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【レポート】アルフレッサ ヘルスケア「2024 ソリューション提案商談会」開催

人口減少に対応するドラッグストアのソリューションが集結

(左より)アルフレッサ ヘルスケアの西田誠代表取締社長と勝木尚代表取締役会長

 アルフレッサ ヘルスケアは7月23日(火)に都内で「2024 ソリューション提案商談会」を開催した。今回のテーマは「Connection(コネクション)」と題し、ドラッグストアの顧客づくりの提案を柱に商談会を繰り広げた。テーマの中心に「Connection」を据え、「Customer creation」(顧客創出)、「Customer attracting」(顧客来店目的)、「Customer health management」(顧客の健康管理)のサイクルを回す施策を披露。アルフレッサ ヘルスケアの西田誠代表取締社長は「人口減少の影響が顕著な店頭において、〝つながり〟こそが価値を生み出す」と商談会の核を語った。西田社長が示す人口減少に対応するドラッグストアのソリューションの最前線をレポートする(取材=中西 陽治)

 西田社長は現地でのインタビューにて「2024年のソリューション提案商談会のテーマである『コネクション』の背景には人口減少がある。その中において特に「Lifetime Value」でいかにお客様を獲得するかが重要になっていく。これからのドラッグストアにおいては、ただ商品を提供する場としてではなく、商品やサービス提供の結果が求められる。その時に『コネクション』つまりお客様と店舗、あるいはサービスやイベントを通じた〝つながり〟こそが価値を生み出す」と、ソリューションについて語った。

「2024ソリューション提案商談会」のテーマ

省人化しつつも〝つながり〟を感じさせるサービス

 記録型クラウドカメラサービス「safie」(セーフィー株式会社)は、現場巡回コストの削減や販促効果の見える化、スタッフの接遇改善を図る店内録画システムで、フロアを約120度俯瞰で記録するカメラを用い、買い回りで迷う来店客への声掛け、時間軸での棚周辺の滞在率の可視化をサポートする。店舗の状況確認から売り場づくりまでマルチに活用でき、オペレーションの大幅改善にも貢献する。

「safie」の店内録画システムのブース

 また、棚の土台が動きスピーカーを介して商品自体がアピールする「自己推薦ロボット」(株式会社サイバーエージェント)と、アバターを通じて遠隔で商品説明を行う「AVACOM」(AVITA株式会社)のコラボレーション提案には多くの来場者が足を止めた。棚の商品が自ら動き自己紹介をする姿と、アバターをサイネージに投影し遠方のスタッフが音声でガイドするサービスは、完全遠隔接客サービスともいえるもので、生身のスタッフがいないのにも関わらず「確かにサービスを受けている」と感じさせる斬新なものだった。

 また、「Customer attracting」(顧客来店目的)のゾーンでは、ジョセケンとアルフレッサ ヘルスケアがタッグを組んだ「フェムケアステーション」が目を引く。ジョセケンが提供する助産師を活用したリアル&オンラインカウンセリングサービスは、回を追うごとに具体化が進んでおり、店舗内省スペースでも展開できる棚の実例や、蓄積されたカウンセリングデータなどが披露され、女性バイヤーおよびメーカーとの交渉が闊達に行われている。

「フェムケアステーション」

特別講演のテーマは「食による予防」領域の拡大

 会場に設けられたステージでは特別講演が開かれ、第一部では(公財)日本ヘルスケア協会会長の今西信幸氏による「ヘルスケア産業の今後の展望」が披露された。今西氏は「日本における優れた国民皆保険制度を維持するために、また国民の健康維持増進を図るためには医療には限界があり、ドラッグストアや薬局の役割は今以上に重要になってくる。そこで重要なのが『食』による予防だ」と語り、詳細なデータと統計を基に講演を行った。

日本ヘルスケア協会会長の今西信幸氏

 第二部ではナグモクリニック総院長の南雲吉則氏が登壇し「人生の輝きを取り戻すNMNの働き」を講演。NMNの可能性からビタミンDの最新知見までを紹介し、講演会場は多くの業界関係者で賑わった。

ナグモクリニック総院長の南雲吉則氏

 商談会は、そのテーマを証明するようにビジネス提案で活気づき、つながりを持って生活者の悩みを解決する、店頭ならではの施策が繰り広げられた。