キッコーマン、廃プラを「油化」し再資源化

2025年10月28日社会課題NEWS

～3社共同でケミカルリサイクル技術を活用～

キッコーマングループは、ケミカルリサイクル技術に強みを持つ株式会社CFP（福田奈美絵代表）ならびに三井化学株式会社（橋本修社長）の2社と連携し、廃プラスチックを油に戻す「油化」技術を活用して廃棄物を再び資源として活用する新たな取り組みを、2025年10月より開始する。

しょうゆなどの調味料を製造するキッコーマンフードテック株式会社西日本工場の製造工程で廃棄される包装資材やプラスチックボトル・キャップなどの廃プラスチックを回収し、CFP社の油化設備において分解・油化する。これにより、廃プラスチックを、食品容器包装資材の原料として再利用可能な「生成油」に変換し、資源として循環させることが可能になる。

※「サーキュラーエコノミー」とは資源を効率的に循環させ、持続可能な社会をつくるとともに経済的な成長もめざす「経済システム」のこと。日本ではサーキュラーエコノミーの実現をめざす経済戦略として「循環経済ビジョ2020」が策定されている。

環境への貢献

この取り組みにより、以下のような環境価値向上に貢献します。

・焼却処理時よりもCO₂排出量を削減
・廃プラスチックの資源化機会の創出

今後の展望

CFP社で生成された油を元に、三井化学グループでプラスチックを製造し、これをキッコーマングループの容器包装資材として活用する取り組みについて検討を進める。さらに、対象となる廃プラスチックの種類や、リサイクルにより新たにできる容器包装資材の範囲を拡大し、環境に配慮した製品開発を積極的に進めていく。キッコーマンフードテック西日本工場以外の製造拠点でも、同様の取り組みの実現に向けて準備を進めている。