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「第24回JAPANドラッグストアショー」実行委員長 佐藤文則氏 独占インタビュー

「『食と健康アワード』を通じカテゴリーを確固たるものにしていきたい」

 日本チェーンドラッグストア協会主催の「第24回JAPANドラッグストアショー」で「食と健康アワード2024」の受賞商品が華々しく披露された。昨年受賞の6商品から、今年は計35商品の受賞とイベントは拡大し、〝ドラッグストアでこそ輝く食品〟に注目が集まった。来場者アンケートの「印象に残ったイベントは?」の回答で「新商品コレクション2024」「JACDSテーマブース」に続く評価を受けた「食と健康アワード2024」。今回、ショー実行委員長として、「食と健康アワード2024」の舵取りを担った佐藤文則氏(よどや社長)にその手ごたえと今後のカテゴリー育成について語っていただいた。

――昨年よりドラッグストアショーでの「食と健康」の推進役として矢面に立たれてきました。今年はショーの実行委員長として「食と健康アワード」をどのように推し進めてこられたのでしょうか。

佐藤文則氏(以下佐藤氏):「食と健康」分科会の委員となり今年で2年目となりました。昨年はまだ手探りで委員の皆さんに支えてもらうことが多かったのですが、今年はドラッグストアショー実行委員長の立場で、より「食と健康アワード」をもっとドラッグストアの中で訴えてお客様に興味をもっていただきたいと思い、力を込めました。

ショー実行委員長を務めた佐藤文則氏

――昨年に比べエントリー数、また受賞商品の数も増えています。どのような点に注力されたのでしょうか。

佐藤氏:お客様に対して、機能性表示や完全食といった健康付加価値。または店頭でカテゴリーが成長している生鮮食品、例えば卵など。さらに冷凍食品にもエントリーの門戸を広げ、アワードのラインアップを充実させました。

また今回、アワード受賞のロゴマークを刷新し、シールPOPや販促物に活用してもらえるよう改良を加えました。このロゴマークは受賞企業様にぜひ使ってほしいと思います。

――今回のショーでも、ビジネス・一般来場者ともに「食と健康アワード」への注目度が高まっています。今後、ドラッグストアにおいて「食と健康」カテゴリーの役割とは。

佐藤氏:ドラッグストアにおける食品カテゴリーは広がり続けています。その中で他の小売チャネルとの差別化を図り、食の価値をお客様に伝えることが私たちの使命です。

 「食」という一つの大きなカテゴリーとして捉えた際、どうしても同質化してしまう部分があります。そこをドラッグストア業界としていかに差別化をしていけるか。その差別化を実現するのが「食と健康」カテゴリーの成長であり、「食と健康アワード」の役割です。

 食品も健康付加価値のあるものとリーズナブルなものと二極化しています。もちろんお買い求め安い食品も大切ですが、〝ドラッグストアならでは〟の健康軸をもった食品を育てていきたいですね。

そのために「食と健康アワード」を通じ、思いを共にする企業様と組んで、カテゴリーを確固たるものにしていきたい。それを新たなドラッグストアの武器にしてご来店くださるお客様の健康に貢献していきたい。

例えば今回グランプリを受賞された日清食品さんの「完全メシ」は、お客様から「簡単に栄養を摂れる食事は?」と聞かれた時にお勧めしやすいですし、受賞商品にはおやつやサプリメントといった各店舗の強みを活かすことができる切り口豊富な食品が揃っています。

――ドラッグストア業界が「食と健康」カテゴリーを推進することで、生活者および社会にどのような貢献が果たせるのでしょうか。

佐藤氏:国の方針では、医療費の高騰を抑制する意味でもセルフメディケーションの重要性は増し続けています。軽度の疾患はもちろん、病気にならない体づくりは生活者は当然、国や自治体にとっても何より目指すべきものです。そのためドラッグストアにおいてもお薬によるセルフメディケーションと、健康軸の食品でみなさまの健康を支えていくサポートを強化していきたいと思っています。

 日本チェーンドラッグストア協会でも、「食と健康」を重要なカテゴリーとして捉えていますので、その推進を担う役割として「食と健康アワード」をより大きなイベントにしてきたいと思っています。

――ありがとうございました。

ショー開催中も注目を集める「食と健康アワード2024」