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薬剤師・管理栄養士が連携し、地域医療に貢献【薬樹薬局上小町の取り組み】

首都圏を中心に保険薬局を展開する薬樹が、医療・ 介護・福祉の専門職とタッグを組んで地域の健康支援に注力している。本稿では、近隣医療機関の医師と連携し、高血圧・心疾患、脂質異常・糖尿病の患者をサポートする薬樹薬局上小町の取り組みを取り上げる。

薬樹公式サイト:https://www.yakuju.co.jp

3年間で栄養指導件数1,000 件

薬樹薬局上小町は、高血圧・心疾患、脂質異常・糖尿病の患者の来局が多く、栄養指導では糖尿病の指導を最も多く担当し、その他、高血圧やCKDなどの指導も行っている。

また、積極的に医療機関の医師と連携し、医師・薬剤師・管理栄養士が協力して患者の体調改善、生活習慣改善にも取り組んでおり、医師が休日に、外来栄養食事指導指示書とその患者の血液検査結果を持参してくるほど支持されている。3年間で栄養指導件数1,000 件を達成した。

同薬局に勤務する薬剤師は「服薬指導時に食事にお困りの方、検査数値が良くなく食事に原因がありそうだと判断した場合は、薬剤師が栄養指導や相談をお勧めし、時間がある場合にはその場で対応する事もあります」。同薬局に勤務する管理栄養士は「栄養相談・指導で対応した場合には、必要に応じて医師や薬剤師にフィードバックし、次の診察や服薬指導の際に取り組み状況等を確認していただくなどで連携を図っています」という。

薬剤師・管理栄養士が連携した症例

糖尿病患者で、夜に基礎インスリン注射を打っていたが「この注射を打ってもその後の血糖が下がらない」と思い込み、「この注射は効いてない」と自己判断で中断していた。同薬局の管理栄養士が、栄養指導の際にこの話を聞き、すぐに薬剤師に繋ぎ、インスリン注射の正しい知識を伝え、患者は納得。その後、きちんと基礎インスリンを打つようになった事例があった。

多職種連携が重要視される今後において、専門職間のコミュニケーションは薬局業界の大きな課題の一つである。薬剤師と管理栄養士が常日頃から情報共有し、協力関係を構築していくことが患者のQOLを高めることを証明した良い事例だといえる。