キリンホールディングスのヘルスサイエンス研究所とヘルスケアシステムズが、人の「免疫」の状態を可視化する独自の検査サービスを共同開発する。キリンの35年以上にわたる免疫研究を背景に、個人の「免疫」の状態を可視化するとともに簡便に測定可能な生体指標を見出すことに成功。そこで検査サービス開発や事業の実績があるヘルスケアシステムズ社との協業により、キリンが発見した生体指標を利用した独自の「免疫可視化検査サービス」(仮称)を開発することとなった。 今後の方針は、2025年中に開発および実装に向けた検証を進め、2026年中に段階的にサービス提供を開始する見込み。
インフルエンザや新型コロナウイルス感染症に限らず、さまざまな感染症が流行しており、年間を通じて持続的な対策が必要とされる中、感染症対策に加え、健康の土台づくりに重要な「免疫ケア」にも注目が集まっている。
そこでキリンは長年培ってきた「発酵・バイオ」技術を基に、健康維持に深く関わる免疫の研究を進めており、これまでに小田原市などの自治体と連携し、ヘルスケアシステムズ社の既存の検査サービスを用いた「免疫検査イベント」を2023年より実施してきた。そのイベントから、個人の「免疫」の状態を可視化することが人々の「免疫ケア」の意識を高め、行動を促すことにつながることを確認している。
そこでキリンとヘルスケアシステムズは「免疫ケア」への意識・関心を高めるとともに行動の習慣化を一層促すために、個人の「免疫」の状態を可視化する独自の検査サービスの開発に至った。
キリンは「健康の土台である『免疫』を可視化することは自分自身の健康状態を把握し、毎日を豊かに過ごすことに繋がるソリューションの一つとして非常に重要な役割を果たす」と考えている。
ヘルスケアシステムズは、未病の段階での健康管理に着⽬した郵送型の検査サービスを開発‧提供している名古屋⼤学発のベンチャー企業。
これまでに様々な企業や研究機関、⼤学との共同研究を通じて、⽣活習慣の変化を捉えるバイオマーカーを活⽤し、健康状態の可視化や⽣活習慣改善のサポートを⾏ってきた。
2021年には、福岡県久留⽶市で市⺠を対象に臨床試験を⾏い、体内の免疫物質を測る検査キットを開発した実績を有している。
大阪・関西万博の「大阪ヘルスケアパビリオン」に協賛し、現地でヘルスケアの革新的なイノベーションを展開中だ。
ヘルスケアシステムズは「両社の強みを融合し『免疫ケア』への意識‧関⼼を⾼めるとともに⾏動の習慣化を促進、⼀⼈ひとりがより豊かな毎⽇を送れる社会の実現に貢献してまいります」とコメントしている。