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洗濯槽、定期的に掃除は3割弱 Fromプラネット第203号より 

Fromプラネット第203号より
洗濯槽、定期的に掃除は3割弱、5割が液体専用クリーナー使用

洗濯機を使用すると衣類の汚れやホコリ、洗剤のカスなどが洗濯槽の中に溜まり、洗濯の度に衣類に再付着する弊害が起こる。これを放っておくとカビや雑菌が繁殖するため、洗濯槽の掃除は避けて通れない作業となる。先ごろプラネットは「洗濯機の掃除に関する意識調査」を実施した。まもなく訪れるカビの季節を前に、一般生活者は洗濯槽の掃除をどうしていくべきか、また流通各社は、どのような販促が有効かを考える参考にしていただきたい。

洗濯は “液体洗剤を使って縦型洗濯機で” が主流

「洗濯機」と言えば全自動式の縦型洗濯機(以下、縦型)が主流だが、最近は節水性や洗浄力が高いドラム式の洗濯機(以下、ドラム式)も登場し、乾燥機能の有無も含め選択肢が増えている。そこでまず、どのタイプの洗濯機を使っているかを聞いたところ、やはり「縦型(乾燥機なし)」の使用者は54.8%と半数以上となり、「乾燥機付き」と合わせると4分の3にのぼった。一方で「ドラム式」は「乾燥機付き」が15.0%、「乾燥機なし」と合わせても2割弱どまった。「二槽式」(洗濯と脱水を別の槽で行うタイプ)の使用者は3.1%だった。(図表1)

次に主に使用する洗剤のタイプでは(図表2)、「液体」が72.4%とダントツで「粉末」は16.2%となった。溶けやすい、扱いやすいなどの点で「液体」を使う人が多いことが窺える。第三の選択肢「ジェルボール」は7.3%と普及途上で、20代では12.1%、30代では9.8%と数値が高かった。計量の必要がなく、柔軟剤入りのものもあるなど、手軽さから若年層中心に広がっているようだ。

“見えないところ”は汚れが余計に気になる?

今回の調査では「1日に1回以上洗濯」が54.6%にのぼり(図表非掲示)、それゆえ洗濯機の汚れを気にする層は多くいると予想される。

どの箇所の汚れが気になるのかを問うと(図表3)、58.7%と最多だったのが「洗濯槽」。マス媒体で洗濯槽の裏側の映像を見て、「まさかうちも?」と思っても、直接見ることができないから余計に気になる方も多そうだ。これに続いて「ごみ取りコーナー・ネット」(44.0%)、「洗剤投入口・ケース」「排水フィルター、ホース部」となっている。男女別では各項目で女性のほうが高値を示すなか、「特に気にならない」は男性28.0%と女性を14.9ポイント上回っていた。

“見えるところ” は、よく掃除する傾向

実際に洗濯機のどの箇所を、どのくらいの頻度で掃除しているのか。箇所別のトップは図表3・“汚れの気になり度”で2位の「ごみ取りコーナー・ネット」で、頻度は“洗濯機を使うたび”が17.5%、“週に数回” 5.4%、“週に1回” 11.8%と、3分の1が週に1回以上掃除をしている模様。

一方で“汚れの気になり度”トップの「洗濯槽」は、“2~3カ月に1回”が19.7%で最多で、次いで“月1回”が14.8%となり、ごみ取りコーナーなどと比べて掃除頻度が下がる。また、「掃除はしない」とした人が最多だった箇所は「排水フィルター、ホース部」50.6%、次いで「洗剤投入口・ケース」33.2%。「洗濯槽」も23.4%が「掃除はしない」となっていた。

掃除頻度が“月に複数回以上”という層を職業別にみると(図表4-2)、全項目が全体値を上回ったのは “会社役員・経営者”。特に「洗濯槽」が30.7%と全職業で最高になるという興味深い結果が出ている。このほか、“専業主婦/主夫”は「ごみ取りコーナー・ネット」や「本体表面」は全体値を上回るものの、「洗濯槽」では下回った。

洗濯槽掃除のサインは…?

洗濯槽の掃除をしようと思うタイミングのトップは「定期的に掃除」の29.1%。続いて「洗濯物への汚れの付着が気になったとき」が22.6%。また、「洗濯機のにおい」「洗濯物へのにおいの付着」と、“におい”を掃除のサインにしている層も1割前後いた。(図表5)

洗濯槽の掃除は “ボタンひとつ” が主流

洗濯槽をどのように掃除しているかの問い(図表6)では、「お掃除コースを使う」59.8%に対し、「手動で水をためたり時間を置いたりする」37.0%となった。これを年代別にみると、20・30代は“自動掃除派”が全体値を大きく上回るが、40代以降は年代が上がるにつれて“手動派”の比率が増えている。

