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大衆薬卸協議会が「OTC医薬品卸協議会」に名称変更

「セルフメディケーション推進ビジョン」を発刊


一般社団法人日本医薬品卸売業連合会(卸連合会)は5月30日(木)に都内で第12回通常総会を開催した。その中で、卸売連合会の大衆薬卸協議会は、「OTC 医薬品卸協議会」に名称を変更したことを決議した。あわせて「セルフメディケーション推進ビジョン」を作成、発刊することを明らかにした。


OTC医薬品卸協議会の初代会長に松井秀正氏が就任

このほど名称変更が承認されたOTC医薬品卸協議会(前大衆薬卸協議会)は、2023年度の協議会を経て会長に松井秀正氏(大木 代表取締役社長)を選任。新体制のもと、OTC医薬品卸の将来像を議論すべく、次世代幹部中心で構成するビジョン検討委員会を2023年5月に立ち上げた。

協議では協議会の名称を、国際的にも通用し医薬品の分類としても確立している「OTC医薬品」の呼称を使い、OTC医薬品卸協議会へ変更する方向で検討を行い、第12回通常総会にて承認される運びとなった。

「セルフメディケーション推進ビジョン」を手に総会で報告を行う松井秀正会長


【大衆薬卸協議会の名称変更】
1.変更後の名称:OTC医薬品卸協議会
2.変更年月日:2024年5月30日

【OTC 医薬品卸協議会】(現体制:2023 年 10 月~)
会長:松井 秀正(株式会社大木 代表取締役社長)
副会長:阿座上 登(株式会社リードヘルスケア 代表取締役社長)
幹事:西田 誠(アルフレッサヘルスケア株式会社 代表取締役社長)
幹事:吉田 拓也(株式会社PALTAC 代表取締役社長)

(左より)西田幹事、松井会長、阿座上副会長、吉田幹事


時代に即した実効性のある新たなビジョンを形に

また、OTC医薬品卸協議会(前大衆薬卸協議会)では「セルフメディケーション推進ビジョン」を発刊することを明らかにした。

大衆薬卸協議会では 2017 年に『セルフケア卸将来ビジョン』を策定してきた。現在のセルフメディケーション推進に向けてスイッチ OTC 化を進める社会的要請の高まりもあり、策定時より市場環境も大きく変化してきている。

このため、2023年に新設したビジョン検討委員会にてビジョンの改訂作業を進めてきた結果、今般完成に至った。このたび新協議会名「OTC医薬品卸協議会」より、「セルフメディケーション推進ビジョン」を発刊することとなった。
OTC医薬品卸協議会は、2023年に刷新した新幹事体制のもと、OTC 医薬品を取扱う卸の業界代表として、引続き厚生労働省「セルフメディケーション推進に関する有識者検討会」において意見を述べるとともに、行政・製薬企業・薬局等医薬品関係団体との連携を密にし、セルフメディケーションの推進とセルフメディケーション税制の活用拡大を図っていく方針。

『セルフメディケーション推進ビジョン』の発刊
1.発刊の背景 会員各社では、当協議会が 2017 年策定した『セルフケア卸将来ビジョン』も踏まえ、セルフメディケーションの推進に向けた取組みを行っている。一方、策定時より市場環境が大きく変化し、返品削減、物流 2024年問題の課題等への一層の取組みも必要である。こうした認識の下、昨年新設したビジョン検討委員会にて、DX・SDGs 視点も踏まえ時代に即した実効性のある新たなビジョンの策定に取組み、今般発刊に至った。
2.発刊年月:2024 年 5 月
3.目 次
巻頭言 『セルフメディケーション推進ビジョン』の策定にあたって
第 1 章 市場環境の変化
第 2 章 セルフケア卸の指針
◇ 健康寿命延伸産業として「セルフメディケーション」「健康生活支援」「介護」領域の市場拡大と新市場の創出に貢献
第3章 卸機能の向上
◇ 個々の卸が持つ機能の発揮により発展し続ける中間流通業を目指す。
第4章 持続可能な流通体制
◇ 製配販の連携により流通のあらゆるムリ・ムダ・ムラの削減を目指す。