ヘルスケア関連の卸売業・大木を中核とする大木ヘルスケアホールディングスが、4月12日に「美・癒・フェムケア」の情報発信と市場創造に取り組む 「LAUGHBASE株式会社(読み:ラフベース)」を設立した。同社の代表取締役は、大木の女性初の執行役員でC&V事業部事業部長の市川恭子さんが兼務。市川さんにLAUGHBASEの取り組みについて聞いた。
これまで大木は、女性特有のヘルスケア・カテゴリーは、その成⻑期から高齢期まで、ライフステージと体の変化に伴い、生理、PMS(月経前症候群)、妊娠、出産、婦人科系疾患、セクシャルウェルネス(性の健康)などの、フェムケア・カテゴリーに早くから着目し、ドラッグストア業界に提案し続けてきた。
この延長上に誕生した新会社がLAUGHBASEとなる。同社の設立について市川代表は「私は大木のC&V事業部に(部長として)所属し、LAUGHBASEの代表を兼務しています。これまで大木が開催するカテゴリー提案商談会(展示会、年2回開催)では、約4年前からフェムケアやフェムテックについて提案してきました。ですが、『推進・啓発』という意味では、コンシューマーまでしっかり伝わってないという現状があります。フェムケアやフェムテックの情報を正しくお客様に伝えるために『どんなことができるのか?』と取り組み始めたのが、LAUGHBASEのスタート地点でした」と話す。
これまで大木として、店頭商品を通じて啓発してきたものの、なかなか売上に繋がらないという課題があった。実際にコンシューマーアンケートでは、フェムケア・フェムテックの認知率が直近は20%ほどで、数年前までは5%にも満たない数字だった。「要するに『フェムケア・フェムテックって何?』と感じているお客様が大半で、対象とした商品があったとしても、フェムケア・フェムテックという本質的な概念に結びついていないということが如実に現れた結果です。これらを繋げる役割がLAUGHBASEとなります」(市川代表)
事業内容としては、フェムケア・カテゴリーに対する取り組みを発展拡大させつつ、女性のヘルス・リテラシーの更なる向上に向けた情報発信と市場創造を具現化するプラットフォームを構築すること。まず第一歩として、心身の様々な問題や悩みに直面する女性を代表するキャラクター「migu(ミグ)ちゃん」を通じ、ブログやインスタグラム、ツイッターによる情報発信に取り組んでいく。
解決策の 1 つとして、市川代表は「卸売業の事業領域を超えてフェムケアカテゴリーとしてお客様に正しい情報がしっかり届くためのトータル的なプラットフォームを作ることが重要です」と話す。確かに、大木が流通している商品のみでは発信する情報が限られてしまい、フェムケア・フェムテック全般を網羅することは難しい。「その枠を超えたところで本来のフェムテック・フェムケアの情報を届け、市場活性化に繋げることがLAUGHBASEの役割だと位置付けています」(市川代表)。
「miguちゃんというキャラクターを起用し、普通の女の子が、普通にフェムケア・フェムテックを生活の中に取り取り入れている姿を、何のバイアスもなく、しっかりとお伝えしてくという形を整えているところです」(市川代表)
卸売業の枠を超え、フェムケア・フェムテックという新たなカテゴリーによってドラッグストア業界で発生したキャズムを乗り越え、LAUGHBASEが今後市場をどのように健全に発展させて行くのか注目したいところだ。
▽社名:LAUGHBASE 株式会社
▽代表者:代表取締役 市川恭子
▽所在地:東京都豊島区南大塚 38-1リードシー大塚ビル
▽設立:2023年 4月 12日
ブログ: https://migu.laughbase.co.jp/
インスタグラム: https://www.instagram.com/migu_femcare_official/
ツイッター: https://twitter.com/miguchan_fem
8月18~20日に開催予定の第23回 JAPANドラッグストアショーの「フェムケア・ゾーン」企画に参画する予定。