ドン・キホーテなどを運営するパン・パシフィック・インターナショナルホールディングスが、2024年6月期の通期決算を発表した。売上高2兆950億7,700万円(前年同期比8.2%増)、営業利益1,401億9,300万円(同33.2%増)、経常利益1,487億900万円(同34.0%増)、親会社に帰属する当期利益887億100万円(同34.1%増)と増収増益で、売上高が2兆円を突破した。国内の小売業で2兆円を超えたのは5社目、なお35期連続の増収と営業利益増となる。
国内事業は売上高1兆7,630億6,200万円(同8.8%増)、営業利益は1,366億600万円(同41.7%増)。訪日外国人観光客の増加に伴う免税売上高の増加やイベント需要の回復などにより、既存店売上高成長率は7.6%増となった。
特にディスカウント事業は既存店売上高が10.1%増と好調。外出需要、夏の季節品などが好調要因。免税売上高についても通期累計1,173億円に伸長した。旅行前の販促による認知度アップ、価格や深夜営業などの従来からの強みに加え、キャラクター商品の拡充、メーカーコラボ商品の投入などが売上高に寄与した。
GMS事業は既存店売上高1.0%増。上期は収益性が改善したものの、客数が伸び悩んだことから、下期は価格総選挙など価格訴求を強化。北米事業の売上高は2,468億7,500万円(同5.7%増)、営業利益は34億4,200万円(同52.4%減)。円安進行により売上高は増加したものの、同時に販売費および一般管理費が増加。また、物価上昇によるコストの増加や新規出店にかかる販売費および一般管理費が増加したため、営業利益は減少した。
アジア事業の売上高は851億4,000万円(同3.4%増)、営業利益は1億4,600万円(同91.0%減)。円安進行および積極的な出店施策により売上高、販売費および一般管理費が増加。内食需要の低迷、物価上昇による買い控えの影響により、営業利益は減益となった。
次期は、売上高2兆2,200億円(同6.0%増)、営業利益1,500億円(同7.0%増)、経常利益1,354億円(同8.9%減)、親会社に帰属する当期利益865億円(同2.5%減)を見込む。