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【調査】ドラッグ/調剤アプリの1日あたりの利用時間は2.6分。40代以上の女性の利用が中心

フラーが「ドラッグストア・調剤薬局アプリ市場調査レポート2025」を公開

 フラー株式会社が、アプリ市場分析サービス「App Ape(アップ・エイプ)」で蓄積するデータをもとに、ドラッグストア・調剤薬局アプリの動向や特徴をまとめた「ドラッグストア・調剤薬局アプリ市場調査レポート2025」を公開した。レポートでは、市場の概況、性年代別の利用傾向、時間帯別の利用動向、地域ごとの特徴、主要アプリの紹介など、多角的な視点からドラッグストア・調剤薬局アプリ市場を分析。購買・調剤・服薬管理を支えるデジタル活用の実態を可視化している。

調査概要

調査方法:フラーが提供するアプリ市場分析サービス「App Ape」による分析。国内約40万台のAndroid端末から収集したサンプルデータのうち、一定の条件を満たしたものを抽出・分析。
調査対象アプリ:2025年8月時点でMAU500以上のAndroidアプリのうち、以下のいずれかの条件を満たすものを「ドラッグストア・調剤薬局アプリ」と定義。
・Google Playのカテゴリ「健康&フィットネス」「ライフスタイル」「医療」「ショッピング」に属し、説明文に「ドラッグ」「薬局」「お薬手帳」などの語を含むアプリ
・ドラッグストアや調剤薬局、またはそれらを運営する企業の公式アプリと判断されたもの
調査期間:2025年8月


市場の概況

 ドラッグストア・調剤薬局アプリは、79個確認された。Google Playで★4以上の評価を得ているアプリは16個と、一定数の高評価アプリが存在する。
 1ヶ月あたりの利用個数は0.6個、平均利用時間は10分で、1日あたりでは0.1個・2.6分となった。特定の目的かつ限定的な利用であることもあり、全カテゴリ平均(利用個数50.9個、利用時間121.6分)に比べ利用頻度・利用時間ともに低い傾向が見られる。


性年代別の特徴

スマホユーザー全体の性年代別構成と比較すると、ドラッグストア・調剤薬局アプリは40代以上の女性の利用が多い傾向にある。 10代・20代の利用は相対的に少なく、若年層よりも中高年層を中心に利用が広がっている。


利用時間帯分析

ドラッグストア・調剤薬局アプリの時間帯別利用率を見ると、全世代で朝6〜8時台から上昇し始め、10時から12時にかけてピークを迎えている。60代以上は午前の利用が特に高く、18時以降に一気に利用が減少している。


カオスマップ分析

MAU上位77アプリを機能別に下記の3つのグループに分類。
・ポイントカードなど店舗向けアプリ
・お薬手帳・処方せん送信アプリ
・オンライン診療・服薬指導アプリ
買い物から服薬管理までを支援する多様なサービスが並んでいる。


地域別の特徴

ドラッグストア・調剤薬局アプリ利用者数を都道府県別に見ると、「マツキヨココカラ公式アプリ」が複数地域で上位に入っており、全国的に広く利用されていることが明らかになった。 「スギ薬局」や「ツルハドラッグ」など、地域密着型チェーンの公式アプリが各エリアで上位にランクイン。 福岡では「コスモス公式アプリ」や「ドラモリ公式アプリ」、沖縄では「ドラッグイレブン公式アプリ」など地場企業のアプリの存在感が目立つ。


アプリ評価分析

アプリ全体とドラッグストア・調剤薬局アプリの評価分布を比較すると、ドラッグストア・調剤薬局アプリは3.0以上3.5未満の割合が28.6%と最も高く、全体平均よりも中間評価層が多いことが分かる。一方で4.0以上の高評価割合は20.8%にとどまり、アプリ全体(51.6%)よりも低い傾向が見られた。


App Apeとは

フラーが提供するApp Ape(アップ・エイプ)は、スマホアプリの実利用データをもとに、アプリのユーザー動向に関するデータを提供するアプリ市場分析サービス。テレビにおける視聴率情報のスマホ版のような位置付けで、アプリが「いつ・誰に・どのくらい」使われているかといったデータを確認できる。

フラーとは
フラーは「ヒトに寄り添うデジタルを、みんなの手元に。」をミッションに掲げ、フラーが持ちうる全てのプロフェッショナル領域でアプリやウェブなどデジタルにかかわる支援を行う「デジタルパートナー事業」を積極的に展開している。