洗濯槽掃除には専用クリーナーを使うも、時間がかかるのが難点

洗濯槽掃除にどんなクリーナーを使っているかを聞いた(図表7)結果は、「液体の専用クリーナー」が49.8%と、2位の「粉状の専用クリーナー」24.1%に2倍の差をつけた。「重曹」「キッチン用などの漂白剤」「クエン酸、酢」といった自宅にあるもので済ませている人は計13.0%、「水だけで掃除」という人も11.9%いた。男女別の傾向として、男性のほうがクリーナー以外のもので掃除をする割合が高い。

専用クリーナーの使用者が使っていて気になることを聞くと(図表8)、「掃除に時間がかかる」が29.1%、「効果が感じられない」が22.2%となった。洗濯槽の裏側は直接見ることができないため、掃除の効果を実感できないことも一因だろうか。また、「使用後のにおいが気になる」「クリーナーの値段が高い」も、それぞれ1割強が指摘していた。一方で、38.9%と最も多かった回答は、「特に気になることはない」。特に男性では46.6%と女性より13.6ポイント高い結果となっていた。

洗濯槽掃除は簡単? 面倒?

以下に、洗濯機の掃除について思うことや気になることなどを自由回答で答えてもらっているので紹介する。

 《 洗濯機の掃除について思うこと、気になること 》

【私の洗濯機掃除は…】

● 洗濯槽は2~3ヶ月に1度クリーナーを使って掃除をしているが、洗剤投入口などこまごましたところが気なっている。マンションの排水管高圧洗浄の時に下廻りも掃除するが、ホースなどももう少しこまめに掃除していきたい。(女性・60代)
● ごみ取りネットを都度清掃しないと、カビが生えて気持ち悪いので、面倒ですが毎回掃除して、脱水して浴室のフックに干しています。(女性・40代)
● 乾燥機能を使えばゴミ取りだけで良いと聞いたが、洗剤や柔軟剤の投入口はよく汚れるので、掃除の回数が多い。(女性・50代)
● 排水掃除は汚いので、なかなか掃除しないとと思っても心の余裕と気合いが必要。(男性・40代)
● ごみ取りコーナーや乾燥フィルターは洗濯機を使う度に掃除をする。洗濯槽は洗濯機の臭いが気になった時に専用クリーナーを入れ、洗濯機の自動掃除コースで洗浄するようにしている。(男性・70代以上)
● 排水溝やホースを半年に1回は掃除するようにしているけど、ぬめりのようなものが固まっているのが悩み。もっと簡単に掃除する方法があれば良いなといつも思います。(女性・40代)

【洗濯槽掃除はこれ!】
● 臭いが気になった時に洗濯槽クリーナーを使用して掃除している。普段使用している洗剤を、除菌や抗菌仕様に変えてからは、以前より臭いは気にならなくなっている。(女性・50代)
● 風呂の残り湯を使って専用の洗剤を入れ、8時間つけ置きしている。洗剤投入口は外して歯ブラシでこすり洗いしている。キレイになっているのか洗濯槽の裏側を見てみたいが、無理なのでやった事が無い。(女性・60代)
● 洗濯槽に入れっぱなしのクリーナーを使っているため、改めて時間や手間をかけることはない。(女性・40代)
● 洗濯槽の掃除は2ヶ月に1回ペースで、酸素系と塩素系の2種類を交互に利用するようにしています。薬剤をしばらくためておくこともありますが、そのときは洗面器や風呂ふたなども一緒につけ置きします。(女性・50代)

【洗濯槽掃除の悩み】
● クリーナーで掃除をしているが、塩素系と酸素系の使い分けがいまいちわからない。柔軟剤投入ケースがヌルヌルしてなかなかきれいにならない。(女性・50代)
● 洗濯槽は掃除のタイミングが難しいし、どのような状態になったら掃除したら良いのかよくわからない。洗濯槽の掃除をする日は早めに洗濯物を片付けないといけないので、休日でないとなかなか清掃ができないのが不便。もっと手軽にできれば良いのにと感じる。(女性・40代)
● 水道代が値上げしたので、洗濯槽の掃除の頻度が余計に減ってしまいそう。(女性・60代)

【掃除効率化にこんな機能がほしい!】
● 定期的にアナウンスしてくれるような洗濯機があるといいなと感じます。(適切なタイミングなどを知らないため)(男性・20代)
● こちらが何もしなくても勝手に掃除する機能が欲しい。(女性・40代)
● 液体クリーナーを入れたり、漂白剤を入れたり、定期的に掃除しているが、洗濯槽やフィルター部分がきれいになっているか半信半疑です。シースルー洗濯機が出来たら、どこに汚れがあるのか分かり安心出来るのに、と思ってしまいます。(女性・40代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「洗濯機の掃除」に関する意識調査を実施。期間:2023年3月8日~13日、インターネットで4,000人から回答を得ている。

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