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フォーリア、創立30周年式典を開催
曽布川社長「地域包括ケアシステムの中で薬局の可能性を広げる」

会場には日薬・元会長の児玉孝氏や元副会長の生出泉太郎氏をはじめ、多くの業界関係者が集った


代表取締役社長・曽布川洋平氏

2023年8月27日に浜松市で保険薬局を展開する株式会社フォーリアが、創立30周年記念式典をオークラアクトシティホテル浜松で開催した。同記念式典と同時に、令和3年の秋の叙勲にて同社創業者で代表取締役会長の曽布川和則氏が旭日双光賞を受章したことも報告され、参加者から祝われた。会場には薬業関係者や政治家、同社社員など合計で約160名が集い、盛況だった。

代表取締役社長の曽布川洋平氏は「思い返してみますと、10年前にこの会場で20周年の式典を開催しました。今回、その時にもご来場いただいた方々も多くお見えになっています。長きにわたってご縁をいただいていることに改めて感謝申しあげます。

そして、この10年間でご縁をいただいた方もたくさんおり、10年前と比べて一番大きな違いは、介護・福祉の方々とご縁をいただいたことです。遡ると2013年に地域連携室(当時の在宅医療室)を設置し、薬剤師による在宅医療が少しずつ始まった時代でありまして、それを推進するために作った部署です。その活動が今、皆様とのご縁につながったのだと思います。これからも連携を深めていきます。

30周年ですので、今後当社がどのように成長を遂げていくのかを考える良い機会です。薬局として地域包括ケアシステムの中で仕事をしていきたいと強く考えています。在宅医療に関わる中で、薬剤師が求められるスキルが高くなっています。そこで8月から学術部という新たな部署を設置し、現場の薬剤師を支援することを考えています。そして4月に認定栄養ケア・ステーションの認可をいただきました。薬局は薬剤師が従事する場ではあるのですが、今後管理栄養士を中心とした栄養サービスを提供していくことで薬局の可能性を広げていきたいと考えています」と話した。


代表取締役会長・曽布川和則氏

代表取締役会長の曽布川和則氏は「今から42年前、私は家内と二人で個人の薬局を開きました。当時は医薬分業が進んでいない時代でしたので、『やれることは何でもやる』という形で二人で頑張ってきました。そのうちに薬剤師会からのお声がけがあり、薬剤師会の仕事もするようになりました。一番最初に日薬に行った際、当時はまだ渋谷にあったのですが、右も左もわからずにウロウロとしていたら生出泉太郎氏(おいで薬局会長、日薬元副会長)がいらして親切に場所を教えてもらったことが、昨日のことように鮮明に覚えています。

日薬での仕事は本当に大変な仕事でしたが、そうしたときに必ず、いろんな方から助けられました。やはり出会いというものは、非常に大切なものであり、その積み重ねが人生なのだと思います。40年以上におよぶ経験を、皆様方に少しでも恩返ししていければと思いますし、少しでも社会貢献できる存在でありたいと思います」と語った。


日本薬剤師会元会長・児玉孝氏

来賓挨拶で登壇した日本薬剤師会・元会長の児玉孝氏は「曽布川和則会長は、浜松市薬剤師会の会長として地元のために、静岡県薬剤師会の会長として県全体のために、日本薬剤師会常務理事として日本全国のために尽力されました。これだけ長きにわたって薬事のために尽力してきたのですから、叙勲は当然のことだと感じます」と話した。

その上で、「曽布川会長が日薬の常務理事を務めていたころ、公益法人制度改革が実施され、日薬は曽布川会長が中心になって、日本医師会・日本歯科医師会に先駆けながら公益社団法人の申請を行いました。この作業が非常に大変でしたし、トップバッターでしたから官庁も慎重でしたので尚のこと。そのお陰で、日本薬剤師会は医療関係で第一号の公益社団法人になることができました」と当時の曽布川会長の重要な働きを回想した。


左から)生出泉太郎氏、児玉孝氏、曽布川和則会長、会長夫人で専務取締役の曽布川美登理氏、藤垣哲彦氏