一般社団法人日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)は8月26日に都内で定例合同記者会を開催。「第23回JAPANドラッグストアショー」の開催速報を公開した。8月18日(金)から20日(日)の3日間にわたり東京ビッグサイトで開催されたショーの来場者は、会期合計で58,872人(昨年度実績:46,324人)と昨年を上回った。
東京ビッグサイトで開催された「第23回JAPANドラッグストアショー」(会期:8月18日~20日)の来場者は昨年より12,548人増の58,872人の参加となった。
記者会冒頭でJACDSの池野隆光会長(ウエルシアHD会長)は「たいへん盛況のうちに幕を閉じた。出展社およびビジネス・一般の来場者にも喜んでいただけたと感じている」と振り返り、「来場者数、出展社数の数字に伴って、ショーのクオリティに対する満足度は高かったととらえている」と話した。
一方で開催前の来場者予測の7万人を下回ったことについて、田中浩幸事務総長は「18日(商談日)に3万人、19日・20日(商談日/一般公開日)で各2万人の合計7万人を見込んでいた。ただ、コロナ終息後の東京ビッグサイトで初の開催ということで、会場規模も踏まえて来場者数を想定できているわけではない。7万人はあくまで予測であり、去年の来場者数46,324人を上回ったことは良かった」と説明した。
各日の来場者に関して、田中事務総長は「18日の商談日は昨年と同じ水準をクリアしており、今後は満足度をどれだけ高めていけるかに力を注ぐ」とし、「19日・20日の一般公開日には、〝一般の来場者にどれだけ足を運んでいただけるか〟にポイントを置いている。昨年は一般公開日は両日合わせて約2万人で、今年は両日で3万人を超えた。昨年と比較して大幅に増加していることは、昨年は実施できなかったメディア媒体やチラシ配布での告知が実を結んだ結果だととらえている」と評価。
会期 | 天候 | 来場者数 | ※昨年度実績 |
8月18日(金) 【商談日】 | 晴れ | 26,573人 | 25,927人 |
8月19日(土) 【商談日/一般公開日】 | 晴れ | 16,964人 | 11,712人 |
8月20日(日) 【商談日/一般公開日】 | 晴れ | 15,335人 | 8,685人 |
合計 | 58,872人 | 46,324人 |
長きにわたるコロナ禍での中止やオンライン開催を経て、東京ビッグサイトでの開催となった今回のショーについて「来場者数ももちろん大切だが、それ以上にビジネス・一般の来場者の満足度を高めることが重要」と田中事務総長は語り、規模を追うのではなく、質を高めていくことを示した。
また、東京ビッグサイトでの開催について根津孝一副会長(ぱぱす会長)は「幕張メッセと比べて、東京ビッグサイトは近隣施設も含めていろいろなイベントを開催している。各イベントの人出も来場の相乗効果を生むだろう」としながら「あまりに人が多すぎると、混雑でショーのクオリティが維持できない」と指摘した。
会期中、中国チェーンドラッグストア協会(CACDS)をはじめ、韓国・台湾の流通関係団体と会談を行ったことについて、池野会長は「〝改めて日本のドラッグストアは良い商品・サービスにあふれている〟という反応だった。韓国・台湾からは〝ぜひ積極的に出店してほしい〟との声が挙がった」とコロナ禍を経てなお日本のドラッグストアはアジア各国からの注目を集めていることを示した。
根津副会長は「日本の市場調査の目的もあるのだろう」としながら「会場では韓国コスメのブースが好評で、今後もブース出展はもちろん、イベントなどで集客につなげていってほしい」と期待を寄せた。
第23回JAPANドラッグストアショー | ※昨年度(第22回JAPANドラッグストアショー) | |
出展社数 | 475社 | 400社 |
出展小間数 | 1,310小間 | 1,159小間 |
出展社からは「お盆近くの土日開催だと人員や物流の確保が難しい」「夏開催であるのならば週末でなくてもよいのでは」「涼しい秋開催も検討してほしい」といった要望の声があったことを挙げた。forビジネス(3ホール)に一般来場者が入場する日もあったため、多少商談しづらかったという声もある。
田中事務総長は「これらも来年の開催運営に反映していく。来年は装いも新たに、とまでは言えないが、今年の成果と課題を踏まえた変化をお披露目したい」と力強く語った。