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年配男性ほどパートナーに“耳そうじ”してほしい!/Fromプラネット第232号より

ふだん、耳そうじをどのようにしているかを複数回答可で聞くと(図表1)、「耳そうじはしない」と回答した人は4.4%だった。「自分でする」という人が91.1%だったので、「耳そうじはしない」と答えた割合と合わせて考えると、4%強は自分ですることなく、他人にまかせているようだ。


表1


「ふだん耳そうじをする理由やシーン」(図表2)は、「耳のかゆみや違和感解消のため」が59.1%、「耳を清潔にするため」が49.8%、「気持ちいいから」が34.1%だった。


表2


「あなたは普段から、自分以外の人の耳そうじをすることがありますか」という質問に対して、「したことがある」は42.9%、「したことはない」は57.1%だった(図表不掲載)。これまでの経験を聞いたものだが、「あなたはふだんから、自分以外の人の耳そうじをすることがありますか」と聞くと、「することはない」という人が80.2%となった(図表不掲載)。残りの2割弱の人が誰の耳そうじをしているのかを見ると(図表3)、20代・30代女性は「配偶者・パートナー」、30代から50代女性は「子」と回答した人がほかと比べて多くなっている。


表3


自分の耳垢タイプの違いで、人の耳そうじ経験に差!?

ふだん何を使って耳そうじをしているか聞くと(図表4)、「綿棒」が62.7%、「耳かき」が61.3%と、両者にはあまり差がなかった。


表4


また、耳垢のタイプを聞いたところ、乾燥したタイプが50.85%、湿ったタイプが26.1%(「わからない、どちらでもない」が23.1%)だった(図表不掲載)が、乾燥したタイプの人は「耳かき」が「綿棒」より10ポイント以上高い(図表5)。逆に湿ったタイプの人は「綿棒」を使用する割合が「耳かき」と比べて30ポイント以上高くなっている。


表5


耳垢のタイプの違いで回答に差がでた項目はほかにもあり、「これまでに自分以外の人の耳そうじをしたことがありますか」という問いでは、乾燥したタイプの人は51.0%が「したことがある」と答え、湿ったタイプの人は40.1%になっている(図表6)。この差がどこから生まれているかはっきりしないが、自分の耳垢が乾燥したタイプの人は、耳そうじをしやすいと考えていて、他人の耳そうじにも抵抗がないのかもしれない。

さらに、耳垢のタイプが「わからない、どちらでもない」という人は、「したことがない」という人の割合が高くなっている。「自分や他人の耳そうじにあまり関心が高くなくて、他人の耳そうじもしたことがない」ということだろうか。


表6


耳そうじを自分以外の誰かにしてほしいか、してもらうとしたら誰にしてもらったらうれしいかを聞くと(図表7)、「自分以外の人にしてもらいたいとは思わない」という人が70.9%。男女別で見ると、女性のほうが「自分以外の人にしてもらいたいとは思わない」と回答した割合が高くなっている。

また、「配偶者・パートナー」にしてもらいたいと回答した人は男女差が大きく、男性は21.6%が「してもらったらうれしい」と答えているのに比べ、女性は4.2%だけだった。

「ふだん耳そうじをどのようにしていますか」という質問に対して、「配偶者・パートナーにしてもらう」と回答した人は4.7%だったが(図表1)、「実際にはしてもらっていないけど、してほしい」と考えている男性がそれなりにいるよう。「恋人」と回答した男女も3ポイントの差があルガ、「耳かき専門店のスタッフ」と回答した男性は12.6%、女性は11.9%とあまり差がなかった。


表7


耳そうじを誰にしてもらったらうれしいかを、性年代別に見てみる(図表8)。「耳かき専門店のスタッフ」と答えた人は男女ともに、年代が上がるほど、割合が低くなるが、「配偶者・パートナー」は、様子が違う模様。女性は年代が上がるほど、割合が下がるが、男性は真逆で、年代が上になるほど、割合が高くなる傾向がある。

年代が上がれば、細かな作業が苦手になって、「自分で耳そうじをするより、人にやってもらいたい」という人も出てくるとは思うが、それだけで男女でそこまで大きな差が出るとは考えにくい。男女における「耳そうじ観」とでも言うべき違いがあり、それが影響しているのではないだろうか。

また、意外なところでは、「親」にしてもらったらうれしいと回答したのは、男女ともに20代のみが10%を越えており、女性がより高く16.3%となっている。


表8


YouTubeなどの動画共有サイトには「耳そうじ」に関する動画もある。一言で「耳そうじの動画」と言っても、耳がきれいになる様子を楽しむものもあれば、聴覚的に「耳そうじをされている音」を楽しむものもあ。そうした「耳そうじ」動画を見たことがあるかを聞くと(図表9)、「男性・20代」では25.8%が、「女性・20代」では23.8%が「見たことがある」と回答している。


