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「女性のゆらぎ」に寄り添ったサプリメントが誕生/シリーズ「DgSと考える女性の健康」

【第2回】富士薬品、7月1日にPB「エクオールプラチナ」を上市〜開発担当者を直撃取材!

 登壇者:富士薬品 健康食品企画担当 佐藤 亘 氏   

             同     竹山歩未
 

――健康増進に係る幅広い事業を展開する富士薬品ですが、こと「女性の健康」とどのように向き合ってきたのでしょうか。

佐藤 当社のドラッグストアのお客様の多くは女性で、配置販売で個人宅を訪問する際も面会するのはほとんどが女性です。さらにドラッグストアや調剤薬局で働く正社員やパート社員も女性の割合が高く、「女性の健康」を重視した事業を、ごく自然におこなってきました。

女性を対象とした商品開発は、これまでOTC医薬品(市販薬)がメインでした。生理痛や肌荒れ、肩こりといった女性の一時的な不調を改善するOTC医薬品を開発し、ドラッグストアの棚や配置薬の薬箱に入れて、個々のセルフケアに役立てていただいてきました。

ただ、OTC医薬品は症状の対症療法に用いられることが多いのですが、近年は健康に関する悩みが多様化しており、個々のライフステージで生じる悩みを解決するには、OTC医薬品以外の選択肢も必要だと感じていました。そこで当社は、「女性の健康と本来の美しさを支える」をブランドコンセプトに、摂取しやすい健康食品の開発に着手しています。その新商品として今回、女性向けサプリメント「エクオールプラチナ」を開発しました。

――「エクオール プラチナ」を開発した背景、市場の動向をお聞かせください。

竹山 「女性の社会進出」が叫ばれて久しいですが、実際に1980年頃から女性の就業率は各年代で増加しており、国も「女性役職の拡大」や「育児・介護のサポート」等を通じ女性の社会進出を後押ししています。

しかし、40〜50代の女性は、いわゆる“ゆらぎ”が現れやすい時期で、働き続けることに不安を感じている方も少なくありません。また月経もそうですが、女性特有の悩みは口外しにくい風習があり、適切な対処法や情報を得るのも容易ではありません。1人で悩みがちな女性に寄り添いたいという思いで、新商品の開発に着手しました。他方、この4-5年で「フェムケア」などの言葉の認知度が高まり、女性の健康をサポートする商品やサービスは徐々に増えてきました。当社のドラッグストアでも、それらをサポートする商品の売上が伸びており、このタイミングで「エクオールプラチナ」を上市すべきとの判断に至りました。

――「エクオール」とはどのような成分なのでしょうか?

竹山 女性の健康と美に役立つとされる成分に、化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ている大豆イソフラボンというものがあります。その大豆イソフラボンは、腸内細菌の作用によって「エクオール」という成分に変換されます。

新商品「エクオールプラチナ」には、1日の摂取目安(2粒)の中にエクオールが5mg含まれているほか、コラーゲンペプチドGABA、ビタミンB1、ビタミンB2,ビタミンB6,ビタミンEを配合しています。

パッケージのデザインは、複数案の中から当社女性にアンケートを取って決定しました。活動的なイメージのある赤を基調に、主成分の「エクオール」が配合されていることが一目でわかるようにしました。また40代後半〜50代前半の方に手に取っていただくことを想定して、少し大人びたデザインになっています。

ドラッグストアの棚に掲げるトップボード

――「エクオール プラチナ」の売場展開について教えてください。

調剤薬局に掲げるPOP

佐藤 ドラッグストアでは、健康食品群の美容よりの商品を集めた棚で定番展開し、併設型を含めた調剤薬局や一部の調剤単独店舗では、専用のBOX什器を設置します。いずれも視認性の良いトップボード(棚上に設置する広告)などのツールを用いて、お客様に気づきを与えていきたいと思います。


――販売スタッフへの商品情報の周知も重要になってきますね。

佐藤 新商品の発売を前に、婦人科の医師に協力を仰いで制作した動画を使って、現場スタッフに研修をおこないました。ゆらぎ世代の基礎知識をしっかりと習得し、現場の薬剤師、登録販売者、栄養士らが、それぞれの視点でアドバイスができる体制を整えていきたいと考えています。


――「エクオールプラチナ」に続く商品の構想はありますか?

佐藤 今回の新商品を成功させることが最優先であり、その先はまだ構想段階です。ただ、将来的には粒状サプリメントではない、例えばゼリーやドリンクなどを商品化したいですね。



――貴重なお話をお聞かせいただきありがとうございました!