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【終わりに】池野会長から「贈る言葉」

25周年の節目に思う。これからの業界、協会に求めるもの

「これからの業界、協会に必要なことは何か」という当編集部の問いかけに池野会長は、
蕉風俳諧の理念にある「不易流行」という言葉を贈ってくれた。

「不易を知らざれば基立ちがたく、流行を知らざれば風新たならず」

「不易」とは、世の中がいくら変わっても変わらないもの、変えてはいけないもの、
「流行」とは、世の中の変化とともに変わっていくもの、である。
しかも「其の元は一つなり」つまり、「両者の根本は一つ」だと言う。

JACDSにとっての「不易」とは、
ドラッグストア業界を「生活者視点」のもとで発展させることであり、
それを実現するために設立時に定めたものが「協会活動の5原則」となる。

1つ、民主的な組織と運営を貫くこと
1つ、議論の場であること
1つ、会員は協会の目的達成のために力を合わせること
1つ、正義を貫くこと
1つ、志高き人々の集団たれ


かたやJACDSが対面する「流行」とは、刻々と変化する社会と生活者であり、
社会と生活者に対応すべく進化を迫られる会員企業の事業環境であろう。

JACDSは25年間、先の5原則に基づき数々の問題を議論し、行動を起こしてきた。
薬剤師不在、医薬品ネット通販、調剤ポイントといった局面も、
正義を貫く先輩方が力を合わせて解決してきた。
しかし今日、その歴史を知る者も少しずつ減ってきている。

池野会長は言う。
「古い事を忘れずに新しい事に挑戦する事が大切です」
「何でも新しければ良いわけではなく、其々の大切にしなければならない想いの上に
新しい事柄に立ち向かっていくことが大切だと思います」と。

「志高き人々の集団という遺伝子をしっかりと受け継いでほしい」
「不易流行」の言葉の裏側に、そうしたメッセージが込められているように思う。

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