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“治療”から“予防”へ。健康エコシステムの可能性を示唆する「東南アジア ウェルネス市場レポート」を公開

経営戦略コンサルティングファームである株式会社ローランド・ベルガーが、12月22日、コロナ禍以降「医療に頼り切るのではなく、自らの健康は自らで守るべきだ」という意識が急激に加速した東南アジアのウェルネス市場について、食品メーカーや健康食品を取り扱う流通・小売事業者が直面する市場環境の変化を整理し、今後の構造変化を見据えた戦略的示唆を提示レポート「東南アジア ウェルネス市場レポート」を発表した。

コロナ禍を経て、東南アジアの生活者の中では「健康」という言葉がかつてないほど身近になり、高齢化が進むタイやシンガポールのみならず、若年層が多いフィリピンやインドネシアでも、「自分の健康は自分で守る」という意識が生活者の間に広がっている。医療体制への信頼が揺らいだ経験は、人々の意識を“治療”から“予防”へと向かわせ、ウェルネス市場拡大の大きな転換点となった。

いまや同市場は日本円換算で数兆円規模に達し、年率5~10%で成長を続けている。しかしその実態は、「健康食品→サプリメント→フィットネス」といった単線的な進化では語り尽くせない。美容志向が市場を牽引するタイ、フィットネスアプリが若者文化となったフィリピン、宗教的価値観を軸に健康食品が進化するインドネシアやマレーシア──各国はそれぞれ異なる文化的文脈を起点に、独自のウェルネス消費を形成している。

さらに近年は、プラントベース食品やパーソナライズド・ニュウートリション、AIを活用した健康アプリなど、フードテックやデジタルプラットフォームが市場拡大の新たな推進力となっています。GrabやGojekといった生活アプリを通じて健康食品を直接購入する仕組みも浸透し、ウェルネスは「商品」から「日常インフラ」へと進化しつつある。

こうした多様な要素が交錯する東南アジアのウェルネス市場において、日本企業が成功する鍵は、単発的な製品ヒットではなく、運動・美容・食・医療・保険を有機的に結びつけたウェルネスエコシステムの構築にある。生活者のあらゆる接点を通じて継続的な関与を生み出し、「健康を売る」から「健康と共に生きる時間を創る」へと発想を転換できるかが問われている。

本稿では、このような背景を踏まえ、コロナ禍以降に加速した東南アジアのウェルネス市場について論じている。

具体的には、食品メーカーや健康食品を取り扱う流通・小売事業者が直面する市場環境の変化を整理し、今後の構造変化を見据えた、以下の3つの戦略的示唆を提示している。

1. ステージ論の裏に隠れる各地域固有のウェルネストレンド

2. これからの東南アジアウェルネス市場で勝ち残るための論点

3. 目指すべきはウェルネスエコシステムによるLTV拡大

ローランド・ベルガーのプリンシパルで、シンガポールオフィスに駐在し、ジャパンデスク統括を務める下村健一は、次のように述べている。

「ウェルネスはもはや単発的なヒット商品がつくるビジネスではない。美容やフィットネス、宗教・文化やテクノロジーを横断しながら、あらゆる生活者接点を包含するエコシステムへと進化しなければならない」

ローランド・ベルガーの最新のレポート「東南アジア ウェルネス市場レポート」はこちらのサイトからダウンロード可能。

ローランド・ベルガーについて

ローランド・ベルガーは、1967 年に設立されたドイツのミュンヘンに本社を置く世界有数の経営戦略コンサルティングファーム。世界50以上の主要都市にてビジネスを展開し、Entrepreneurship(起業家精神)、 Excellence(卓越性)、Empathy(共感)という価値観を原動力とし、現在および未来の重大な課題に対応するための最高水準の専門知識及びサービスを提供している。