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【ヘルスケアインタビュー】山本漢方製薬 山本整社長

16連続青汁メーカー売上げNO.1
山本漢方製薬の山本 整社長が2025年後半に向けた戦略を語る

7月29・30日のアルフレッサHC『ソリューション提案商談会』に
キャンドルブッシュ配合のコーヒー、ごぼう茶とサイリウム100%の機能性表示食品、有機抹茶粉末など新商品を出展

 今年2月、アメリカで毎年、販売増が予想されているサプリ系グミ市場への参入を公表した山本漢方製薬の山本 整代表取締役社長が、2025年後半戦に向けた新しい戦略を明らかにした。16年連続で青汁売上げNO.1の同社は、さらに拡売を期して『大麦若葉』シリーズのテレビCMプローモーションを展開するとともに、『ごぼう茶』『サイリウム100%200g』の二つの機能性表示食品、食物繊維が豊富なキャンドルブッシュ配合の『どっさりスリム珈琲』、『有機抹茶粉末』や『黒ごま麦茶』などの新商品に加えて、今秋登場する予定のサプリ系グミサプリも、7月29・30の両日、都内港区の東京都立産業貿易センター浜松町館で行われる中間流通業のアルフレッサHC(ヘルスケア)主催の『2025ソリューション提案商談会』に出展し導入を呼びかける。「販売店の皆様、お店の利益商品をご用意しましたので、ぜひ当社ブースにお立ち寄りください。これからも販売店の皆様のお役に立つ利益商品を開発していきますので、ご期待ください」と山本社長は話している。

グミサプリ、今秋にデビューする予定

山本整代表取締役社長

 ――『大麦若葉粉末100%』をはじめ青汁メーカー売上げNO.1の座を、16年連続で維持し続ける山本漢方製薬。その背景には、様々な機会を捉えて時宜にあった新しい利益商品を、ドラッグストアや処方箋調剤を主体とした専門薬局、一般薬局に向けて提供してきました。今年2月のアルフレッサヘルスケア主催のライフサポ―トフェアで多くの来場者にアピールされていた「グミサプリ」のその後ですが・・・。

 山本整代表取締役社長(以下、山本社長):フェアで紹介させていただいたグミサプリは、来場者の皆様からとても好評でした。「いつ製品が発売されるのか?」との問い合わせが多かったのですが、今秋には発売できると考えております。
 近年、諸外国でグミサプリの需要が高まっており、特にアメリカではグローバルで、毎年10%台の成長を続けていることから、当社では健康食品・サプリメント系グミへの活路を拓くために、ドイツ・シンテゴンテクノロジー社のコンスターチを使わないグミ成型を導入するなど、国内では少ないグミサプリ専用の生産設備の建設を進めてきました。まもなく販売店の皆様にお届けできるよう全力で準備しておりますので、今しばらくお待ちください。

『大麦若葉』シリーズの認知へテレビCMプロモーション展開

 ――これまでタレントの原田龍二さん夫妻を起用したテレビCMを放映してきました。2025年の後半では、さらにどのような展開をされるのでしょうか?

 山本社長:当社は創業以来、国民の皆様の健康創造に携わってきました。漢方薬や生薬、多くの健康茶、大麦若葉による青汁は、機能性表示食品も発売することができ、味噌から誕生した乳酸菌を配合した商品等々、おかげさまでメーカー売上げNo.1の座を16年にわたり続けさせていただくまでに成長しました。
 テレビCMプロモーション活動ですが。山本漢方製薬のブランド力強化と『大麦若葉シリーズ』と『ヨクイニンハトムギ錠』の認知と普及・啓蒙のために、4月からテレビCM(全国ネット+関東ローカルネット組提供中)を増やしており、9月までゴールデン帯の人気番組を通じ『大麦若葉シリーズ』『ヨクイニンハトムギ錠』を訴求します。

