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眼科医も注目❗️ルテイン強化ブランド卵「レシピ」エムイーシーフーズから発売中‼️

あなたの知らない“卵の世界”
眼科医も注目❗️ルテイン強化ブランド卵「レシピ」

卵は良質なタンパク質、脂質、ビタミン・ミネラルが豊富な食品で、「完全栄養食」とも呼ばれている。また、ヒアルロン酸やコラーゲンを含むほか、糖質は一個あたり0.2g(M玉)と、ボディメイクに有用な美容食品でもある。

近年は「プレミックス」と呼ばれる飼料添加物を用いた「特殊卵」も登場している。栄養価を高めたり、ビタミンE、D、DHA、葉酸などを強化した卵が、健康を気づかう層や妊活中の女性などの、購入の選択肢となっている。

一口に特殊卵と言っても、鶏が摂取する飼料の成分を卵に移行させるのは相応の技術が必要で、これが鶏卵企業の腕の見せ所でもある。そこで今回、移行が難しいといわれる「ルテイン」を強化した特殊卵の開発に成功した、エムイーシーフーズを取材した。

エムイーシーフーズ(以下、MECフーズ)は、関東圏で120万羽、協力養鶏所を合わせて200万羽の鶏を飼育している。鶏が1日に1個の卵を産み、1人1日あたりの卵の摂取量を1個とすれば、同社はおよそ200万人分の食をカバーしている計算になる。

設立は1992年と、鶏卵業界では比較的若い。親会社は創業90年を迎えた老舗飼料メーカーの豊橋飼料で、現在はMECフーズを含め畜産関連をトータルに提案するマルト(丸ト)グループを形成している。

食生活に欠かせない卵だが、価格訴求の集客商品として扱う小売業も少なくない。近年は飼料原料の高騰も養鶏所を悩ませており、値崩れしない付加価値型の卵の開発は、業界共通の課題であった。

MECフーズも、栄養価の高い特殊卵(ブランド名「地養卵」)などを開発し、現在まで順調に配荷を伸ばしている。ただ、同社はそこに安住せず、さらに先を見据えていた。「他社の追随ではつまらない。今まで業界になかった、全く新しい卵を開発しよう!」と、約3年前に新商品の開発に着手した。

そこで注目した成分が、キク科のマリーゴールドから抽出した「ルテイン」である。ルテインは「目に良い栄養素」として世界中で認識されており、日本でも機能性表示食品を含む健康食品の素材として人気がある。

「スマホやタブレットで目を酷使する現代人にとって、ルテインは大切な栄養素です。それを毎日の食生活の中で自然に摂っていただき、多くの方に喜んでいただきたいと考えました」(営業企画部・小寺隆弘部長)

とは言え、ルテインを安定的に卵に移行させるのは簡単ではない。グループの飼料メーカーに配合調整を依頼し、幾度となく試作を繰り返してきた。そうして、構想から3年、研究開発に1年半を費やし完成したのが、新ブランド「レシピ 拘りの美食卵」(以下、「レシピ」)である。

「レシピ」は、従来の卵よりルテインを3倍含み、しかも同成分を配合したサプリメントよりも吸収力が高いという。さらに、妊婦などの女性が不足しがちな葉酸は1.5倍、ビタミンDは3倍、ビタミンEは7倍を含む(※同社調べ)。このほか、海藻、ヨモギ、樹木から採れる木酢液などを配合した特殊旨味飼料を使用することにより、黄身の色が濃い、見た目も実際の味のレベルも高い卵となっている。

マルシェ(市場)をイメージしたという「レシピ」のパッケージデザイン

メインターゲットは30〜40代の女性で、そのイメージに合うパッケージデザインを100人の一般公募の中から選んだ。フランスのマルシェ(市場)をイメージしたという黄色と白のストライプ柄の上に大きく「レシピ」の文字を配し、これまでにない斬新なデザインとなっている。

