アサヒグループ食品株式会社(川原浩社長)は、帝人株式会社(内川哲茂社長)と、帝人の子会社で医薬品や健康食品原料向けの乳酸菌・納豆菌の製造・販売を手掛ける株式会社帝人目黒研究所の株式譲渡契約を締結し、5月1日に同社株式を100%取得した。同日付で「アサヒ目黒研究所株式会社」に改称し事業を開始した。
アサヒグループ食品は、健康に寄与する新価値提供を目指す食品事業を担う会社として、アサヒグループ独自の乳酸菌「L-92乳酸菌」や「CP2305ガゼリ菌」を含む機能性素材の製造・販売を行っている。近年の健康志向の高まりから乳酸菌に対して注目が高まっており、機能性表示食品への活用に加え、国内外への外販を強化するなど、グループ全体で乳酸菌の有用な活用に取り組んでいる。
アサヒ目黒研究所の前身である帝人目黒研究所は、1925 年に細菌学者・免疫学者である目黒庸三郎博士によって大阪実験治療研究所として設立され、医薬品・健康食品原料などに向けた乳酸菌や納豆菌の製造・販売、受託事業を行ってきた。約100年にわたり培ってきた研究開発力を生かした独自製法で乳酸菌や納豆菌を培養する技術を持ち、高品質で安定した供給を実現している。
アサヒグループ食品は、自社の生産拠点となるアサヒ目黒研究所を擁することで、需要が見込まれる乳酸菌について、効率的でフレキシブルな製造体制を確立し、安定した製造量を確保するとともに、生産に関する独自のノウハウを蓄積していく。国内のみならず、グローバル展開の拡大の早期実現によって、乳酸菌事業における競争力を確保し、乳酸菌を含む機能性素材事業をアサヒグループにおける新たな成長領域として強化する。