9月まで展開されるテレビCMプロモーション

※プロモーションの具体的な内容は以下の通り。

<全国ネット番組>
『大麦若葉100%青汁  ヤマカン戦士ラヴァーズ登場編』、『機能性青汁MCT大麦若葉編』『機能性青汁桑の葉若葉編』『食前青汁編』、引き続き『ヨクイニンハトムギ モナリザの嘆き編』、ゴールデン帯人気番組(全国放送)では、テレビ朝日系『池上彰のニュースそうだったのか!』(土曜・20:00-20:54)、日本テレビ系『しゃべくり 007』(月曜・21:00-21:54)、フジテレビ系『呼び出し先生 タナカ』(月曜・ 20:00-21:00)の継続と新しくフジテレビ系『奇跡体験! アンビリバボー』(水曜・ 20:00-21:00)
<関東ローカル番組>
千葉テレビ『カラオケ大賞』(月曜・ 20:00~20:55=翌週水曜再放送)の継続と、新番組の東京MXテレビ『湯ったり温泉バラエティ原田龍二の日本全国!湯一無二Supported by 山本漢方製薬』(毎月第4土曜 20:00〜21:00)


1日の利用者が740万人を超える東京メトロ44駅53面に大型看板を掲載

 ――このところ都内の街中、例えば東京の秋葉原のビルの壁面、地下鉄の構内、大阪市内の戎橋の一画には、御社の社名と青汁を記した17m×52mサイズの大きな看板が掲示されるなど、電飾看板を見かけるようになりましたね。

 山本社長:この7月度からは、『大麦若葉シリーズ』の普及・啓蒙活動で初めての試みになりますが、1年間、1日の利用者が740万人を超える東京メトロ駅を走る銀座線、丸の内線、東西線、千代田線、有楽町線、南北線、日比谷線、副都心線の8路線、44駅53面に当社の大型看板を掲載します。
  大型看板には、メトロ路線図とともに、(1)「青汁売上メーカー1位16年連続 おはよう 青汁一杯 青汁1杯 お疲れさま」(2)「山本漢方の青汁 日本一」(3)「行ってらっしゃい お帰りなさい 日本一売れている山本漢方」の文字と原田龍二さんの笑顔、そして『大麦若葉100%青汁』の製品広告が目に飛び込んできます。

 また、「道頓堀MMBボード」にて山本漢方製薬の大型看板を掲載。大阪万博の来場客を狙い、2025年6月〜10月の5か月間、大阪の中心地「戎橋」という絶好のロケーション、大阪グリコの看板のはす向かいのプレミアムロケーションに、『大麦若葉シリーズ』の広告を設置。333㎡(南面:17,090mm×12,770mm・西面:17,090 mm×6,780 mm)を誇る超大型のビルボードとなります。

1年間に渡り東京メトロ駅の44駅53面の掲出される大型看板とマップ

機能性表示食品2アイテム(ごぼう茶・サイリウム)がデビュー

 ――  2025年後半に向けた新商品についてですが・・・。

 山本社長:当社では、研究を重ねて機能性表示食品の開発に取り組み、これまでに『MCT大麦若葉粉末青汁』をはじめ3製品の届出をしましたが、さらに二つの機能性表示食品をデビューさせます。

 一つは、ベトナム産のごぼうを採用した遠赤焙煎100%、ノンカフェイン、皮ごと飲む『ごぼう茶』(届出番号J1321)で、機能性関与成分としてイヌリンとクロロゲン酸を配合し、お通じ(便量)を改善することが報告されている機能性表示食品を開発しました。
 ごぼうは、食物繊維が豊富で腸内環境を整えたり、善玉菌を増やすプレバイオティクス効果があり、水溶性食物繊維の一種で血糖値の上昇を穏やかにするイヌリン、腸内環境の改善をサポートするクロロゲン酸の働きで腸活にも良いとされてきました。
 『ごぼう茶』は、すでに商品化していましたが、需要はありましたので、ごぼうの食物繊維、特に機能性にも注目し開発に取り組み、機能性表示食品としてお通じ(便量)を改善する機能の届出ができましたので、発売することにしました。

 もう一つは、お通じの量を増やす便通改善機能が報告され、お腹の調子を整えたい、通じが気になる人に適した機能性表示食品『サイリウム100% 200g』です。
 配合されているサイリウム種皮由来の食物繊維には、お腹の調子を整えたい方やお通じが気になる方に適した機能性に着目していました。
 その結果、約90%が食物繊維なので、ダイエット、食物繊維の補給に最適で、水分を含むことで、おなかの中で数十倍に膨らみ満腹感によって食事コントロールできるという、より分かりやすい機能性表示食品になりました。

デビューする新しいヘルスケア商品

 ――健康寿命延伸時代の到来に伴い、“未病と予防”対策が重視され、健康づくりへ様々なヘルスケア関連製品を開発されていますが・・・。

 山本社長:1977年の創業時に、医薬品の製造工場を建設し、9年後に愛知県小牧市に第1工場を建設してから39年後の今、10工場に増えました。すべて自社製造で多くの医薬品、健康食品、健康茶などを開発してきましたが、グミサプリも第10工場で生産が開始されます。

 国民の皆様のヘルスケア・ニーズは年々高まり、自らの健康は自らが守るセルフケア時代の到来にとって、当社の製造工場はフル回転ですが、これからも健康と美ニーズに対応した商品づくりに邁進します。
 7月29・30の両日に行われる『ソリューション提案商談会』に、新しい機能性表示食品とともに画期的な新しいヘルスケア商品を登場させます。

 ――どのような新商品なのでしょうか?

