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ファンケル史上最強の「プレミアムカロリミット」販売好調!

ドラッグストアから「市場拡大の起爆剤」と期待

今春より低成長が続いていたダイエットサプリ市場に回復の兆しが見られる。それを牽引するのは、ファンケルが10月16日に発売した機能性表示食品「プレミアムカロリミット」である。4つの関与成分配合で「本気で変わりたい人」をサポートする同製品は、粒状サプリでは10年ぶりの新製品にして、「カロリミット史上最強」の設計となっている。12月18日現在、直販店やECサイトなどを除いた卸売部門の売上は計画比20%増で推移しており、ドラッグストアからは「市場拡大の起爆剤」と期待されている。好調の理由を探るべく、同社を取材した。(取材と文=八島 充)

機能性表示食品「カロリミット」シリーズ(左から「カロリミット」「プレミアムカロリミット」「大人のカロリミット」)
2000年発売当時のカロリミットのパッケージ

約1兆円とも言われる国内サプリメント市場。その中核となるダイエットサポート関連製品の中で、ファンケルの「カロリミット」シリーズは常にトップを走ってきた。

2000年に発売された初代「カロリミット」は、「食事を楽しむ人を応援する」という、他の製品にはないポジティブなメッセージが受けて大ヒットを記録。2014年に発売した「大人のカロリミット」も、ダイエットや体づくりに前向きな層の支持を得てヒット商品となった。

2016年にはこの2製品が機能性表示食品として届出受理され、他社製品との差別化がより鮮明になった。以後「カロリミット」は、圧倒的な認知度を誇るブランドへと成長している。

近年のダイエットサポート関連製品は、ユーザーの裾野の広がりとともに、機能や価格の二極化が進んでいる。特にエビデンスが求められる機能性表示食品は、複数の関与成分を配合した多機能型かつ高単価の製品が主流となっている。

機能性表示食品の先駆者であるファンケルも、そうしたニーズに応えることで、「カロリミット」の新たなファンづくりに乗り出すことにした。目指したのは「カロリミット史上最強」の製品。構想から発売までに約5年を費やし、粒状サプリとしては実に10年ぶりとなる新製品「プレミアムカロリミット」を今年10月に上市した。

「プレミアムカロリミット」は、4つの関与成分、4つの機能性を有する機能性表示食品。「食事の糖や脂肪の吸収を抑える」「脂肪の代謝を助け消費しやすくする」という機能のほか、「BMI が高めの方の腹部の脂肪・体重の減少をサポートし高めの BMI を低下させる」および「お通じを改善する」という機能を備えている。

田中彬仁担当課長


既存の「カロリミット」のターゲットが「食事を楽しみたいすべての人」、また「大人のカロリミット」が「脂肪の代謝の低下が気になる人」であるのに対し、「プレミアムカロリミット」は「本気で変わりたい人」に設定し、シリーズでの位置付けが明確になっている。

流通営業本部流通第一営業部第三営業グループ担当課長の田中彬仁(あきひと)氏は、「既存品が『ゼロをマイナスにしない』製品だとすれば、新製品は『ゼロをプラスに導く』製品。より前向きに健康維持に取り組む方に寄り添った設計となっています」という。

読者もご存知の通り、昨年まで順調に拡大していたダイエットサプリ市場は、今年3月に紅麹製品の事故が発覚して以降、前年を割り込む状態が続いていた。

そうした中で発売された「プレミアムカロリミット」は、発売3ヶ月の売上目標を1ヶ月で達成し、12月18日現在もドラッグストアを中心とした卸売事業は計画比20%増と好調に推移している。市場全体も11月以降に回復基調にあり、「プレミアムカロリミット」がその先導役になっていることが窺える。

前出の田中氏は、「小売担当者から『市場の回復には信頼できるメーカーの大型新商品が必要だ』と言われ、この言葉を当社に与えられた使命と受け止め準備を進めてきました。満を持して完成した多機能型サプリ(プレミアムカロリミット)を紹介すると、『このような製品を待っていた。これを起爆剤にして、一緒に市場を盛り上げよう』と言ってもらえました」という。

高畑充希がイメージキャラクターを務め2024年10月23日より放映を開始した「プレミアムカロリミット」CMのワンシーン


かくしてファンケルは、10月の発売を前に生産体制を整え、販売の機を逃さない “垂直立ち上げ”を宣言。定番に加えプロモーション売場を確保し、TVCMも全国放映した。小売側もこれに呼応し、某大手ドラッグストアはプロモーションの時期を前倒しするとともに、入口の防犯ゲートに広告を掲出するなど露出策を強化した。直近ではほとんどのドラッグストアに「プレミアムカロリミット」が配荷されており、2025年も引き続き、同商品を軸にした店頭販促が盛り上がりそうな気配である。

今後もプレミアムカロリミットは好調な推移が予想されるが、田中氏は、「既存製製品から新製品に購入がシフトしているだけでは意味がありません。2025年は、『お客様の数を増やす』という方針のもと、既存製品との接点がなかった方、または接点はあったが購入を中断された方などを惹きつけられるよう、シリーズ全体を活性化させる活動を展開していきます」という。

またドラッグストアとの取り組みついて、「お客様が直接商品に触れることができるドラッグストアは当社の販促活動に欠くことのできない存在です。店頭での顧客接点を通じ、当社製品のファンがそのお店のファンになってもらえるよう努力していきたいと思います!」と語ってくれた。