厚生労働省は先頃、一般用医薬品販売に従事する登録販売者について、「医薬品登録販売者」の名称変更を全面的に認める通知を発出した。
「医薬品登録販売者」の名称は、これまでも名札の使用では認められていたが、それ以外の使用の可否は明確でなかった。今回の通知を受け日本チェーンドラッグストア協会(JACDS)の登録販売者委員会は、正会員のドラッグストア企業に対し、名札、掲示物、宣伝、広告等掲示物の表示において、「登録販売者」から「医薬品登録販売者」に変更するよう依頼している。
あわせてJACDSは、登録販売者委員会が中心となり昨年から実施している、「医薬品情報提供 声かけ強化キャンペーン」について、改めて会員企業への浸透と店頭での積極的な実施を呼びかけている。
同キャンペーンは、店頭やレジ精算時に、「お薬の購入や使用でお聴きになりたいことはありませんか」の一言を顧客にかけるもの。薬剤師や医薬品登録販売者だけでなく、全従業員に実施してもらうよう促している。
昨今、社会のオンライン化が進行する中で、「医薬品に関する情報提供などもオンラインで十分ではないか」という意見が出ている。これは現状のドラッグストアが、店舗に配置した専門家を介し、一般用医薬品を安心して購入・使用してもらうというドラッグストアの利点を、十分に活かせていないことが一因である。
JACDSは、「医薬品情報提供 声かけ強化キャンペーン」を通じ、各々のドラッグストアが店舗での情報提供をもれなくおこない、直接の対面販売がオンライン販売と比べ優れていることを、生活者に理解してもらいたいとしている。
キャンペーン促進に向け店舗用ポスター(B6ヨコ1種、A4タテ4種)も提供されている。ポスター掲出と共に、全スタッフへの周知を進めていただきたい。