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キリン系ファンドがスポーツテック企業ユーフォリアに出資

スポーツ科学×食品で健康支援を推進

 キリンホールディングスは、ローバル・ブレイン社との共同設立ファンド「KIRIN HEALTH INNOVATION FUND(キリン ヘルス イノベーション ファンド)」を通じて、データマネジメントを通じてスポーツ選手・アスリートのコンディション管理を行うユーフォリアに出資したことを明らかにした。

 ユーフォリア社は、「人とスポーツの出合いを幸福にする」をビジョンに掲げた、スポーツの課題をテクノロジーで解決するスポーツテック企業。同社は、多くのトップアスリートチームへの支援実績に基づいた健康データベースをコンディション管理に生かし、より幅広い年齢・カテゴリーの支援拡大を目指しており、この度の出資を受け、キリングループとの「スポーツ科学×ヘルスサイエンス領域」で協働。幅広い人々へスポーツを通じた健康支援の取り組みを探索していく。

「食・医療技術とスポーツ科学を掛け合わせる」

 ユーフォリア社は主力事業である、スポーツ選手のコンディション管理、ケガ予防のためのSaaS型データマネジメントシステム「ONE TAP SPORTS(ワンタップスポーツ)」の開発・提供を通してアスリートのコンディションなど、さまざまな情報を「見える化」し、コンディション管理・ピーキング・ケガ予防をサポート。現在、ラグビー日本代表をはじめ日本代表では26競技、プロチームを中心に国内外で71競技、合計1,700以上のチーム(2023年9月時点)に導入されている。

 同社はこの度の出資について「スポーツのノウハウやスポーツ科学が多くの人々の健康課題を解決できるものであると確信し、今回、食や医薬の領域で幅広い事業展開を行うキリンのCVCファンドより出資を受けました。スポーツ活動やいきいきと働ける毎日を送るためには、アスリートだけなく一般の方々にとっても睡眠や栄養といった身体の中からの健康づくりが欠かせないことが広く知られるようになってきました。キリンの食・医薬領域の知見や高い発酵・バイオ技術と、ユーフォリアのスポーツコンディショニングにおける知見やスポーツ科学とを掛け合わせ、新たな取り組みに向けて協業を探索してまいります」としている。

 「キリン ヘルス イノベーション ファンド」とは

 キリンHDと独立系ベンチャーキャピタル大手のグローバル・ブレイン社と共同で設立したコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)※ファンド。

 キリン ヘルス イノベーション ファンドは、キリングループのヘルスサイエンス関連を強化する目的で、革新的な技術やビジネスモデルを有する国内外のスタートアップ企業へ投資を行っている。

 キリングループはユーフォリアへの出資に対し「短期的なシナジー創出にこだわらず、中長期的な視点で価値創出が見込めるスタートアップを対象に、スタートアップ企業が持つ新たな発想や技術とキリングループのヘルスサイエンス領域の強みや資源を掛け合わせることで、お客様の生活を豊かにする魅力的な価値を創出していきます」としている。

(※)CVCとは事業会社が自己資金でファンドを組成し、ベンチャー企業に出資や支援を行う活動組織。