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サプリメント国内市場2.3%増の1兆651億円【富士経済】

―2022年見込(前年比)―
機能志向食品(サプリメント)の国内市場 1兆651億円(2.3%増)
ストレス緩和・睡眠サポート市場 164億円(24.2%増)

総合マーケティングビジネスの富士経済が、新型コロナの流行で体調管理ニーズが高まり、ヘルスケアへの意識向上によりユーザーが増加しているサプリメントの国内市場を調査した。この調査では訴求効能別に25カテゴリーのサプリメントを対象とし、商品の最新動向を提示したほか、種類別や成分別の特性、トレンドも分析した。さらに、懸念事項である原材料・製造コスト高騰により生じる価格改定の現状など市場への影響をカテゴリーごとにまとめた。

富士経済グループサイト https://www.fuji-keizai.co.jp/

新型コロナ流行の影響で体調管理のニーズが高まり、2020年は市場が拡大した。2021年は一部品目で反動減も起こったが、一方で運動不足解消やコロナ太り対策で市場が盛り上がるスポーツサポートは伸びが続いたほか、抑制系/燃焼系ダイエットや脂肪・コレステロール値改善も底堅い需要がみられた。またビタミン・ミネラルなどの基礎栄養に対する需要が依然として高く、コロナ禍での健康意識の高まりが市場拡大に繋がった。

2022年は、新型コロナの流行に関連した特需は落ち着きがみられるが、サプリメントユーザーは着実に増加している。スポーツサポートは市場内の競合激化が懸念材料であるものの引き続き伸びが予想される。新しい生活様式が定着したことにより、ストレス・睡眠対策商品やアイケア商品などが好調であるほか、高齢社会のニーズに対応した骨・関節・筋肉サポート商品や認知機能サポート商品も需要が高まっており、市場は前年比2.3%増が見込まれる。

機能性表示食品制度の開始によってストレスの緩和や睡眠の質向上などの機能を表示できるようになったことから、市場は大幅に拡大した。新型コロナの流行に伴う生活リズムの乱れによりストレス、睡眠関連の悩みが顕在化したことで需要が増加しており、2021年は上位企業が通信販売を中心とした広告展開で実績を伸ばしたことや、新商品発売があったことから市場は前年を上回った。

2022年は上位企業が引き続き注力する方針であることに加え、新規参入の増加により、大幅な拡大が予想される。特にサプリメント最大手のサントリーウエルネスが睡眠サポート商品のテスト販売を開始したことから、今後の需要開拓が期待される。

運動による身体作りを目的とした商品を対象としており、プロテインやアミノ酸が市場の多くを占める。2015年頃からプロテインブームが起こり、近年はタンパク質の重要性に関する啓発が進んだことで、スポーツシーン以外の一般消費者にも裾野が広がっている。

2021年はコロナ太り対策の追い風は減ったものの、テレビ番組での情報発信により、ライトユーザーや運動をしない消費者の獲得につながり、市場はさらに拡大した。

2022年は、プロテインブームによって、女性などライトユーザーの獲得が続いており、市場は前年比9.4%増が見込まれる。ブームによってゼリー飲料などのドリンク類(市場対象外)でもタンパク補給食品が多く発売されていることから、サプリメントとの相乗効果を発揮している。

懸念材料として、新規参入の増加によって競合が激化しており、企業によっては近年の伸びの反動で苦戦が見られること、世界的なホエイ原料の高騰により2022年は値上げが相次いでいることなどが挙げられる。

脂肪の分解、燃焼、吸収抑制等を訴求する商品を対象とする。サプリメントは食事制限を必要とせず、ダイエットができるという手軽さで需要を獲得してきた。近年はダイエット手法の多様化による需要分散の影響も見られるが、サプリメントの手軽さへのニーズは依然として底堅い。

2020年はコロナ太り対策需要が生まれ、通信販売を中心に好調だったことで市場は大きく拡大した。2021年はコロナ太り対策の需要は落ち着いたが、機能性表示食品の新興ブランドが急激に実績を伸ばし、市場をけん引したことから、引き続き前年を上回った。2022年も新興ブランドが積極的な広告投資で大幅に伸びるとみられ、市場も二桁増が見込まれる。

ダイエットをコンセプトとした商品設計やダイエット訴求の強い商品が対象であるが、近年優良誤認などの問題から広告の表現規制が強まっているため、対策として生活習慣病予防訴求を強めた商品設計で展開する企業が増加している。ダイエット(痩身)とメタボ対策(生活習慣病予防)を広告媒体によって使い分ける、需要に合わせてコンセプトやコミュニケーションを変化させる、など手法を変化させるケースが増加するとみられる。

2015年の機能性表示食品制度の導入以降、多数の商品が発売された。上位企業がインフォマーシャルなどの積極的なプロモーションを行うことによって認知度が向上し、高齢者の増加や認知症予防ニーズの高まりもあって、市場は順調に拡大してきた。2021年も上位企業が積極的な広告展開を行って好調だったことに加え、新商品発売も相次いだことから市場は前年比約20%増と大幅な拡大となった。

 2022年3月に認知機能関連の機能性表示食品を展開する115社の広告表示に対し、消費者庁から改善指導が行われ、市場に参入するほぼ全社の機能性表示食品が表示の見直し及び広告出稿の削減を余儀なくされた。この影響から2022年は前年比4.9%増と伸びが抑制されるとみられる。

現在広告などの表現の厳格化が求められており、効果的な訴求効果の表示ができるかが、市場の拡大に向けた課題の一つである。一方で高齢者人口の増加に伴い、認知機能サポートへの意識は今後も高まることが予想され、参入企業の注力度も高いことから市場は拡大が続くとみられる。

<調査方法>
富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、社内データベースを併用
<調査期間>
2022年7月~9月

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