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医療の世界へLet’s Go!!!新人薬剤師・チルロッチの連載「とある薬剤師の日常」12

第12回:「精進編」
~薬剤師として独り立ちするために~



こんにちは!寒い日が続き、思いっきり風邪を引いていました。チルロッチです。久々に体調を崩し、中々仕事が出来ないもどかしい期間もありましたが、今は元気100%です!(笑)。さて、前回からドラッグストア(以下DgS)の薬剤師として働きはじめましたが、まだまだ新入りとして覚えることが色々あります。今回は、その業務の内容についていくつかお話できればと思います。最後に、少しおまけの内容も書いているので、興味ある方はそちらも読んでいただければ幸いです!


DgSでの業務


DgSにおける薬剤師業務は、主に2つに分けられます。

1つは調剤です。病院・調剤薬局・DgSどの業種においても必須となる業務で、薬の調製・チェック(鑑査)・飲み合わせ確認(併用薬確認)・投薬(患者さんに説明指導)などを行うこととなります。特に投薬については、細かく話を聞き出し、「この患者さんに本当にこの薬が必要なのか?」や「服用に際してどういった説明を具体的にする必要があるか?」といった事を、コミュニケーションを通じて理解する必要があります。この点については、また後で深堀りしてお話しようと思います!

また、病院と唯一違う点があるとすれば、保険調剤として扱われるようになるため、調剤薬局・DgSではその確認もする必要があります。今も苦戦していますが、保険証に書かれている上二桁の番号から何の保険か?を把握し、その保険ごとの使い分けをする必要があります。これが最初は慣れなくて、、、例えば難病指定の保険番号に、54というものがあるのですが、その場合は患者負担が2割になったり、上限額が決まっていたり、手帳を確認する必要があったりなどといった形です。ただ、それに似ている21という公費もあったりと、公費だけでもなんと10種類以上あります!(泣) さらに、年齢によって患者負担の額が変化したりもするので、正直今は覚えきれる自信がないです、、、頑張ります(笑)

もう1つの業務内容としては、OTC(一般用)の医薬品の販売があります。こちらに関してはDgSの薬剤師特有のものであるため、かなり興味が湧いている分野でもあります! ただ、数も種類もむちゃくちゃ多いので、これもまた覚えるのに苦労しそうです(泣)。また、入社してひとまずは調剤業務を一人前にするためにという方針であるので、ほとんどOTC医薬品は触れられていないのが現状です。第一類医薬品のロキソプロフェンだけはむちゃくちゃ呼ばれるんですけどね(笑)。第一類は薬剤師の説明が必須な分類でもあるので。またOTC医薬品は、本格的に業務が開始したらお伝えしようと思います!


患者さんとのコミュニケーション


先ほど軽くお伝えした投薬について、もう少し触れていこうと思います。そもそも保険調剤の場合、薬剤師は患者さんへの説明指導が必須となっており、どういった薬であってもこれが求められます。今までと同じ高血圧の薬が1種類でも、目の渇きをとる目薬が1種類でも必要になります。正直、ずっと同じ薬を服用していて早く会計済ませたい患者さんの場合、症状の悪化も無い時はなにを指導すればいいんだ?というふうに最初はなりました(笑) ただ、そこは皆さん工夫しているみたいで、「引き続き忘れずに服用してくださいね」や「症状変化がある場合はご相談くださいね」など、このあたりのフレーズが鉄板になりがちですね。

もちろん、細かく薬の説明が必要な場合もありますし、薬について相談したい患者さんもいます。この時期でよくあるものとしては、インフルエンザのイナビルという吸入薬があります。この薬はかなり使用方法が特殊であるため、しっかりと説明書で数分説明してあげる必要があります。慣れればルーティーンのように説明できるようですがまだ経験値が浅く、説明が途切れて無言にならないように頑張っています(笑)。他にも、市販薬との飲み合わせについての相談がある場合は、少し時間を頂いて調べてから、他の先輩薬剤師にも相談し、回答するといった形になっています。経験値がモノをいう世界ではありますが、ここで活躍できる人間こそが患者さんに信頼してもらえる薬剤師だと思うので、まずはそこを第一の目標として頑張りたいなと思います!


おまけ:今年の薬剤師国家試験について


ここからは話をガラッと変えて、今月に行われた薬剤師国家試験(以下:薬国試)の話をしようと思います。1つ下の後輩が受けており、少し前にお疲れ様の飲み会もしてきました!(笑) なかなか大変だったみたいで、私が受けた去年の試験とも傾向が変わっていたようです。

そもそも私達の代の薬国試は、比較的問題の選択肢が絞りやすく、合格者の平均点も例年より20点近く高い形でした。それもあってか、今年は例年通りの平均点に落ち着いたようですが、例年通りの難易度なのか?と少し気になる試験でした。それも、毎年合格者の人数をほんの少しずつ減らしているため、その分受験者のボーダーラインが上がっているように見受け、少しずつ合格ラインに到達するのが難しくなっている印象でした。

また問題の形式についても、科目を横断した連問が多く出題されたり、普段は点取り問題の科目が少し難しくなったりと、なかなか一筋縄にはいかない試験だなと感じました。受験者の声を聞いても、「なんか難しくなってない?」や「こんなの習ったことない」みたいな声もちらほら出ていました。私も試験内容をチラ見しましたが、知識が抜けているのもあり合格できるか不安なところでした(笑)。臨床部分だけでも、勉強し直します!

今回はDgSでの業務に加え、少し薬国試の内容についても触れてみました。社会に出てから早一年が経ちますが、まだまだお伝えしたい内容がたくさんあります。また来月も、気軽に見に来てくださいね!最後に風邪にやられた人間から1つだけ。体調不良だけは気を付けてください(笑)

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。