 山本社長:提案商談会で来場者の皆様にご紹介する新しい商品は以下の通りです。

コーヒー&キャンドルブッシュのエキスパウダーを配合した「どっさりスリム珈琲」

<どっさりスリム珈琲>

 ベトナム産のコーヒー豆に、食物繊維が非常に豊富なキャンドルブッシュをブレンドしたのが『どっさりスリム珈琲』(粉末ステックタイプ)。原材料は、ベトナム産コーヒー、コーヒーエキスパウダー(コーヒー豆、デキストリン)、キャンドルブッシュエキスパウダー(デキストリン、キャンドルブッシュ)で、毎日“どっさり”が期待できる本格的な美味しい風味に拘った、ブラックコーヒータイプだ。
 配合されているキャンドルブッシュには、約19%が食物繊維で構成され、しかも体を老化させる活性化酸素を除去する抗酸化作用を持つフラボノイドが豊富に含まれるので、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)を飲んで体をスッキリし、コーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)が、きれいをサポートしてくれる。おいしく飲んで毎日すっきり綺麗にしてくれるのが特徴。                          

<有機抹茶粉末50g(軽量タイプ)>

大麦若葉の産地の有機碾茶を使用した『有機抹茶粉末50g』

九州産の有機抹茶100%、特に大麦若葉の産地(鹿児島)の有機碾茶を使用し、自社工場で製粉し商品化したのが、『有機抹茶粉末50g(軽量タイプ)』。インバウンドで、特にオーガニック抹茶は世界的に話題の素材であり、高い抗酸化作用を持つカテキンやエピガロカテキンガレート(EGCG)が豊富でアンチエイジング、免疫力向上などが期待され、カフェインが緩やかに作用するため集中力が持続しやすくコーヒーの代替として需要増が見込まれる。

「オーガニックの抹茶は、海外では安心・安全で信頼度が高い。欧米では、オーガニック認証(USDA、EU有機など)の付いた製品が選ばれやすい。しかも環境への配慮(農地の保護、土壌汚染の抑制)という価値観が若年層を中心に浸透していますから、ドリンクだけでなくスイーツ、抹茶ラテ、アイス、ケーキ、プロテインバーといった多用途であることなどからも需要増を期待しています」(山本社長)

 抹茶の鮮やかな緑色が映えるため、InstagramやTikTokでの人気が高まり、美容やデトックス目的の「#matcha」投稿が拡散しやすいといった、SNS・インフルエンサーによる拡散も期待できそうだ。

<黒ごま麦茶>

美味しい風味の麦茶と玄米、香ばしく香り高い黒ごまをバランスよく配合し、健康的でさわやかな風味でカフェインゼロ。夏バテが気になる人たちに向けて開発された。原材料は、麦茶、玄米、黒ごまパウダー、ごま香料。

黒ごまの最大の健康効果に抗酸化作用がある。セサミンやポリフェノールが豊富に含まれているため、老化防止や生活習慣病の予防に効果的だといわれていることから、黒ごまは美容や健康を気にする人々にとって、非常に魅力的な食材だ。
 「毎日飲んでいただける美味しい健康麦茶に仕上げました。1年通して飲んでいただける健康麦茶です。玄米には、ガンマ‐オリザノールという成分が含まれていて、肥満などを防ぐといわれています。近年、麦茶の需要が高まり、人気が高まっていることから、少しだけ高価で、美味しくリピートがある麦茶を開発しました」(山本社長)  

