大塚製薬株式会社が、9月14日に全国精神保健福祉相談員会と精神保健事業に関する連携協定を締結した。この協定を通じて、全国の自治体における精神保健福祉相談員の資質向上や国民のメンタルヘルスの推進及び地域共生社会の実現を目指す。
全精相は全国の保健所、精神保健福祉センター、市町村などの自治体職員を中心とした精神保健福祉業務に従事する公務員等で構成される任意団体。精神保健及び精神障害者の福祉に関する相談に応じるほか、精神障害者やその家族等を訪問して、必要な指導や援助を行うなどの役割を担っている。
2024年4月に予定されている改正精神保健福祉法の施行により、自治体職員が実施する精神保健に関する相談支援の対象が、精神障害者に加えて精神保健に課題を抱える方まで拡大するなど、対応する精神保健福祉の範囲が広がることから、自治体には精神保健福祉の相談支援に対応できる人材の育成や、医療との連携の促進、地域間格差の解消などの早急な対応が求められる。
この連携協定締結により、大塚製薬がこれまで培ってきた精神科領域における健康情報やノウハウを活かし、セミナーをはじめとする学ぶ機会の提供・支援や、自治体と医療の橋渡し、全国の自治体の情報共有のサポートなどを通じて自治体が抱える課題解決に寄与し、精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの推進を通じて地域共生社会の実現を目指す。
本協定では、次の事項について連携・協働する。
(1) 全国自治体における精神保健福祉従事者の資質向上に関すること
(2) 全国自治体における国民のメンタルヘルスの推進及び地域共生社会の実現に関すること
(3) その他、本協定の目的の達成のため必要と認め、双方の合意が得られたこと
大塚製薬は「47都道府県をはじめとする全国の自治体と健康に関する包括的な連携協定を締結し、地域ごとに異なる課題に対してトータルヘルスケア企業として幅広く専門的な情報提供や取り組みを行っています。今後も重点領域である精神科領域における知見やノウハウを活かし、自治体や各団体と連携して地域の方々と共に健康づくりを推進しています」と表明している。