一般社団法人日本医薬品登録販売者協会(日登協)は10月20日(金)、都内で定例合同記者会(※)にて会見を行った。会見で会長の樋口俊一氏(ファーマライズ顧問)は、先般立ち上げた登録販売者を中心とした政治連盟「日本登録販売者連盟」(通称:日登連)が、登録販売者の地位保全、職域拡大、職能向上を図ることを目的に募った署名が、目標の10万人を突破したことを明らかにした。(記事・写真=中西陽治)
日本医薬品登録販売者協会の樋口会長は本日開かれた会見で、「日本チェーンドラッグストア協会にも協力を仰いでいた署名活動について、「さらなる組織強化を図るべく現在約30万人いる医薬品登録販売者、現場にいない有資格者を含め、30万人の獲得を新たな目標に定める」(樋口会長)とした。
〝医薬品登録販売者不要論〟に反対し、医薬品登録販売者による市販薬の提供という体制を保つべく、ドラッグストアの社員・スタッフ、有資格者の家族にも賛同を募っていく方針だ。
発足当時約1万人だった日登連が急激に支持を集めた要因として、樋口会長は「コスモス薬品の横山英昭社長がリーダーシップを発揮したことが大きい」と感謝の意を示した。日登連はあくまで政治連盟のため、賛同を得られない限り署名の数は増えず、ドラッグストアの各事業者がいかに医薬品登録販売者に対し連盟活動への理解を求められるかが重要な点となる。
30万人と定めた次なる目標達成の時期について樋口会長は「声を大にする組織内候補的な政治家を国会に送り込みたい。今のところ、医薬品登録販売者を制度化するにあたって尽力いただいた木村義雄氏(前参議院議員/元厚生労働副大臣)をなんとか2年後の選挙で当選させたいと考えている。選挙は2025年の6月に実施されると読むと、その1年前にあたる来年2024年の夏ごろまでには会員30万人を突破したい」と視線をさだめた。
医薬品登録販売者についてJACDSの田中浩幸事務総長は「医薬品登録販売者およびそれに関わる専門家は、店舗販売業のキーマンであり、欠かせない存在。その存在がドラッグストアという業態の独自性の最たるものだと思っている。そのために医薬品登録販売者の価値を知っていただくための努力をしていく」と支援の姿勢を示した。
日本登録販売者連盟(日登連)の基本方針
■登録販売者の地位保全、職域拡大、職能向上を図る。
■登録販売者の名称を「医薬品登録販売者」に変更し、国民に分かりやすい名称とする
■医薬品登録販売者法(身分法)の制定
また、医薬品登録販売者を介さない市販薬の提供を促進するいわゆる〝登録販売者不要論〟に反対の姿勢を示す