<マイボトルシリーズ3品目:菊芋茶、サジールイボスティー、黒豆あずき茶>

🔹菊芋茶
 菊芋は、北米原産の多年草で、原材料は菊芋と玄米。菊芋はイヌリンという成分を含み、健康に気を使う人、特に糖分が気になる人たちに向けて開発されたのが『菊芋茶』。
 菊芋には、イヌリンの他にもカリウムが豊富に含まれ利尿作用があるといわれている。この菊芋と生活習慣病対策に玄米を配合。玄米の美味しい風味と味わいの菊芋をブレンドし、体に優しいカフェインゼロで美味しく飲みやすく仕上げた。
 健康診断で血糖値や血圧の高さを指摘された方や、日頃から塩分過多気味と感じている方にも菊芋はおすすめの健康茶。

🔹サジールイボスティー
 サジーとは、グミ科の植物で濃いオレンジ色の果実。小豆ほどの小さな果実に299種類以上の栄養素を蓄えており、その栄養価の高さから“スーパーフルーツ”“奇跡の果実”と呼ばれている。特に鉄分、ビタミンC、アミノ酸、β-カロテン、パルミトイン酸(美容成分として注目の成分)成分が豊富なサジー(沙棘)と、抗酸化作用のあるルイボスティーを組み合わせた飲みやすい健康茶。
 サジーとルイボスティーを組み合わさることで、エイジングケア、美肌効果などが期待できるという。

🔹黒豆あずき茶                                               
 “You Tube”で話題の北海道産あずき茶と栄養豊富で香ばしくおいしい黒豆を、バランスよくブレンドしたのが、『黒豆あずき茶』。冷えやむくみが気になる人をサポートする健康茶だ。
 体を温め、血流を良くすることで体温が上がると全身の血流がスムーズになって、体の隅々まで栄養が行き渡り、代謝が上がり冷えを改善するあずきには、抗酸化作用があり、活性酸素を消去する力があるポリフェノールが含まれ、栄養の宝庫といえる食材。細胞の酸化を防ぎ、肌の弾力を改善する働きがあるとされている。
 一方、黒豆には、アントシアニン、大豆イソフラボン、大豆サポニン、カリウム等が含まれていて、黒豆を香り高く香ばしく焙煎し、あずきに加え美味しい健康茶に仕上げた。


「これからの〝人財育成〟が自らの責務」

 ――これからについてお伺いします

 山本社長:社長という職責は、事業を成功させて50%、そして人を育て、この両者で100%。
 ですから人を育てることは、事業の成功につながる。これから事業を、さらに成功させるためには、人財を育てていくことが私の責務でもあると思っています。人は企業にとって財産ですので、そこはしっかりと育てていきたいですね。人が存在しないことには、企業は長く継続しないでしょうから・・・・。

 それとモノづくりは、人々の健康に寄与するわけですから、作る我々に商品に対する思い入れがなければなりません。この思い入れがあってこそ、商品は育っていきます。創業48年の長きにわたり様々な商品を開発・普及に携わってきましたが、45歳の時に父から受け継いでから18年。2年後には創設50年、私の社長歴も20年になりますので、さらに人を育て商品に思い入れをもち、高まる健康寿命延伸時代におけるヘルスケア・ニーズに対応した様々な商品を開発していきます。

 ――ありがとうございました。


                             

<記者の眼>
 いつも多忙な中、取材に応じていただく山本社長。今回は、いきなり「新製品開発のアイデアは、どこから湧いてくるのですか?」とお聞きした。山本社長は、「そうねえ、いろいろと考え、そして時間をかけて計画はしていません。ふと頭の中に浮かんでくることが多いですね。頭の中には、常に新製品のイメージができています。ただし機会を捉えて展示会にはよく行きますね。その場で、出会う多くの人たちの話に耳を傾け、とにかく会場内を歩き回わることですね」と即言葉が返ってきた。
 そういえば、ある日、食品の展示会を取材していた際に、山本社長と出会った。このことは、何かのコラムで書いたが、山本社長の活動は、国内だけではない。例えばアメリカで行われる健康食品・サプリメントなどのフェアに足繁く通う。特大の広い会場に出展する多くの企業のブースに立ち寄る。そこから得た多くの情報、自身の目で見て、聞いて、話して・・・。聞く耳を持つことだと思う。そうした日々の“考動”があって、まもなくデビューするグミサプリの開発にたどり着いたのだと思う。
 毎年、ユニークな商品がデビューするが、医薬品メーカーとして創業した山本漢方製薬だが、今日では、国民の願望である“健康と長寿”をサポートするヘルスケア・カンパニーとして躍進中だ。創業50年前の2年間、どのような戦略を進めていくのだろうか期待したい。