パーソナライズ献立提案・栄養管理支援アプリ「おいしい健康」を運営する株式会社おいしい健康が、株式会社スズケンのコーポレート・ベンチャーキャピタルであるスズケンヘルステックコラボレーション投資事業有限責任組合を引受先とする第三者割当増資を実施し、資本業務提携契約を締結した。
本提携は「食と健康のDXによる、人生 100 年時代の社会課題解決」という協業パーパスのもと、医療機関・調剤薬局向け栄養管理ソリューションの提供や、製薬企業向けデータプラットフォーム事業の拡大等を行っていくもの。
■ 資本業務提携の目的「患者・生活者を”日常”から支える、新しい医療の実現に向けて」
人生 100 年時代という超⻑寿社会を迎えるあたり、「健康寿命」(=医療・介護に依存せず、自立的な生活を送ることのできる人生の⻑さ)への関心が急速に高まりつつある。
さらに新型コロナウイルス感染症の流行以降は家庭生活や働き方が大きく変容するとともに、公衆衛生や医療に対する国⺠意識が大きく高まった。2025 年には、いわゆる団塊世代が一⻫に後期高齢者となり、医療・介護費は合計 75 兆円に膨張するものと予測されている(2025 年問題)。
こういった背景のもと、おいしい健康では「一人ひとりの健康状態にパーソナライズした献立提案・栄養管理支援サービス」の提供を通じて、病気の予防・治療を食事の面からサポートしてきた。食の喜びとビッグデータを通じて患者・生活者に寄り添い、日常的なセルフケアから病気予防と治療を支援することで、医療の質とQOLを向上し、医療費の抑制に貢献することを目指している。近年では、医療機関や調剤薬局、健保組合、製薬会社において、医師・薬剤師・管理栄養士等がおいしい健康アプリを活用し、生活習慣病リスクの高い方や治療中の患者の食事・栄養管理を実施するケースが急増している。
今回、医薬品卸売を中心に、医薬品製造、保険薬局などの幅広い事業への進出を果たすスズケンとともに、「デジタルとリアルの融合で社会課題を解決する、新たな価値創造」に向けて、本提携契約を締結した。おいしい健康の有する患者・生活者向けヘルスケアプラットフォームを、医療機関や調剤薬局、製薬会社等へ広く展開するとともに、スズケンのデジタル戦略を高度化・加速することを目指し、両社の有するアセットと技術を活用したオープンイノベーションを実現していく。
【主な協業内容】
全国の医療機関および調剤薬局等を対象に、おいしい健康の開発する栄養管理ソリューションを共同で展開
主に製薬会社を対象とした共同提案
スズケン社が開発・展開の準備を進めている医薬DX「ポータルサイト」での連携
その他、ヘルスケア領域における新規事業での連携と共同開発
■ 本提携について両社のコメント
【株式会社スズケン 代表取締役社長 浅野茂】
この度は、貴社と資本業務提携の締結に至りましたこと、大変嬉しく思っております。スズケングループは、健康創造事業体への転換に向け取り組んでおり、両社の経営資源やノウハウを組み合わせ、双方の強みや機能を融合させることで、新たな付加価値を創造できると考えています。貴社の「おいしい健康アプリ」は、一人ひとりの健康状態にパーソナライズした献立提案・栄養管理支援するサービスであり、生活習慣病リスクの高い方や治療中の患者さまの食事・栄養管理を実施するうえでも医療現場の患者サービスの質の向上に繋がるものと考えております。
当社グループの「伝統資産」であるお得意さまとの信頼関係によるネットワークを活用し、医療業界への普及・拡大に全力で支援するとともに、当社が開発を進めているポータルサイトと連携させることで、共に社会課題を解決する新たな付加価値の創造を目指してまいりたいと思います。
【株式会社おいしい健康 代表取締役 CEO 野尻哲也】
当社は創業以来、パーソナライズ献立提案・栄養管理支援アプリ「おいしい健康」の開発に専念し、主にエンドユーザーに向けてサービスを展開してまいりました。食を通じた健康・幸せの実現を目指す上で、私たちは「食のおいしさ・手軽さ」とともに、「エビデンスに基づく、医療品質の安全性」に強い信念をもって取り組んでおります。現在ではダイエット・予防目的のユーザーのみならず、糖尿病やがん、潰瘍性大腸炎などの希少疾患をお持ちの方々に多数ご利用いただけるようになり、また、医療機関との共同研究や学会発表を盛んに行うまでに至りました。医薬品卸売大手であり、かつ積極的なDXを推進するスズケン社との本提携は、おいしい健康の医療展開をさらに加速させ、食とビッグデータを通じた患者・生活者中心の医療の実現に近づくものと期待しております。