
機能性表示食品ならびにアイケアサプリの市場をリードしてきたファンケルが、同社史上最高峰を謳う新商品「えんきんプレミアム」を、来年2月17日に発売する。「うるおい不足」と「疲労感」に着目し、新成分「E6CG(エリオジクチオール-6-C-グルコシド)」の配合により、「目のうるおいを保つ」という5つ目の機能性を表示した。この20年でスマホの使用時間は15倍に増え、目を取り巻く環境も大きく変化している。新商品を通じて目の悩みに対処していない層にアプローチし、すべての国民の「目の健康寿命」の延伸に貢献していく考えだ。(取材と文=八島 充)
「えんきん」の前身が誕生したのは2007年。使用した成分はルテインとアスタキサンチンで、ブルーベリー一色だった当時のアイケアサプリに一石を投じている。

その後、機能性表示食品制度がスタートした2015年に、「えんきん」は日本初の「目の機能性表示食品」として世に出ている。ルテイン、アスタキサンチン、シアニジン-3-グルコシド、DHAを配合し、「手元のピント調節機能を助けると共に、目の使用による肩・首筋への負担を和らげる」という表示を配した。これにより「サプリメントでこんなことができるんだ!」という評価を得て新規ユーザーを獲得し、新たな市場を切り開いてきた。
その後も時代に合わせ機能の追加と技術の投入を続けた。2021年のリニューアルではゼアキサンチンを新配合したほか、化粧品開発で培った乳化技術を用いて成分の吸収力を向上させた。
「えんきん」の進化に携わってきた健康食品事業本部ウェルエイジングブランド部長の向山嘉一氏は、「30年に渡る目の健康の研究で、『目の健康維持には目の栄養を摂取することが重要』という答えに辿り着きました」と語っていた。その答えをさらにブラッシュアップしたのが、今回の新商品「えんきんプレミアム」となる。

この20年で携帯やスマホの使用時間は15倍に増えるなど、目を取り巻く環境は大きく変化している。デジタルデバイスの画面に集中すると、まばたきの回数が減り涙液も減少するが、これが原因で「目の疲労感」や「かわき気味」という悩みを持つ層も増えている。(同社調査)
新商品「えんきんプレミアム」は特に、デジタル社会を背景にした「うるおい不足」と「疲労感」にスポットを当てて開発された。既存の「えんきん」に配合されているアスタキサンチン、ルテイン、ゼアキサンチンに加えて、今回新たに、「目のうるおいを保つ」機能性関与成分「エリオジクチオール-6-C-グルコシド(略称:E6CG)」を配合している。
これにより新商品の機能性は、手元のピント調節力、目の疲労感軽減、光の刺激から目を保護、ぼやけの緩和、そして、目のうるおいを保つ、の5つとなっている。
新配合のE6CGは、ルイボス発酵茶葉由来の水溶性ポリフェノールの一種で、体のうるおいに関わるタンパク質を活性化し涙の量を増やす役割がある。ただ、水溶性のE6CGにはカプセルの被膜を割ってしまうという弱点があり、その克服が課題の1つだった。通常の10倍以上の試作を繰り返した末に、通常状態で割れず、かつ体内で効率よく崩壊する最適なバランスのカプセルを開発した。
同社の調査によれば、実は年齢による目の悩みを抱えながらも、そのケアができていない層は約6割、また悩みの解消でサプリメントを使用している層は1割に満たないという。
先述の向山氏は、「昨今はアイケアサプリの商品数に比例してユーザーも増えましたが、今回の新商品で既存ユーザーを奪い合うつもりはありません。2015年に機能性表示食品として登場した時と同様に効果実感を得ていただき、これまで購入経験がない方を当社サプリのファンにしていきたいと考えています」という。
史上最高峰を謳う「えんきんプレミアム」の仕様は30日分(60粒)で、税込価格は4700円。まず2026年2月17日から通信販売と直営店で提供をスタートし、4月から順次、一般流通で展開していく計画である。
