ヘルスケアインタビュー
山本漢方製薬の山本整社長に聞く『ドラッグストアに向けた新たな利益商品戦略』

初の機能性表示食品『MCT大麦若葉粉末』とイヌリン使用の『食前青汁』
ソリューション提案商談会とJAPANドラッグストアショーでデビュー

毛髪サプリや北海道産あずき100％を使用した健康茶を発売するなど、ドラッグストアに数々の利益商品を提供してきた山本漢方製薬の山本整社長は、同社初の機能性表示食品と、イヌリンを使用しレタス１個分の食物繊維が摂取できる“食べる前の食物繊維”を開発したことを明らかにした。「両製品ともドラッグストアの利益商材として拡売したい」として、アルフレッサ ヘルスケアのソリューション提案商談会（7月26日）とJAPANドラッグストアショー（8月18日～20日）でデビューさせる。ともに14年連続で青汁売上げメーカーNo.1の『大麦若葉』を採用した商品で、「これからもドラッグストアに向けて差別化商品をお届けしたい」と語る山本社長に、『ドラッグストアに向けた新たな利益商品戦略』を聞いた。（インタビュー・文◎山本武道）

■日清オイリオとコラボした『MCT大麦若葉粉末』

創業46年になる山本漢方製薬の成長は、他店との差別化商品の開発力にある。その代表が青汁だ。『大麦若葉粉末』のネーミングでヒット商品となり、14年連続で青汁売上げメーカーNo.1企業として躍進中。1977年1月に先代社長の山本邦男さんによって設立され、現社長の山本整さんは2代目。これまで多くのアイデア商品を開発し、ドラッグストア店頭で普及活動を展開してきた。

山本社長は、8兆7000億円を形成するドラッグストア市場に向けてデビューさせることにした一つの商品は、日清オイリオのMCT（中鎖脂肪酸油）を使用した同社初の機能性表示食品『MCT大麦若葉粉末』。届出表示は、「BMIが高めの方のウエスト周囲径の減少、体脂肪＋内臓脂肪を減らすことが報告されています」。

「たまたまココナッツ系の味がするMCTオイルを購入しましたが、いざMCTオイルを飲むとなると抵抗があり使用する機会がありませんでした。でもせっかく購入したのだからと、当社の大麦若葉粉末を混ぜて飲んだところ、味もよく体の調子も良かったので、新製品開発につながるなと思っていたある日、日清オイリオさんのMCTオイルのことを知りコラボし製品化に辿り着きました」（山本社長）

『MCT大麦若葉粉末』の機能性関与成分は中鎖脂肪酸1.6g（オクタン酸1.2g、デカン酸0.4g）。MCTオイルは、脂肪酸の中でも「体脂肪になりにくい」といわれ、ダイエットにも最適として注目されている機能性成分。

「一般的な油と比べて消化吸収が４倍、代謝は10倍のスピードで分解・燃焼するため、ブドウ糖の代わりに脳のエネルギーにもなるケトン体の生成を促し、脂肪燃焼が効率よく行われることによってダイエットにもつながります」と山本社長は語る傍ら、さらに「MCT は脳機能の低下を防ぎ認知症やアルツハイマー分野での使用に期待が高まっていますし、素早く消化吸収され、すぐにエネルギーになりやすいので、スポーツ時や疲労時のエネルギー補給にも役立ちます」と話す。

■青汁初心者にも推奨の『食前青汁』

一方、イヌリンを使用しレタス１個分の食物繊維が摂取できる“食べる前の食物繊維”は、野菜ファーストとして青汁初心者にも推奨の『食前青汁』。同製品は、イヌリン（水溶性食物繊維）を豊富に含み、九州産オーガニック大麦若葉、22種の国産野菜、スーパーフードにプロテインをブレンドした、さっぱりとした味わいの青汁。

「通常、食前に愛用されている漢方薬のように、食事をする前に手軽に野菜ファーストとして飲んでいただけるよう開発した商材で、食物繊維を食事の前に摂ることによって、炭水化物などに含まれる糖の吸収が緩やかになりますから、生活習慣病のリスクを高める血糖値の上昇対策で来店された相談客の悩み解消の武器となります。食べる前の習慣として『食前青汁』を、毎日の食生活に摂り入れるとともに、食事の食べ方も工夫して生活習慣病予防、ダイエット、アンチエイージング等々、楽しみながらの健康な体づくりを、店頭でアドバイスして欲しい」（山本社長）

■二つの展示会に出展し試飲会も…

広い店内にヘルスケア商品群を取り揃え、カウンセリングに長けた薬剤師や医薬品登録販売者に加え管理栄養士が常駐し、高まる国民のヘルスケア・ニーズに対応するドラッグストア。さらに飛躍するためにも、多他店との差別化を図り利益商品が一堂に集まる展示会は欠かせない。

今年も各地で様々な展示会が行われている中、山本漢方製薬では7月26日（水）のアルフレッサ ヘルスケア主催のソリューション提案商談会（東京都立産業貿易センター浜松町館）、8月18日（金）から20日（日）に開催されるJACDS(日本チェーンドラッグストア協会)のJAPANドラッグストアショー（東京ビッグサイト）にそれぞれ出展。自社のブースで機能性食品『MCT大麦若葉粉末』と『食前青汁』の２製品をデビューさせる。

「会場でスタッフが新製品を紹介するとともに試飲会も行いますので、ぜひ当社の展示ブースにお立ち寄りいただき味を確かめてください」（山本社長）

　創業46年目の今、同社は主力の『大麦若葉粉末100％』を始め『乳酸菌大麦若葉粉末』『30種類の国産野菜＆スーパーフード』『ヨクイニンハトムギシリーズ』等々、多彩な商品を開発し青汁メーカー売上げNO.1企業として成長してきたが、新たに加わった『MCT大麦若葉粉末』と『食前青汁』の２製品の動向に期待したい。