日清食品 (安藤徳隆社長) は、静岡県裾野市で開発中の「Toyota Woven City」にて、トヨタ自動車 (佐藤恒治社長)、ウーブン・バイ・トヨタ (隈部肇社長、以下 WbyT) が有するヒト・モノ・情報・エネルギーといったあらゆるモビリティの活用を見据え、利用者がいつでもどこでも「最適化栄養食*1」を食べることができる環境を構築するとともに、「最適化栄養食」を継続的に食べている人の心身や行動などの変化を主観と客観双方の観点から確認し、その有効性を実証していく。
日清食品は、「好きなものを、好きなときに、好きなだけ食べられる」ことがWell-beingにつながる鍵の一つであると考え、独自かつ最先端のフードテックを駆使した “未来の食” の研究を進めている。中でも、見た目やおいしさはそのままに、カロリーや塩分、糖質、脂質などがコントロールされ、主要な栄養素がバランスよく適切に調整された「最適化栄養食」に関して、継続的に食べることによる心身への影響についてを研究しており、血糖コントロールや血圧の改善*2、内臓脂肪面積の減少*3や、睡眠、ストレス、疲労などメンタルヘルスに関わる指標の改善効果*4を報告している。
この「最適化栄養食」の研究を加速させるべく同社は、トヨタとWbyTがクルマ作りを通じて培ってきた自動運転やAIなどのハードウェア・ソフトウェア技術を活用した開発支援や、Weavers (ウィーバーズ) と呼ばれる「Toyota Woven City」の住民やビジターのさまざまなデータや生の声によるフィードバックに基づいた実証支援など、”未来の当たり前” となるようなプロダクトやサービスを生み出すための、さまざまなサポートが提供される「Toyota Woven City」に参画した。
具体的に、「Toyota Woven City」において、利用者がいつでもどこでも「最適化栄養食」を食べることができる環境を構築し、「最適化栄養食」を継続的に食べている人の心身や行動などのさまざまな変化を確認することで、その有効性を中長期にわたり実証していく。ここでの実証を通じて得られた知見をもとに、食を通じたWell-beingの向上に取り組み、将来的には「健康寿命の延伸」という新たな食の可能性に挑戦する。
*1 日清食品は「最適化栄養食の栄養設計基準」に則った食事を提供しますが、「Toyota Woven City」で提供されるすべての食事が「日本最適化栄養食協会」の認証を取得したものではありません。
*2 Journal of Functional Foods 2022, 98, 105279.
[URL] https://doi.org/10.1016/j.jff.2022.105279
*3 Nutrients 2024, 16 (18), 3202.
[URL] https://doi.org/10.3390/nu16183202
*4 「日本食品科学工学会 第71回大会」(名古屋、2024年8月) で発表