「ドラッグストアを通じて、ヘラルボニーのアートをもっと身近に」を合言葉に、全店でコラボ商品を販売する薬王堂。中でもの人気のコラボTシャツ(税込2750円)は、6月1日の販売開始からわずか1ヶ月ちょっとで、累計販売数が1,000 枚を突破している。
ヘラルボニーは、福祉施設に在籍する知的障害のある作家とアートライセンス契約を結び、その作品を商品化して提供する、岩手県発祥の福祉実験ユニット。同じく岩手県に本部を置く薬王堂は、いち早くこの取り組みに賛同し、コラボ商品の販売を通じ、福祉を起点とした新たな文化の創造を共に目指してきた。
コラボ商品は、顧客に販売するだけでなく店頭のスタッフもユニフォームとして着用している。ヘラルボニーの世界観を共有しながら、個々の意識変容、あるいは変化する社会との関わり方を、地域社会全体で考える環境づくりをおこなってきた。
同社はこのほかにも、東北の自然素材や副産物などの未利用資源をアップサイクルした環境にやさしいスキンケアシリーズや、植物由来の代替食品など、ドラッグストアの特性を活かした商品を販売し、独自かつ生活者目線のSDGsに積極的に取り組んでいる。地域社会との共生を真摯に目指している同社に、今後も注目したい。(八島)