表9


耳そうじからは少し離れるが、イヤホンの使用頻度を聞いたところ(図表10)、30代では、「ほぼ毎日使っている」男性が43.4%、女性は28.2%と、15ポイント以上の差が出ている。ところが20代では「ほぼ毎日使っている」が半数近くとなり、しかもわずかですが女性のほうが割合が高い。このことから、耳に対する意識は今後、大きく変わっていくのかもしれないと考察できる。


表10


耳そうじにまつわる思い出やエピソード、理想の耳そうじ道具を聞いた自註回答が以下。「親にやってもらった」と懐かしく感じる人がいる一方で、「やってもらって痛い思いをした」という人もいた。また、いろいろ探しているものの、自分にぴったり合う耳そうじ道具が見つからず、不満に感じている人も少なくないようだ。

《 耳そうじにまつわる思い出やエピソード、理想の耳そうじ道具 》

【耳そうじの思い出】
● 子どもの頃は親にやってもらったが、今思うと幸せな時間だったと思う。(女性・20代)
● 子どもの頃、母親の膝枕で、兄弟がかわるがわるで耳そうじをしてもらった。(男性・30代)
● 昔はわが子、今は孫の耳かきをして耳をきれいにすることが好きである。(男性・70代以上)
● 小学校低学年くらいまで、母親に耳かきをしてもらっていました。木製の耳かきでのそうじしたあと、反対側に付いているふわふわの綿ぼうしで仕上げてもらうのが、とても心地よかった記憶があります。(女性・50代)
● 中学生くらいまでは母親にやってもらっていて、その時間が至福だったなと思う。 でも、私が人から「やって」と言われたら怖くてできない。母親はよくやってくれていたなと感じている。(女性・40代)

【やりすぎ注意!でもやらなさすぎも…】
● 竹のタイプの耳かきを毎日使用していたら、ひっかきすぎて耳の中が腫れてしまい、耳鼻科のお世話になった。その後は、綿棒や粘着タイプのスティック状綿棒で、優しく耳そうじをするようにしている。(女性・50代)
● 耳の具合が悪い気がして耳鼻科に行ったら、「耳垢が貯まっている」とのことで、お医者さんに耳かきで取ってもらったことがある。ちょっと恥ずかしかったです。(男性・20代)
● 理髪店でのサービスで掃除してくれるのがあっさりしていてちょうどよい。(女性・60代)

【耳そうじ道具、ちょうどいいものが見つからない】
● 綿棒の先をピンセットなどでつまみ、先端部をほぐしてから使っている。(女性・50代)● 姪や甥の耳かきをたまに行うが、普段耳かきをしないので大きな塊が詰まっている。そのようなときは綿棒で取れないのでピンセットを慎重に使って取る。本当は傷つきにくい素材のものがあればよいと思う。(女性・40代)● 綿棒で耳そうじをしているが、使用感が良くない。もう少し柔らかくて、かつしっかりと耳垢を取ることのできるものを開発してほしい。
(女性・40代)● ほじくりすぎて中耳炎になったことがある。柔らかすぎても、硬すぎても困るので、ボコボコタイプのものを主に使っているが、奥と手前で痛みの感じ取り方が違うので、どこか物足りないことが多い。(女性・50代)
● 若いときから使っていた竹製の耳かきが、長さ、角度、触感(カリカリとやわらかく当たる感じ)など、ちょうどよくてお気に入りだったのだが、なくしてしまった。その後、いろいろ購入してみたが、どれもしっくりこなくて困っている。(女性・60代)

【人に耳そうじをしてもらうのは…】
● 子どもの頃に母親に耳そうじをしてもらったときに痛い思いをしてから、自分でやるようになった。今、我が子のそうじをするときに、子どもがくすぐったがり、動くので耳の奥をついてしまいそうで怖い。(女性・40代)
● 子どもの頃、母親に耳かきで耳そうじをしてもらったら、激痛が走った。翌朝起きたら耳から血が出て、枕に付いていた。それ以来、他人に耳かきでやってもらうのが怖くて、自分で綿棒でするようになった。(女性・50代)
● 配偶者が耳かきが好きで、私の耳掃除もやりたがっていたけれど、彼がやると痛いので基本的には断っていた。しつこく何度も言ってくるので、たまにはやらせてあげていたが。(女性・20代)
● 昔、彼女にしてもらい、耳から血が出た(男性・50代)● 以前は妻がしてくれたが今はしてくれない(男性・60代)
● 10代の頃、元旦那と付き合っていたとき、お互いの耳そうじをしていたのを思い出すと、「その頃は好きだったんだな~」と思う。今は考えただけでもゾッとする。(女性・20代)

調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「耳そうじ」に関する意識調査を実施。
期間:2025年4月2日~4月4日、インターネットで4,000人から回答を得ている。


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