調剤薬局チェーン大手のアインホールディングスは7月3日(水)に開かれた取締役会において、インテリア雑貨の「Francfranc(フランフラン)」の全株式を取得し子会社化することを決議した。子会社化は8月20日の株式譲渡をもって実行され、買収額は499億7,600万円となる。
Francfrancは、1990年に髙島郁夫氏が創業(2021年に退任)。創業以来、20 代~30 代の女性を中心とする幅広い層をターゲットとした主力ブランド「Francfranc」を中心にインテリア・雑貨小売販売事業を展開しており、国内 152 店舗、海外9店舗を運営している。直近2023年8月期の売上高は394億8,400万円(純利益11億9,400万円)で2期連続で増収減益だった。
アインHDはリテール事業においてコスメ&ドラッグストアの「アインズ&トルペ」を展開しており、「Francfranc」は、出店エリア、主要な顧客層及びその価値観に類似性がある一方で、販売する商品のカテゴリーは異なる部門を得意とする補完関係にある。
アインHDは、子会社化によるシナジー発揮創出について
① クロスマーチャンダイジング
異なる商品カテゴリーを強みとする両社の店舗が、互いのプライベート商品を陳列し、顧客に対して、幅広い商品選択肢を提示することで、顧客満足度及び顧客単価の向上が可能。
② 戦略的な店舗開発
「アインズ&トルぺ」と「Francfranc」の出店エリアは主要都市を中心に駅ビルや商業施設等、ターゲットが近く、店舗同士に親和性がある。大規模面積の物件への戦略的共同出店等、出店形態のバリエーションを拡大し、更なるビジネス機会の拡大を図ることが可能。
③ ノウハウの共有による魅力的な商品開発
「アインズ&トルぺ」および「Francfranc」は、ともに顧客へのライフスタイルの提案をミッションに掲げ、顧客の価値観に影響を与えられる商品開発に注力してきた。両社の商品開発ノウハウを共有することで、更に満足度の高い商品開発を行うことが可能。
の3点を挙げている。
Francfrancの大株主には、投資ファンドのFF投資事業有限責任組合(持株比率59.63%)と、創業者の髙島郁夫氏が代表を務める資産管理会社のBLUE WEDGE(同25.47%)、そして小売大手のセブン&アイ・ホールディングス(同14.9%)が名を連ねており、アインHDによる株式買収額は499億76,00万円となる。株式譲渡実行日は8月20日を予定している。