パッケージの側面に、「目の栄養素ルテインが豊富」との一文が添えられていた。これについて小寺部長は、「薬機法等に詳しい弁護士の先生から“問題なし”との見解をいただき表示しました。一目見ただけで品質と美味しさを感じていただけるパッケージになったと自負しています」という。

なお、パッケージ表面のQRコードを読み取ると、商品の特徴を説明する動画が見られる。参考にQRコード(左)を載せておくので、気になった方は覗いていただきたい。

かくして「レシピ」は、発売直後から業界内外で話題となり、昨年8月に消費者による食品・食材に特化した総合評価・認証制度「ジャパンフードセレクション」で「金賞」を受賞している。

昨年10月にはロート製薬グループのカフェが期間限定メニューに「レシピ」を採用し、今年2月にはカフェ・カンパニーが運営するワイアードカフェ他にて、卵を使用する全メニューに同商品が採用された。

直近では首都圏の食品スーパーを中心に取り扱いも増えている。中には口座を初開設できたスーパーもあり、「食の健康志向」という追い風を受け、「レシピ」の評価は右肩上がりに高まっているようだ。

ただし、大切なのはサプリメント同様、「毎日継続して食べていただくこと」。すなわちリピーターの獲得となる。その対策として現在、LINEを活用したキャンペーンを展開している。

パッケージに同封されるキャンペーンチラシ

キャンペーンは、パッケージに同封したチラシのQRコードからLINEの「友だち登録」をした後、チラシ裏面のシリアルナンバーを入力してポイントを貯めていくもの。20ポイント獲得すればもれなくQUOカードPay500円分がもらえる。第1弾キャンペーンは6月末に終了するが、残ったポイントは近く実施する第2弾キャンペーンに持ち越される。

「LINEの友だち登録時に性別・年齢、購入店舗を入力いただくことで、販売数量の把握だけでなく、属性に合わせた販促活動も可能になります。今後は当社のPRだけでなく、購入店舗の『お得情報』なども発信し、一緒に店頭を盛り上げたいと考えています」(小寺部長)

海外展開も始まっている。香港の2大スーパーの1つ「パークン・ショップ」が同商品(加熱用)の取り扱いを始めたほか、昨年にシンガポールで催した試食会も盛況を博し、進出の足掛かりを掴んだ。

香港のスーパーで売り出された「瞳健卵」のパッケージ

「パークン・ショップさんとは以前から取引がありましたが、付加価値があり、値崩れしない当商品の価値が改めて支持されました。現地の商品名は『瞳健卵』で、メガネを配したパッケージデザイン(右の画像)もお客様に受けているようです」(小寺部長)という。

MECフーズは今年3月に開催された「第17回 眼抗加齢医学研究会」に出展し、「レシピ」で作ったプリンを参加者に振る舞っている。

研究会に参加した眼科医の多くがルテインの重要性を認識していたため、同商品は注目のマトとなった。「白内障の予防でルテインの摂取を推奨してきましたが、普段の食生活でルテインが摂取できるのは理想的で画期的です」との評価を受けている。


なお、ルテインの摂取は人の健康に寄与するだけでなく、ルテインを含んだ飼料を食べた鶏自体も健康になることがわかっている。このことは、「人と動物の健康と環境の健全性は1つ」とする、WHOの「ワンヘルス」の概念に合致している。

WHOが提唱するone healthの概念図(厚労省資料より)

話はやや大きくなったが、我が国でも厚労省・農水省・環境省が一体で「ワンヘルス」構想を進めている。卵を食べる行為が結果的に、生物の持続可能性に貢献しているとあれば、 ヘルスケアに関わる産業も無視はできない。

今のところ「レシピ」の採用は食品スーパーが先行しているが、 ヘルスケア関連のサービスを提供するドラッグストアにも検討の余地がある。価格訴求の目玉商品ではない「卵の世界」を、切り開いてみてはどうだろう。(了)

取材に応じてくれた営業企画部の小寺隆弘部長(左)と、マーケティング部の須貝正史課長補佐