことはない(51.4%)」という結果となりました。また、37.1%の人はサイトの存在を知らないと回答しており、認知及び利用拡大の余地がまだまだありそうです(図表5)。



【アンケート調査概要】
調査期間:2023年8月25日~8月26日
調査対象:mitorizの消費者購買行動レポートデータサービス「Point of Buy®」の登録会員(POB会員)
     POB会員(平均年齢49.6歳)
調査方法:インターネットによる自社調査(有効回答数:2,007件)